粗忽な夕べの想い

落語の演目(粗忽長屋)とモーツアルトの歌曲(夕べの想い)を合成しただけで深い意味はありません

NHKとテレ朝の報道の違い

2014-05-02 13:35:39 | 反原発反日メディア

本日正午前後のテレビ朝日とNHKの報道を見て、両局のスタンスの違いを改めて実感した。石破茂自民党幹事長が訪米してバイデン副大統領と会談したニュースでそれが如実に現れている。つまり、会談のどの部分に視点をおいているかである。

テレビ朝日の冒頭はこんな調子だ。

「ワシントンを訪れている自民党の石破幹事長はバイデン副大統領と会談し、慰安婦問題などで冷え切った韓国との関係改善に取り組むよう要請されました。」

会談のメインが「冷えきった日韓関係の改善」であるかのような印象になっている。確かにその後、集団的自衛権の行使」も話題になったが、「お墨付きを得た」ことを簡単にふれるだけだ。

その後は直ぐにまた、「安倍総理大臣の靖国参拝に激怒したバイデン副大統領は韓国との関係改善を強く求めました。これに先立って行われたヘーゲル国防長官との会談でも、日米韓の連携の強化が必要だと指摘しました。冷え切った日韓関係が日米同盟のトゲとなっていることが浮き彫りになりました。」と報道は日韓問題に戻ってニュースは終わる。

バイデン副大統領が安倍首相の靖国参拝に「激怒」したことを敢えて取りあげ、日韓関係が「日米同盟のトゲ」だと強調している。日韓関係の改善とはいってもこれではまるで日本が非があって一方的に関係を悪化させたような報道ぶりだ。石破幹事長がわざわざ米国で副大統領に叱られに行ったような印象さえある。日米要人同士の話なのに日韓問題が主要議題になることが常識的にいって不自然だ。

そしてこの直後、NHKでも石破米国訪問のニュースが取り上げられたが、報道の方向性は全く反対であった。

NHKのホームページにはその動画こそないが、放送内容がそっくり文字化させている。見出しに「中国の愛用進出 日米同盟強化」とある通り、報道の趣旨は会談で日米同盟の強化を確認し合うものであった。

まず集団的自衛権だ。

バイデン副大統領は、「日本の集団的自衛権の行使容認を歓迎する」と述べたうえで、中国が海洋進出の動きを強めていることを踏まえ、「日本とアメリカがしっかりと協力関係を強化することで、中国に国際的なルールを順守させていくことが極めて重要だ」と述べ、石破氏も「全く同感だ」と応じました。

次に尖閣諸島問題

またバイデン副大統領は、オバマ大統領が、沖縄県の尖閣諸島にアメリカの日本に対する防衛義務を定めた日米安全保障条約の第5条が適用されると明言したことについて、「私もその考えを支持しており、非常に重要なことだ」と述べました。

バイデン副大統領が「日本の集団的自衛権行使容認を歓迎」し、尖閣諸島が日米安保条約の第5条適用」という先のオバマ大統領の明言を追認し「重要」と語っている。石破幹事長もこれに応じて日本の領土は、まずは日本がしっかりと守っていくことが重要だが、そのうえで日米で協力できるところを考えていきたい」と述べている。

不思議なことに日韓関係のことは全くNHKは言及していない。それもそのはず、石破幹事長は日米関係強化を確認するために訪米したのであり、日韓関係で「叱られる」ために行ったのではない。確かに日韓関係のことは話題に上ったが会談のメインとは到底なり得ない。だから、テレ朝に「日韓関係改善の要請」がニュースのメインにすることは非常に違和感がある。まして、副大統領の「激怒」や日米同盟の「トゲ」といった過激な表現にはテレ朝に不純な動機を感じないわけにはいかない。

要は安部叩きだ。安倍政権の「右傾化」を批判して、これが日韓関係ばかりか日米関係を悪化させる元凶になっているという印象操作だ。いかにも朝日新聞系列らしい偏向報道である。そういえば、本日も朝日新聞は籾井NHK会長の発言を問題にしている。会長就任以来、いまだに朝日は籾井会長叩きに執念を燃やしている。もちろんこれは会長を擁護する安倍首相を暗に批判するものだ。最近はテレ朝とNHKを見比べる悪い習慣?がついてしまった。