粗忽な夕べの想い

落語の演目(粗忽長屋)とモーツアルトの歌曲(夕べの想い)を合成しただけで深い意味はありません

米軍ヘリ墜落と一般日本人の感覚

2013-08-24 17:18:04 | 反原発反日メディア

今月5日に発生した沖縄嘉手納基地内での米軍救援ヘリコプター墜落事故は、米軍の加害責任ばかりが主要メディアで追求されたが、これには多くの日本国民が違和感を覚えたのではないだろうか。この救援ヘリが所属する部隊は、2年前の東日本大震災当時にトモダチ作戦で被災地の救援活動に従事し、日本国民にその貢献が高く評価された。

しかしマスコミは今回の事故でその点は全く触れていない。実際事故では乗員が一人死亡しているが、その死に哀悼の言葉さえ示されなかった。それどころか米軍の横暴さを糾弾する異常な騒ぎぶりであった。NHKを始め主要なメディアの冷淡さには空恐ろしささえ感じた。

そうした中、今日のサンケイウェブの記事には救われる思いがした。「トモダチ作戦」救難部隊だった米軍墜落ヘリ 殉職兵士に全国から感謝続々。やはり日本人の良心は健在である。身を以て危険をともなう救援に黙々と励む姿は多くの日本人の胸をうち感謝の気持ちを呼び起こした。

「あなた方は日本の誇りです。お悔やみ申し上げます」。在日米軍司令部(東京都福生市)などによると、嘉手納基地には125通を超える哀悼のメールが寄せられ、司令部には短文投稿サイトのツイッターを通じて300を超えるメッセージが寄せられた。

 沖縄県内を中心に在日米軍に批判的な報道が目立つためか、「さまざまな報道があるが、日本人の中には在日米軍の皆さんに感謝している人もいます」と支援のメッセージもあったという。

沖縄米軍を長年、取材してきた作家の恵隆之介氏によれば、確かに米軍機墜落で沖縄県民が十数名犠牲者を出したが、救難事故で救われた人は1万人以上もいるという。米軍の負の部分ばかりを日本のマスコミ特に沖縄のメディアはことさら針小棒大に取りあげると恵氏は批判している。

大手メディアと国民世論との乖離を、今こそ問題にすべきであろう。在日米軍のことに限らない。人権問題、環境問題、教育問題、原発問題、さらには国内政治、中韓との外交問題など多方面でその溝が明るみになりつつある。

日頃、人権を盛んに主張する新聞、放送局が、米軍兵士の死には全然無関心でいる不思議。酷く歪な報道環境といわざるを得ない。