eつれづれ管理者(66kV特高変電所、技術者)

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北の核でまた困った中国

2016年01月09日 | eつれづれ
□なぜ核を持とうとするのか
 実は、北朝鮮の地位は非常に不安定です。日本ではとても想像できないことですが、北朝鮮は下手をすれば国が滅亡してしまう危険にさらされています。そもそも1950年に勃発した朝鮮戦争は、現在休戦状態にあるだけで終了していません。冷戦が終わるときに危険が増大しましたが何とか乗り切りました。しかし、その後も状況は基本的に変わっていません。
 いったい、どこの国が北朝鮮を脅かすのかといぶかられるかもしれません。もちろん21世紀の現在、常識的には北朝鮮を攻撃するような国はなさそうですが、北朝鮮にとっての脅威は米国です。米国はかつて北朝鮮に軍事侵攻すべきか検討したことさえあります。その道ではよく知られていることです。
 かつて中国とソ連は北朝鮮の同盟国でしたが、ソ連は消滅し、ロシアとは軍事同盟関係にありません。頼りの中国についても、最近関係が悪化し、どの程度頼れるか怪しくなってきました。
 そのような状況において、北朝鮮は核兵器とミサイルを柱として軍事力を強化することに努めました。金正日総書記の時代には「先軍」という軍事優先主義をすすめ、金正恩第1書記は、経済成長と核兵器が二本柱の国策だとして力を入れています。
 核兵器もミサイルも国際社会にとっては大問題です。しかし、北朝鮮にとっては、国家としての生死が掛かっています。北朝鮮が国際社会の意向を無視し続けることは誠に遺憾ですが、国際社会の言っていることを聞け、そうしないと制裁を強化すると言うだけでは解決困難な問題であると思います。
 北朝鮮が核兵器を開発しても米国とは比較にならないという軍事的指摘もあります。しかし、北朝鮮は、米国を攻撃するためでなく、米国が北朝鮮を攻撃すれば高い代償を払うことになることをアピールしようとしている可能性があります。
□解決のカギを握るのは米国だけ
 では、今後どうすればよいかですがカギを握っているのは米国だけです。しかし、米国と北朝鮮の間には大きなずれがあります。米国はグローバルパワーとして、世界各地で活動しており、とくに中東での対応に忙殺されており、北朝鮮問題は、同国を取り囲んでいる軍事、経済大国、つまり、中国、韓国、ロシア、日本で解決してほしい、という考えです。
 特に中国に対しては期待が大きく、二言目には中国が北朝鮮に対する影響力を強化してほしいと言っています。理屈からはそれは可能なはずですが、北朝鮮は中国の忠告を聞き入れようとしません。自らの存続にかかわることだからでしょう。これは何回も繰り返されてきたことで、中国が北朝鮮の核開発を止められないことは明らかです。
 北朝鮮の核問題を解決するには、米国、北朝鮮、中国の間で繰り返してきたこの奇妙な三角関係から脱却し、米国が北朝鮮と直接交渉し、北朝鮮の地位を保証するか、そのための条件いかんなどについて結論を出すことが必要です。米国は気乗りしないかもしれませんが、そうすることが結局はすべての国にとって利益となるでしょう。したがって日本としても、米国がそのような考えになるよう、側面から協力しつつ働きかけるべきだと思います。


中国よりの貿易を無視してまで強行、経済制裁を大きくやると北は更に暴走、結果...崩壊しどっと国境を越え国民なだれ込むのが一番怖い、これは中国にとっても不安定になる。