eつれづれ管理者(66kV特高変電所、技術者)

電気の出来事を技術者向けに適宜up中。
質問等はコメント欄にて。

非接地回路の地絡電圧、電流

2012年05月20日 | eつれづれ
先にUPした非接地回路における地絡(零相)電圧、電流をエクセルを使い入力を変化させて検証したみた。
6kV非接地回路の地絡電圧、電流のエクセル計算式...非接地なので零相電圧は線路の静電容量μF、地絡抵抗との関係。線路の静電容量が少ないと零相電圧は大きくなる。
殆どチャージ電流Ic(対地静電容量成分電流)が大きい...PAS方向性SOG制御装置との関連性は。角度はIc(対地静電容量成分電流)が大きいので90°近い...殆どIc電流だけである。


誰かが質問したものの回答例...GPTに電流制限用抵抗器を設置する理由。
GPTの1次側中性点は直接接地されていると思いますが、もしも制限抵抗がなければ地絡事故時に大電流が流れてしまい設備損壊にいたる恐れがあります。制限抵抗の抵抗値は150Ω程度ですが、これを1次側中性点に等価換算しますと(n^2)/9(n:巻数比←1次3次の)倍されます。つまり数万Ωで抵抗接地しているのと同じ状態に見えるため地絡事故時の地絡電流が少なく制限されます。...本、エクセル計算では16,000Ωとして入力。
☆下図はメーカーの電流制限用抵抗器の取説だが用途は若干異なる表現...数万Ωは一次換算値。


別の回答例...高圧の場合、電力会社側では配電線と対地間に接地変圧器を設けて電路の選択地絡保護を行っています。このため需要家が接地変圧器を設けると電力会社側の保護継電器の感度を低下させ選択地絡保護が困難になるため特殊な場合を除いて高圧需要家では接地変圧器を取り付けることは禁止されています。...自家用では碍子形ZPD、ZPC等の接地コンデンサを用いて零相電圧を検出する。
電気技術者講座例...中性点の対地電圧を零相電圧といい、常時はゼロで地絡故障時などに発生する。この電圧の地絡電流に対する位相関係はどの相の地絡時でも同様であるので、これを取り出して保護継電器の基準電圧や記録装置に使用している。
また開放端子には一次換算で10kΩ程度の制限抵抗が接続されることが多い。
このためVTの変圧比が6,600/110Vの場合25Ωの抵抗が普通接続される。これは一次側中性点と大地の間に10kΩの抵抗を接続したのと等価になる。この装置は普通VTを三相形とし接地変圧器(GVT)と呼ばれ配電用変電所など6kV系統の電源母線に接続される。一般の配電線から受電する受電設備の地絡検出用として、この接地変圧器を設置すると系統の対地インピーダンスが小さくなり、かつ中性点多重接地になって保護継電方式にも影響し地絡時の故障点の探索も困難になるため使用しない。
このためこの様な受電設備で零相電圧が必要な場合にはコンデンサ分圧(ZPD.ZPC)による零相電圧の取出しが採用されている。


メールで停電のお知らせ

2012年05月20日 | eつれづれ
計画停電発生時は地震速報と同じくメールにて、お知らせする。これ来たら皆、一斉にエアコン、他のスイッチを切る事になり、うまく行かない場合は問答無用で広範囲の停電となる。これも停電リスクも受入、原発イヤの厳しい選択の結果の様だ。猛暑はもうすぐやってくるが節電を...頑張れ関西圏の人。第一次石油ショックの時代と比較すると使用する電気機器はハンパで無く多くなった。