心の免疫力~書とことばから

もっと暮らしに書やARTを~
雲のように水のように あっけらかんと自在に生きるヒントを
求めて~ by 沙於里

文字の表情を探す楽しみ

2008-04-13 | 蘭秀会書展
                     澗戸無人迹 山窗聴鳥聲




澗は谷川、迹は跡の意。窗は窓。
谷合には人影もなく、山深い窓からは鳥の声が聴こえるだけである。

このことばを見つけた時、どこかに吸い込まれるように目を閉じると、
澄んだ空気を感じ、静寂に響き渡る鳥の声が聴こえた 

素朴で簡素な雰囲気を出したかった。

ことばの意味からすると、背景の色は薄い浅葱色(明るい青緑色)あたりが
良かったのかもしれないけれど、「澗」「鳥」という文字が
思いがけず愛嬌のある表情になったので、明るい色を選んでみた。

文字は生き物。
たった横棒一本で、たったひとつの点の位置で、暗くも明るくもなる。
楽しげになったり、しかめっ面に見えたり。

文字には顔がある。
右を向いている字、上を見上げている字、横目でチラッと見ている字・・・。
その視線のバランスを考えながら書く。

左右どちらもが同じ方を向いていたら、全体がそちらへ傾いてしまうから、
その微妙なバランスをからだで感じながら書く。
平均台の上で、長い棒を持ちながら、落ちないようにするみたいに。

文字には表情がある。
それを探すことが、書の楽しみでもある。

人との向き合い方も同じような気がする 




昨日は、インテリアの書の体験教室も開催。
たくさんの方が見学・参加して下さり、和気あいあいと楽しい時間でした~。




  



Aタウン誌の美人記者さんも取材にいらして下さり、ネパールの手漉き紙に
↓文字を書き、石に貼る体験され・・

  
 ↑笑った印象の「座」     ↑小学5年の男の子は発想が自由!


子供は心が自由だから、ちょっとヒントを渡すと、どんどんイメージが膨らむ。
その生き生きとした表情は、私にもまた新しい力を与えてくれる。

書も受身ではだめ。
自分で表現したいものを探そうとしないと、本当の喜びは得られないのだ~

今日はあっという間の最終日。
楽しんできま~す。




コメント (6)
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