小学生攻略法

このブログも10年目。久しぶりに担任復帰です。

テレビで「小学生長縄対決」を見て,まず思ってしまったこと

2013-08-17 23:43:38 | 学級生活の攻略法

先日,テレビを見ていたら偶然,小学生の長縄対決をしている番組を見ました。

全国放送で,全国各地からチームが参加していました。

チームは学級単位で編成していました。

決められた時間にどれだけ多く跳べるかを競うもので,参加していたチームはみんな,さすがテレビに出るほどで,すごく上手でした。

ものすごいスピードで跳ぶ様子に,私はただただ

「すげ~」

「どうなってんのこれ」

って感じで驚き,感心させられていました。

長縄もあそこまでいくと一種の芸術ですね。

さて

私の個人的な話になってしまいますが,実は私,長縄があんまり好きじゃないんです。

というか正直に言うと,嫌いです。

体育会系でスポーツは全般的に好きな私なのですが,この長縄だけはどうしてもダメです。

理由1 大勢ですると,跳ぶまでの待ち時間が長くて,運動量が少ない

理由2 記録のために熱くなりやすいが,成功より失敗の方がはるかに多い

理由3 たった1回のミスでダメになってしまう残酷さ

理由4 失敗してしまった子がかわいそうすぎる

理由5 クラスでするとほぼ確実にもめる

これが理由ですが,こんなことを言うと

「まだまだ長縄のことを分かってない!」

「それらを克服するためにがんばるんだ!やり方を工夫するんだ!クラスで団結するんだ~!」

って叱られそうです。

確かにそうなんですが,そういうスポーツなんでしょうが,そして実際私も毎年のようにそんなゲキをクラスの子たちに飛ばしながらやっているのですが…

やっぱり,正直に言うと,ダメです。

スポーツが好きで,自分自身いろんなスポーツを幅広くして,子どもたちにもさせているからこそ,長縄の特殊性というものを感じます。

もちろんいい面もありますが,それ以上に「嫌い」と思ってしまう面が多すぎるように私には感じて,仕方ありません。

でも,小学校って長縄がつきものなんですよね。

1年のなかで,必ずと言っていいほど取り組む機会がやってきます。

そのときは,私も「嫌い」なんて言ってられませんので,やります。

やれば,また熱くなります。

そして長縄が終われば,熱も下がり,また長縄へのネガティブな感情が戻ってきます。

この繰り返しです。(笑)

子どもたちはどうでしょうか。

好きな子たちもいますよね。

女の子が多いかな?

大会があるとなると

「みんな!目標は○○回にしよう!」

「明日から昼休み練習ね!」

なんて率先して声をかけてくれる頼もしい子たちもいます。

しかし,やはり嫌いな子たちもいますね。

技能的に苦手,これはスポーツなら必ずありえることです。

あとは,跳べるけどどうしてもこのスポーツを好きになれないという子も。

「はぁ!昼休み練習!?やだよ!」

そしてさっきのやる気満々の子たちと衝突。

この場面は,長縄を始めると必ずといっていいほど見るものです。(笑)

それを経験させ,乗り越えさせ,そして長縄の感動が待っている,そういう理想も分かるのですが・・・・

そんな感動なら長縄というあまりに特殊なスポーツでなくても,他のもので味わえるよ・・・・

なんて,またへそ曲がりなグチを言いたくなります。

ここまで言っておいてなんですが,実は私も,長縄に熱中していた時期があるんです。

初任のころ,初めて体育主任を任されたときでした。

その学校は縄跳び運動に力を入れているところで,全校の子たちを縄跳び上手にするために私は鼻息を荒くしていました。

長縄もそうでした。

まずは自分のクラスから。

「全校の手本になれー!跳べー!」

山ほどクラスの子たちを跳ばせました。

長縄を研究しました。

目標とする記録が高いほど,難しさは増して,100回やれば,成功1,失敗99でしたね。

しかしそのころは,長縄を好きとか嫌いとか考えることなんて一切せず,なんの疑いもなくただただひたすらやるだけでした。

やるべきものだと思っていましたから。

そんな経験もして,数年経ち,今では「長縄が嫌い」と思う自分に気付くようになり,素直にそれをこうして言葉にできるようにもなりました。

あのテレビで見た子たちほど上手になれば,また話を別なのでしょう。

スポーツとしての質がグンと変わります。

しかし,あれは極一部です。

一般的な小学生のレベルの長縄とは,やはり私が思う「嫌いな理由5つ」の域から抜け出せないものでしょう。

そこから抜け出すには,相当な時間と,熱意と,労力とが必要になりますが,やはり一般的な学級には,難しいことです。

あのテレビで見た上手な子たち。

相当練習したんだろうな~

そして指導した先生。

相当声を張り上げたんだろうな~

テレビで見るのは,爽快に1分ほど跳ぶ姿だけですが,そこにたどり着くまであったであろう長い道のりを勝手に想像しては,重いものを感じずにはいられませんでした。

(続く)


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