小学生攻略法

このブログも10年目。久しぶりに担任復帰です。

教職員バレー大会のとき,見かけた先生が実は

2013-12-04 21:51:52 | 教師力UPの攻略法

県の教職員バレー大会,本校の成績は…

準優勝でした!

見事な成績だ!

決勝で負けて悔しい!

この2つの感情が強く残る大会になりました。

でも,規模の大きい「県大会」では,これまでベスト8止まりだったので,そこを破るのが一番の目標でした。

だからこの準優勝は,やっぱり立派なものだと,打ち上げの席ではみんなで盛り上がりました。

やっぱりバレーっておもしろいスポーツだと,改めて思います。

さて

この大会のとき,ふと見かけた先生の話ですが。

予選が終わり,決勝トーナメントも進み,準決勝。

うちは先に勝ちを決め,もう片方の試合を見ていると…

コートの外で得点板の横にポツンと立っている先生が,なぜか目に留まりました。

ポツンと立っているなんて言っては失礼ですね。

その試合の審判で得点掲示の係をしているわけです。

その先生,小柄な女性の先生で,とてもご高齢でした。

やはりバレー大会というだけあって,広い会場内にたくさんの先生がいますが,その多くは若手,男性,そして体育会系な先生ばかりです。

そんな中で,その先生がふと目に留まったのは,遠くから見てもその雰囲気が周りと際立って違っていたからだと思います。

チームメイトに

「あそこの得点の先生,バレーできるのかな」

なんて何気に話しかけたら,うちの若い男の子先生が

「あ,あれ,ぼくの母です。」

と。

「えぇ!まじで!」

びっくりしました。

「はい。母も教員なんです。」

「現役?」

「はい。でも,確かあと2年で定年だったはず…」

「ここにいること知ってたの?」

「いや,ぼくはここに来て知りました。さっき話しかけたら,あっちは知ってたみたいで。」

「ふーん,きみがバレーがんばってるの見て,お母さんうれしかっただろうね。」

「はぁ,だといいんですけど,ぼく何の活躍もしてないんで。あはは」

「そりゃそうだね。お母さん,バレーが得意なの?」

「いいえ,全然。応援で来てるんですよ。毎回。」

「そうなんだ…」

この偶然には驚きましたが,親子関係であったことはさておき,この先生…

私は,心から頭が下がる思いでした。

バレーに出場してるわけじゃないのに,1日中会場にいる。

しかも,審判は率先してしている。

そして何より,この人はもう定年前のおばちゃん先生。(すみません,失礼ですが)

私は,…私だけでなくここにいる多くの人は,自分がバレーが好きで,しかも体もまだまだ動く若さがあって,この会場にいるわけですが,この先生は立場が違います。

もし私がこの先生の立場だったら,ああして審判をするだろうか… できないだろうなあって,正直思います。

この先生の,同僚を思う優しさ。

チームの結束を大事にするスポーツマンシップ。

選手を気遣って審判をする謙虚さ。

年齢なんて気にしない懐の深さ。

遠目に見た得点板でポツンと立つその姿に,いろんなものを見た気がしました。

この先生,絶対いい先生だと思います。

学校でも,子どもたちに対してそんな姿勢をもてるすてきな先生なんでしょう。

だから,定年前であっても,なお現役で教諭として子どものそばで仕事をすることを選んでいる,選ぶことができる人なんでしょう。

本当に見上げた方です。

胸がジーンとしたあと,息子を見ると,スマホをいじっていました。

「こらっ,母ちゃんが審判してんだぞ!ちょっとは母ちゃんに学べ!」(笑)


教職員バレー大会の前に私が必ずするバカなこと

2013-12-02 22:52:37 | 教師力UPの攻略法

研究大会の翌日の土曜日。

この日は県の教職員のバレーボール大会でした。

私の大好きなバレーです。

今回も燃えないわけがない!

私,毎回バレー大会の前にはレポートを作るんです。

主題:一人一人の豊かな個性を生かした本校の楽しさの追究

副題:県教職員バレー大会を通して

A4で数枚にわたるこの計画を,先生たち全員に配布します。

主題の横には「?」をつけて。

中身は悪ふざけもいいところ。

先生たちの仕事上の揚げ足をとっては,笑えるネタにして羅列しています。

(「めざす職員像」例)

「研究授業で大失敗したA先生が,せめてバレーで取り戻すために必死になる」

こんなのを先生たち全員分書きます。

そして,研究の最後には,強引に「バレーがんばりましょう」と結ぶわけです。

この研究計画は,配布するには勇気と許可がいるもので,今年も校長室に一番に持っていき,真剣に

「いかがでしょうか!」

と伺いを立てました。

このあとの校長のリアクションが非常に重要になるわけです。

「こんなの… だめだよ。」

「けしからん!」

などという残念なリアクションが返ってくる可能性もおおいにある中身なので,かなり緊張します。

うちの校長はというと,今年新たに来た校長ですが,レポートにざっと目を通したあと…

「・・・ははは!いいね!いいね!早く配らんか!わはは」

ほ~

よかったよかった

肝っ玉のでかい校長でよかった。

実際,こんだけのレポートを書くのに相当な時間と頭を使っていますから,ボツを言われた場合はかなりへこみます。

そして,先生たちに配布。

ここでも勇気がいります。

でしゃばった感じでは出したくないので,できるだけ職員室に人がいないときを見計らって,裏返して机上に配布しました。

そして,数日かけて今度は先生たちからのリアクションを待ちます。

なにせレポートの量が多いので,読むのに時間がかかるから,「数日」待ちます。

わざと字を小さくして,ぐだぐだとした文章をいっぱい書いているので「バレーの”新聞”」と言っている先生たちもいます。

どきどきするのは,気を悪くしたり,くだらないから目も通さないという先生がいないかということなのですが…

今回も,みんなおおいに笑ってくれました。

職員室で直接「おもしろかったよ」って言ってくれる先生もいるし,飲み会の席でのいい笑い話になることが多いです。

みんな,自分のことが笑いのネタにされてしまっているのに,本当にいい人だなと思います。

あ~よかったよかった。

結局

私が個人的に書いた,こんなバカげたレポートすらも受け入れてくれる職場だということで,それが何よりうれしいということです。

ぎすぎすした職場では,こんなもの通用しないでしょう。

先生たちの気持ちにゆとりがあって,お互い気心の通じ合った,いい関係が築けている職場でなくてはできないことだと思います。

もちろん私も,本心は「悪ふざけ」なんかじゃなく,本当に先生たちとの「親睦」を深めて,職場に笑いや明るい雰囲気をもたらしたいという思いで作っています。

とても外部には決して見せられない秘密文書ですが,本校の先生たちの間だけで守られる秘密になり,それがまた職員室の融和をもたらすものになればと思っています。

今回も,これを認めてくれる校長で,先生たちで,よかったです。

…かといって,私もあまり調子に乗りすぎないようにしないと,です。(笑)