小学生攻略法

このブログも10年目。久しぶりに担任復帰です。

教室の床に落としたくないもの 第1位!

2010-10-31 18:43:56 | 学級生活の攻略法

自分ちをきれいにする先生は,学校での掃除に熱心なのでしょうか?

自分ちが散らかっている先生は,学校でも掃除にあまり熱心じゃないのでしょうか?

なんてふと考えてみると… 

もしそうなら,担任の先生のクラスをのぞけば,その先生のおうちも想像できる?

いやいや,それは分かりませんね。

いぜんに,「給食指導の進め方は,その先生の生い立ちや育ちにも関係してくるのでは」という記事を紹介したことがありますが,ひょっとしたら掃除もそうかもしれませんね。

さて,

大勢の子どもたちが生活する教室。

もちろんいろんなもの散らかります。

いろんな汚れがつきます。

教室をきれいに保つために,毎日掃除をするのですが,掃除をする以前に,「散らかさない・汚さない」という生活の仕方も教えたいところですね。

そこで,「教室の床に落としたくないもの」ランキング1位の発表です。

先生をしたことのある人なら,経験から必ず知っています。

ごはんつぶは,教室の床に落とさない!落としてもすぐとる!

(細かいこと言うなぁ…)

って,ため息が聞こえてきそうですが(笑)

これは,本当に重要です!

なぜなら,ごはんつぶの汚れって,なかなか取れないからです。

ごはんつぶの悲劇は,

1 知らずのうちに,給食のごはんつぶを,子どもが床に落とす。

2 周りの子が踏んで,びちゃーっと広がり,床にへばりつく。

3 そこのべたべたに,他のいろんな汚れが混じって黒くなる。

4 乾燥して,おなじみの床の模様と化す。

というサイクルがあります。

だから,教室によっては,このごはんの黒い汚れだらけの床になってしまっている教室もあります。

うぇ~って感じです…

このごはんつぶの汚れに掃除時間になって気づいても,乾燥してへばりついててしまったら,なかなかとれません!(床材にもよりますが)

水をたっぷりとかけて,しばらくおいて浮かせてから,たわしなどでこする。

ここまでしないととれません。

ふだんの短い時間の掃除では難しいです。

だから,普段から子どもたちにはしっかり言い聴かせます。

「ごはんつぶは,床に落としたらダメだよ!!」

「もし落としても,すぐに自分で全部拾うこと!!」

給食当番の「ごはん係」さんには,全部つぎ終わったあとに,必ず床をチェックするように言っておくといいでしょうね。

低学年のうちは,ごちそうさまする前に,自分の机の周りをよく見るよう習慣づけておくのもよいでしょう。

私がきれい好きだからでしょうか?

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こんな攻略法も頭に浮かびます(笑)


「今日,何回トイレに行ったかな?」ふと気付くと…

2010-10-29 17:40:56 | 教師の仕事術の攻略法

朝の始業前,次々と登校してくる子たちとあいさつを交わし,猛スピードで連絡帳と宿題をチェックして…

1時間目の国語では,新出漢字の学習で,子どもたちの名前に入ってる漢字がたくさんあると喜んで…

2時間目の体育では,ドッジボールの勝ち負けにこだわりすぎる子どもたちに喝を入れて…

休み時間には,緊急連絡で集合がかかった職員室で不審者に関する情報をチェックして…

3時間目の生活では,秋の木の実や葉っぱを使ったおもちゃづくりで,子どもたちのどんぐりに穴を開ける作業で腱鞘炎になりかかり…

4時間目の算数では,くり下がりのあるひきざんで,黒板にあるブロックを動かしたがる子どもたちをなだめつつ…

給食では,野菜をなかなか食べられない子たちのところを回って励まし…

昼休みには,懲りずにドッジボールをする子たちの中で,けんかがおきたと駆けつけて…

これで当り前の一日です。

何も特別なことはない,いつもどおりの一日の終り,子どもたちを帰してしまってからふと一息つくころに,気付くことがあります。

(ん?今日は何回トイレに行ったかな?)

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数えてみると,1回か2回…

いや,夕方まで全く行ってなかったなんて日も少なくないのです!

これはいけない!

先生もきちんとトイレに行く!

べきですよね。

自分だけかと思っていましたが,先輩の先生に聞いても,やっぱり先生ってトイレに行く回数が少なくなってしまう人が多いようです。

あまりに少なくて,膀胱炎の心配が出てくる先生がいるということも聞きました。

子どもたちに囲まれて,忙しすぎていけない。

明確な「休息」という時間がとれず,行きそびれてしまう。

精神的に気が張っていて,尿意を感じにくくなっている。

校舎の造りが,教室から職員用トイレまでの距離が遠く,行く時間がとれない。

そういった感じではないでしょうか。

やはり,健康第一。

朝から夕方まで一回も行っていないというのはよくない。

トイレにはきちんと,適切な頻度で行くべきです。

あまりに当たり前のことで,攻略法というには変な感じもしますが,先生にとっては心掛けたい「仕事術」だと思います。

「1日の中で,いつ,トイレに行く」

という習慣を決めて,それに合わせて一日の仕事の進め方を変えていくといいかもしれませんね。


「シャツを入れなさい!」より効く言葉

2010-10-27 20:23:50 | 学級生活の攻略法

いつもシャツを出している子

かかとを踏んでいる子

タオルを首にかけてプラプラさせている子

小学校では年中見られる光景です。

この子たちに対して,やはり学校では身なりについて指導をしなければなりません。

特に,私は今年一年生担任。

男の子は,はしゃいでいると自然とシャツが出てきて,給食を食べていると自然と口の周りにいろんな色のひげができて,夢中で外に飛び出すと靴が左右反対になって…(笑)

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すぐに「こらっ」と指導しなくてはいけないのですが,それよりも先に,思わず笑ってしまいますね。

かなりかわいいものです。

「ちゃんとシャツを入れなさい!おかしいですよ!」

「また,かかと踏んでー かっこ悪いよ!」

「タオルは持って歩かない!下級生が真似するでしょうが!」

身なり指導では,どんな言葉が一番効くだろうかと,いろいろ試してみた結果・・・

その身なりに恥ずかしいネーミングをつける!

これがかなり効くようです。

身なりの乱れは,下学年では無意識のうちになってしまっている子もいるし,高学年では意図的にしている子もいます。

いずれにせよ,「あ,これはいけない。身なりを正そう」と,本人に自覚させる指導をしたいものです。

上のような,「~しなさい」の言葉かけで正す子もいるが,聴かない子もいます。

「ちゃんとシャツを入れなさい!おかしいですよ!」(別におかしくないもん。いつもこうだし。)

「また,かかと踏んでー かっこ悪いよ!」(お兄ちゃんたちも踏んでるじゃないか。)

「タオルは持って歩かない!下級生が真似するでしょうが!」(真似したところで,私には関係ないし)

こんな子たちには,恥ずかしいネーミングをつけてしまいましょう。

シャツを出している子 → (例)妖怪ベロベロ ・「腰からよだれかけつけてるの?」

かかとを踏んでいる子 → (例)怪獣フーミン ・ 登場!スリッパマン!

タオルをプラプラする子 → (例)30年前のヤンキー ・ かっこつけボクサー   

これらは,先生が言う言葉としてかなり幼稚な感じがしますが,だからこそ,子どもたちにとっては,かなり恥ずかしいものです。

この「恥ずかしい」というのが,とても子どもにとっては嫌なもの。

だから効果があります。

こんなネーミングは,すぐに周りの子どもたちにも浸透します。

先生が言わなくても,子どもたち同士で指摘し合うようになるので,また効果が上がります。

そして,こう言われるのが嫌だからすぐに身なりを正したときは,思いきりほめてあげましょう。

「さすが○年生だね。やっぱりそのほうがかっこいいよ。もう妖怪ベロベロは現れないな!」

先生も,少しの遊び心をもって指導できれば,ストレスにもなりません。


それは,テストを返却する前?後?

2010-10-26 18:38:34 | 学級生活の攻略法

テストを返される瞬間は,多くの子たちにとってドキドキの瞬間です。

※本当は全員の子にとってドキドキの緊張感をもっていてほしいのですが,やっぱり一部の子は,テストといっても,ぽかんとしています(笑)

先生の「では,テストを返します。」

の一言で,教室が少しザワザワとしだすものです。

そして,一人ずつ返していくと,

「おー!!」

「やったー!!」

「うっそぉ」

「あ~あ~」

いろんな声が上がりますね。

素直なリアクションだから,そのときだけは「大きな声を出さない!」とは,言いたくないものです。

さて,テストですので,先生はその結果を受けて必要な説明をしなくてはなりません。

間違いが多かった問題について,再度全体で確認をします。

また,記述問題などで特によくできていた子の例などを紹介したりもします。

問題は,そのタイミング。

①テストを返した後に説明する。

②説明をしたあとにテストを返す。

どちらがいいでしょうか?

結論

テストに関する説明は,テストを返す前にする!

のがいいと思います。

どちらかというと,テストを返してから説明する先生が多いのではないでしょうか。

そうすると,早く結果をしりたがっている子たちにすぐ渡せるよさがあるし,各自が自分のテストを見ながらその説明を聞けるよさがありそうなのですが,これが意外とそうでもありません。

子どもたちは,自分のテストの結果を受け取ってしまうと,その結果だけで頭がいっぱいになって,その後の先生の説明に,真剣に耳を傾けられない子もいます。

100点を取った子は,「そんな説明必要ないよ。私分かってるもん」って感じで,聞く耳を持ちません。

80点を取った子は,確かにその問題を間違っているのですが「あ~…」というショックが大きかったり,「ねぇ,きみはできた?何点?」なんて落ち着きがなかったりします。   

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とにかく,テストを配り終わったあとのクラスというのは,しばらくザワザワしているものですよね。

そこで,テストを返す前に説明です。

すると,間違いなく全員の子たちが先生の説明に真剣に耳を傾けます。

なぜなら,自分がその問題をできていたかどうか,聞いていれば分かるからです。

興味津々です。

結果,できていた子も,できなかった子も,もれなく必要な確認ができることになり,定着につながります。

間違えていた子は,「あ~私そこ間違えた~」って気付いたあとに,テストを受け取ってから自分で訂正ができるようになります。

要するに,テストを返す前に説明することで,クラス全員に関係のある,しかも興味のある説明にすることができる。

ということですね。


「わかる」ということ,「できる」ということ

2010-10-24 07:27:44 | 授業中の攻略法

今回は,授業中の攻略法の中でも,「学力の低い子」について考えてみたいと思います。

一般的に,学習は

「理解する」→「表現・処理する」→「応用する」

といった流れで行われるものと,とらえられています。

子ども側に立った表現に直すと,

「わかる」→「できる」→「つかえる」

といった感じでしょうか。

例えば,算数「三角形の面積の求め方」について当てはめてみると,

「わかる」

→三角形の面積は,その形を2つつなげた平行四辺形の面積を半分にしたものになるから,公式は「底辺×高さ÷2」となる。

「できる」

→その公式から,「底辺が4cm・高さ5cm」の三角形の面積を「10平方センチメートル」と導くことができる。

「つかえる」

→その公式を使って,いろんな形の三角形の面積を求めたり,それを他の問題に応用することができる。

といった具合です。

そこで,先生は授業を組み立てる際に,まず当然のごとく「わかる」場面から入ります。

子どもたちに考えさせたり,先生が教えたりして,なんとか「わからせよう」とします。

そして,子どもたちが三角形の面積について意味理解できた時点で,次の「できる」場面へと進もうとするのですが…

いわゆる「学力の低い子」は,すでにつまづいています。

だって,最初の「わかる」場面が,この子たちにとっては難しすぎるからです。

どんなに上手に先生が説明しても,どんなに周りの子が上手に説明しても,わからない子にとっては,わからないのです。

そこで,

「わかる」でなく,「できる」から入る!

それが,効果的なこともあります。

要するに,「意味は分かっていなくても,問題は解ける」という子も少なくはないのです。

三角形の面積が,なぜ「底辺×高さ÷2」なのかはわからない。

でも,その公式を使って三角形の面積を求めることはできる。

そういうことです。

特に,学力の低い子には,初期の段階でこういう現象がよく見られます。

一見矛盾しているようにも感じますが,それが実際です。

先生としては,「これじゃいけない」と,必死に「わかる」場面へと戻って,繰り返ししてしまいそうになりますが,とりあえず「できる」ことで,いいのではないでしょうか。

なぜなら,「できる」ことが,その子たちにとっては楽しいからです。

算数が得意でない子たちにとっても,「おれ,三角形の面積求めらるよ!」という喜びを感じることができます。

それがスタートになることは,とても意味のあることだと思います。

じゃあ,「わかる」場面の授業は省略していいのか。

いえいえ,やっぱりそうはいきません。

一般的な流れと変わってしまうけど,こういった学力の低い子たちに対しては,

「できる」→「わかる」→「つかえる」 や,

「できる」→「つかえる」→「わかる」

といった流れの方が,合っていることもあり,授業は転換するのです。

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繰り返し問題を解いていると,そのあとから意味が分かってくる。

繰り返し問題を解いたあとだと,先生や友だちの説明が理解できる。

そういったものです。

教科書を少し後ろから授業することになりますが,柔軟に,こういった子たちの側に立って授業を組み立てるということができるといいですね。