小学生攻略法

このブログも10年目。久しぶりに担任復帰です。

授業を笑顔で受ける子たちの、ある共通点

2014-09-29 23:08:20 | 「教師-子ども」関係の攻略法
今年は5年生と6年生の算数を見ているのですが、この子たちの中には4月当初から「ノリのいい子」たちがいます。
「ノリのいい」というのは、授業の内容に関わらず、もう無条件にうれしそうにしている子たちです。
この子たちは表情も明るいし、実際に授業中は集中力があり、進んで発表もし、積極的です。
そしてこの高い意欲は、4月に始まってから、なかなか衰えることなく、今でも継続している子がほとんどです。
もちろん私としてはとてもうれしいことです。
この子たちの表情が明るい子とで、私の授業をする表情も明るくなります。
この子たちの授業中の反応がいいから、それに私も助けられています。

しかし「なぜ?」と考えます。
なぜこの子たちはそんなにうれしそうなのか?
根っからの算数好きなのか?
うん、それもいるでしょうが、そんなにたくさんはいないはず…
(算数への偏見、すみません 笑)
自分の学級を離れて、担任の先生と別の先生とする授業にわくわくするのかな?
それも子ども心にありそうですが、そんなものは一過性のものにすぎず、そう長続きはしないでしょう。

そこで、うれしそうに算数を受けている子たちを洗い出してみました。
特に、4月のスタート時点からうれしそうにしていた子たちを。
すると、ある共通点を見つけました。
その子のお兄ちゃんお姉ちゃんたちを、私が受け持ったことがあるということでした。
高学年(特に6年生)の担任が多かった私ですが、その子たちが卒業して、今、その子たちの弟や妹を見ている、そのパターンが多いことに気づきました。

思わず笑いがこぼれます。
なるほど~
そういうことか~
この子たちの心境としては、自分のお兄ちゃんお姉ちゃんたちが教えてもらっていた先生が、今度は自分に教えてくれることになり、これに一種のワクワク感を感じているのでしょう。
お兄ちゃんお姉ちゃんへの憧れもあったし、高学年へ仲間入りということへの実感もあるし。
そして、なんらかの形で、お兄ちゃんお姉ちゃんたちの授業の感想というか、噂というか、耳にしていた部分もあるのでしょう。
私の授業を卒業生がどう弟や妹に伝えていたかは知りませんが、それがいい話にしろ、そうでない話にしろ、実際にその授業を受けるとなると、興味があるものなのでしょう。
この子たちの授業への意欲が継続しているのは、どこかで
「お兄ちゃんに負けないぞ」
なんて特別な意識が働いてるのかもしれません。

たまに授業で得意気に横道に逸れた話をすると、授業が終わったあとに
「先生、今日の話、お兄ちゃんに聞いたことありましたよ」
なんて。笑
恥ずかしいです。

「兄弟を持った先生の授業に、子どもたちは興味がある」
この子どもたちの心理に対して、先生もぜひ応えたいですね。
いい授業をしてあげるのはもちろんですが
「お兄ちゃんもよくがんばっていたよ」
なんて一言入れると、弟のやる気もまた増すでしょう。


授業参観時に、私は授業参観参観

2014-09-15 22:20:58 | 学級生活の攻略法
2学期始めの授業参観がありました。
授業参観と言えば、担任の先生たちは腕の見せどころです。
いろんな授業を計画して、見てくれる保護者へアピールできる機会です。
授業参観で実施する授業は年間を通してバランスをとりたいものです。
まずはガッチリと真剣勝負の授業。
先生と子どもたちがつくる、知的で創造性のある授業ですね。
これは何も授業参観用の特別な授業ではなく、普段から学級で展開されている授業だととらえてほしいものです。
こんな授業を見たとき、保護者の人たちは
「あ、うちの子は毎日こんな授業を受けているんだ」
「この先生の授業は楽しそうね」
「このクラスなら安心だわ」
そう思ってもらえたら、授業参観のねらい達成ですね。
授業参観でやりたいもう一つのスタイルは、いわゆる「保護者参加型のイベント授業」です。
これは普段のクラスにはない特別授業ですね。
体育的なものでもいいし、道徳、図工、算数でもなんでも、せっかく来てもらった保護者の人たちもいっしょになって楽しんでもらう、そんな授業参観です。
企画する担任としては準備が大変にはなりますが、親子の思いで作りのために一汗かきたいものです。
この場合、学年合同で実施するパターンも多いですね。

これら二つのスタイルの授業参観を、年間数回ある機会にバランスよく実施したいものです。
どちらか片方に偏ってしまうと、見る側の保護者としては飽きが来る可能性があるし、担任の先生にバイタリティーを感じなくなってしまう可能性があります。

私も担任時代には年間を見通して計画的にするようにしていました。

…と、今年は私は担任をしておらず、先日行われた授業参観では何をしていたかというと…

出番なし。

(あ~ 授業参観だというのに、おれはそのときに授業をしなくなったんだな~)
なんて虚しさを感じながら、授業参観の時間に職員室で教頭と二人で事務仕事を黙々としていました。
(今ごろ担任の先生たちは汗をかきながらいろんな授業をしてるんだろうな~)
授業参観のかやの外にいる自分がなんとも惨めで、思わず職員室を出ました。笑
そして各クラスを回ってみました。
授業参観の参観です。
管理職でもないのに、えらそうに。笑
どのクラスも活気ある授業をしていました。
さすが本校の先生たちです。
こんなにがんばっている担任の先生たちに負けないがんばりを、自分はここではできない代わりに、「どこかで!!」やろうと思うのが精一杯でした。

そして、次回の授業参観では、担当学年に算数の授業をお願いしてみようと思いました。笑


研究授業 大失敗!!

2014-09-12 21:35:54 | 教師力UPの攻略法
研究授業をしました。
これで今年二回目です。
今年は個人的な悉皆研修の年で、この研究授業もその一環でした。

結果、大失敗でした~
いやいや、まいったまいった です。
自分が予想していたほど子どもの活動が進まず、そうなると私の口数が増え、それはさらに子どもの活動を停滞させ、そして私の口数は一層増して…

大失敗でした。
一般的に「」やってはいけない 授業になってしまい、私としても自分が一番嫌いな授業の形になってしまいました。
大反省です。
子どもたちには、明日からの授業でまたリカバリーしていくことで、挽回したいと思います。
研究授業も、もう相当な数をしているのですが、まぁ、したから数えて何番目と言えるほどの、ダメダメな授業でした。
こんな授業をしてしまったあとって、スポーツの試合で悔しい負け方をしたあとのような感覚がもろに襲ってきますね。
二度と味わいたくないものですが。

…と、なぜこんなに失敗してしまったか。
実は、この授業に対して、自信があったんです。
その自信がどこからきたか。
まずは指導案作りの段階。
指導案を作るなかで、子どもたちの実態を調べるためにアンケートを実施するのですが、その結果がとてもうれしいものだったんです。
「算数の授業が好きですか」
の問いには、大半の子が
「好き」
と。
「授業はよく分かりますか」
には、なんと全員の子が
「よく分かる」「だいたい分かる」
と。
そして、うれしいのが、その理由として
「先生の話が楽しい」
「分かりやすく教えてくれる」
「丁寧に教えてくれる」
自由記述でそんな言葉がたくさん書かれていたんです。
あ、私は教務で担任をしていないので、あるクラスを借りてしたわけですが、こんな風に私の授業を前向きにとらえてくれていることが分かり、すっごくうれしかったです。

自信があった理由その2は、前時までの授業です。
とても調子がよかったんです。
今回の研究でやりたかったことがスムーズに子どもたちに浸透していたし、私と子どもたちの波長も合っていて、心地よい授業ができていました。

だから
「今回の研究授業は大丈夫だ」
と自信があったんです。

結果、この自信が失敗の原因となったのかなと、今では反省しています…

この自信は、いわゆる「慢心」へと繋がったように感じます。
今回の授業へ向けた本気の研究を怠っていたんだと、気付かされました。
知らず知らずのうちに、自分の中にうぬぼれができあっていたんだと。
そうして伸びた鼻を、本番で思いきりへし曲げられた気分です。

もう痛いのなんの。笑

やっぱり自分はまだまだです。
自信を持つには十年早い。
小手先で授業ができるようになるには百年早い。
初心に帰り、背筋を伸ばすいい機会となりました。

前、担任をしていた時代に子どもにえらそうに教えた言葉を思い出しました。
「人生には失敗が必要だ。それがなければ、人生を失敗する。」

今回も必要な失敗だったと、前向きにとらえることにします!!












































初めて言われた、嬉しい一言

2014-09-03 22:39:08 | 教師力UPの攻略法
二学期が始まりました。
教務主任、担任でない立場で迎える新学期は、また心持ちが違います。
担任をしていたときほど、ワクワク感はないですね。
クラスに新しい夢を描くのがこの時期の担任です。
今の自分にはそれができないのは、正直寂しくもあります。
じゃあ自分は何を楽しみにするかというと、その夢を描いている担任の先生たちの、その夢が実現するように、できるかぎりのサポートをしていくこと。

そう思っています。

子どもたちの笑顔もそうですが、今は担任の先生たちの笑顔が増えることを望むようになりました。

夏休み終わりの時期の校内研修でのこと。
ある分野についての研修で、それを担当する主任の先生が、その時間を任されていました。
今年赴任した新しい先生です。
その先生は丁寧にプレゼンとたくさんの資料を準備してくれていました。
プレゼン発表のために職員室の一番前に席をとった先生。
私はその先生の隣に座ることになりました。
年配の先生でしたが、こんな風に研修に力を入れて臨む姿に、私は尊敬しました。
もうすぐ研修が始まるというとき。
校内研修とはいえ、少しその先生が緊張しているのが、横にいる私にも分かりました。
私は横に座っていて、何をしたわけでもないのですが、ふとその先生が私の方を見て、言ってくれました。
「あ、先生が横にいると、安心するわ」

思いがけない言葉に、とっさに
「横で寝てたらすいませんね。あははは」
なんて笑って返してしまいましたが、しばらくするとその言葉がずんずんと私の中に響いてくるようでした。
とても嬉しかったです。
そんな風に、同僚の先生に言われるのは初めてでした。
そんな風に言われる立場になりたいなと、思っていました。
その先生も何気なく言っただけで、そう深い意味をこめているわけではないのでしょうが、でも、ここは欲張って前向きに受け止めさせてもらうことにしました。
横にいると安心できる存在。
今回はなんでそんな風に言ってもらえたのか。
これから、もっと多くの先生にそう思ってもらえるようになるにはどうしたらいいのか。
2学期の私の一つの個人研究テーマにしたいと思います。

担任を外れ、子どもとの感動的な場面がめっきり少なくなり、少し老け込んできた私にも、こんな風に感動的な場面がやってきました。