小学生攻略法

このブログも10年目。久しぶりに担任復帰です。

運動会vs台風 実施の決断は…!

2012-09-29 22:17:38 | 教師の仕事術の攻略法

明日が運動会という学校は多いでしょう。

本校も明日です。

…の予定です。

運動会開催の花火を打ち上げる時間まであと8時間ほどの今でも,実施するかどうかは決まっていません。

台風17号のせいです。

やってきましたね~

秋の訪れを感じさせる穏やかな天気が続いていた中に,一番来てはいけない日に来てしまいました。

明日に本番を控える学校はすべてそうでしょうが,この台風の進み具合を本校も1時間おき,いや30分おきぐらいに誰かがチェックしていた金曜日でした。

体育主任をはじめ,校長,教頭,心底ヤキモキしていました。

そりゃそうですよね。

うちのクラスもですが,高学年ががんばって張った30張ほどのテントを,次の日に同じ子たちで急きょ撤収。

そして予定していた他の作業をどこまで進めるのか,台風対策として何をどこまでするのか,そんな指示がなかなか職員にも回らず,少し苛立った雰囲気に。

この状況じゃ,そうなるのも仕方のないことだったかな。

逆にこの状況でも,ばっちり組織をまとめられるリーダーはかなりの腕ですね。

めざしたいものです。

そして,注目は実施の決断。

明日の早朝になされます。

校長,教頭,体育主任,PTA会長,そして近隣の学校との相談・・・・

みんな眠れない夜になるのかな。

私,そして子どもたちの願いは一つ

「絶対に明日運動会をしたい」

です。

私,これまでに運動会が延期になる経験をしたことがありません。

恵まれていましたが,今回が一番のピンチです。

かなりの可能性で延期かもしれません。

もしそうなったら,正直,すっごいテンション下がるなぁ・・・・・・・

「そんなこと言ってられないでしょ!」って叱られそうですが,やっぱり運動会は日曜日にしたい。

クラスの子どもたちにも延期の可能性を話したら

「絶対日曜日にしたい!!!!!」

と全員が口をそろえていました。

理屈でなく,感情でしょう。

ぜひ校長には,迷う状況にあったら強気の決断をしてほしいです。

「強気の決断」なんかでまとめられる話じゃないのはもちろんよく分かっていますが。

相手は台風ですので。

そして体育主任殿,

体育主任はぜひ晴れ男であれ!

なんの攻略法でもありませんが,今回は明日への願いをこめた私個人的な叫びでした。


「明日の昼休みもリレーの練習をします」「えっ」

2012-09-25 21:27:55 | 教師の仕事術の攻略法

運動会の全体練習がありました。
一通り種目を終えて,放課後に検討会をもちました。
そこで紅白リレーの担当の先生が言いました。
「上学年の子たちはたいぶよくなったのですが,下学年の子たちのバトンパスがもう一歩なので,明日の昼休みもう一度練習しようと思います。リレー選手の子たちに伝えてください。」
すると1年生担任の先生が言いました。
「1年生には運動会でもリレーがなくて,体育の授業でもバトンパスを練習することはないんです。例え後ろ向きで両手でもらったとしても,それはそれでいいのではないかと思います。昼休みの練習続きで,疲れが見えますので,できればもう練習はしないでほしいです。」

ここまでお読みいただいて,学校の先生ならば
「するべきでしょ!」
「しなくていいでしょ!」
いずれかの意見をもたれるのではないかと思います。
職員室でもその後,練習した方がいい,しなくていいの意見がいくらか出し合われましたが,結論,しないことになりました。
このやりとりからも分かることですが,基準が違うんですね。
先生たちの間で。
1年生のリレー,どこまで指導すべきかということ。
運動会練習をしていると,この件に限らずいろんなところで見られることです。
どこまで指導すべきか。
・入場行進は全員手足の動きがそろうところまで求めるのか
・表現運動でもっと腰を落として踊らせたいところがあるが,そこまで求めるのか
・応援席での子どもたち,友だちとのおしゃべり一つすることを許さないのか
こんなきわどい場面にさしかかり,時にそこにいる先生たちで指導の程度が違うこともあります。
ある先生は「3年生の表現運動,よくできていますね」と言うが,別の先生は「3年生,もっと動きを機敏にしなくてはいけない」と言ったり。
指導を受ける子たちにとっては,先生たちの言っていることがチグハグなのは困りものです。

これを避けるために,事前に指導事項の基準について共通理解をしておくべきですが,なかなか細かな点まで全てをというのは難しい。
ただでさえ慌ただしい毎日の中で,そんな調整を十分にする時間はとれないものです。
そこで,とりあえずの共通認識として

運動会は8割基準!

というものをもっておくのがよいのかと思っています。
誰が見ても素晴らしいという完璧なできを10割としたら,その8割を基準として求めるということです。
そして全ての先生がその基準を柱にして,子どもたちの指導に当たる。
そうすれば先生たちの中で指導に大きな差は生まれないはずです。
そうすると自然と運動会練習もスムーズに流れ,子どもたちも先生たちも気持ちにゆとりをもてるようになります。

もちろんできるなら10割を求めたいところです。
が,運動会の指導となると,対象となる子どもたちも多く,指導する先生たちも多い。
その中で,10割を絶対に達成するというのは厳しいものがあります。
だからとりあえず8割。
そして,その8割を求める中で,子どもたちが大変がんばり屋さんだったり,先生たちの指導がバッチリはまったりして,もっと上を目指せそうであれば,9割や10割に基準を上げていくといいでしょう。
また,子どもたちには個人差があります。
8割を基準にしておくと,その上の9割や10割にまで届く子だって出てきます。
同時に,7割や6割にしか満たない子たちだっていて,個別の指導が必要になります。
このように,8割基準だと子どもたちの個人差にも無理なく基準を照合できることになります。
これが10割基準だとほとんどの子がアンダーアチーバーとなり,大変です。

雲ひとつない晴天の下で運動会の全体練習をしながら,そんなことを考えていました。



運動会シーズン,体育主任に用事がたくさんあるのに

2012-09-23 13:13:17 | 教師の仕事術の攻略法

運動会がもうすぐです。

今日は私が暮らす校区の運動会を散歩がてら見に行ってきました。

将来,我が子がここで走るかと思うと,自然と関心が高くなります。

(この団体種目,もっとこうすればいいのに…!)

(放送の音楽はもっとこう…!)

なんて職業病が出てしまいます。(笑)

さて

本校では運動会の準備や練習の真っ最中です。

体育主任を中心として,みんなが組織的に動いている時期です。

自然と仕事をする中で,職員室では体育主任の立場が大きくなり,他のメンバーも体育主任へのコンタクトが多く必要となってきます。

「万国旗の係だが,補修はしなくていいのか」

「1年生のかけっこの練習をしているのだが,スタート位置を変更していいか」

「保護者から家族リレーの出場について問い合わせがあったのだが」

みんな,体育主任と話したいことがたくさんあります。

しかし・・・・

いつも肝心の体育主任の姿が見当たりません。

職員室にいないのです。

職員室にいないとなれば,担当学級か,この時期は運動場にいるのでしょうが,そこまで足を運んで探すのは大変の時間のロス。

正直

(あ~もう…)

って感じです。

その結果,体育主任のいないところで,他のメンバーで協議して

「こうすることにしよう」

なんて,少しあいまいで,責任の所在が不明確になる決定をするしかありません。

そうなると,仕事はいろんなところでチグハグしてきます。

その決定があとから体育主任の意向と違っていることが明らかになってしまったり。

思うに

実行中のプロジェクトのリーダーは,いつもドカンと定位置に居座っておく!

これが理想だと。

本校の体育主任は,もちろん仕事をさぼっているわけでなく,フットワーク軽くいろんなところへ出向いて,仕事をしているわけです。

昼休みも,担当学年の表現運動の指導を直接するために,校庭で走り回っています。

その姿勢はもちろん素晴らしいことですが,立場が大事。

体育主任に相談したいことがある人が常に周りにたくさんいるわけですから。

自分を軸として,うまく組織をつくり,周囲の人たちを動かすような仕事ができれば,この運動会自体もより安定した取り組みになるはずです。

いつも職員室にいるというのは不可能な話でしょうが,先生たちが集まると思われれる時間帯には,必ず体育主任もそこにいると助かります。

歯車の軸はいつも中心で動かず,安定しているべき。

軸がぶれると,周りの歯車もぶれる。

そんなイメージでしょうか。


ドラマのセリフにピクッときまして

2012-09-18 22:19:39 | 学級生活の攻略法

三連休,たっぷり休ませてもらいました。

2学期のスタートから忙しい毎日に送っていた中に,大変うれしい三日間でした。

心も体もリフレッシュしたので,これで秋を乗り切ろうと思います。

さて

先日見た海外ドラマ(私,大好きなんです。いくつかハマってます。)の中で,印象に残るセリフがありました。

とある学校の先生が,強気の発言をしました。

「学校は社会の縮図なんだ。全員が主役になれるはずがないし,なる必要もない。わき役もいれば,悪役も必要なんだ。それが社会ってもんだ。」

一見,「その通り」なことを言っているような気がしますが,はて…

そこで思い出しました。

前にも似たセリフを聞いたことがあるぞ。

それは,私が住んでいる地域の自治会作業のとき,とあるおじいちゃんが私に話したことでした。

私を「先生」と呼び,(こんなところでも先生と呼ばれることに,むずがゆさを感じました)こう言いました。

「最近の学校っていうのは大変だよな。」

「はぁ」

「勉強,勉強だもんな。落ちこぼれがいると先生が責められる。でもな,よく考えたら,落ちこぼれもいていいだと思うぞ。社会に出ればそんな大人もいっぱいいるんだ。」

「はぁ」

「全員が優等生じゃないことぐらいみんな分かってる。落ちこぼれの大人だって,その立場でなんとかがんばっていくのが社会ってもんだろ。」

「はぁ」

そう言われりゃ,そうですねぇ… なんて感じがしました。

うーん,偶然ですが,海外ドラマのセリフと,地域のおじいちゃんのセリフが類似しました。

いかがでしょうか。

社会論を語るなら,現実的にそうですね。

一般の大人社会は,確かにそうです。

学校の先生がのぞむような人間,立場ばかりではないことぐらい,みんな重々に承知の上で生きています。

さあ,じゃあ学級はどうでしょうか。

その延長線上に社会があるとすれば,社会とそっくりなものを学級にもつくっていくべきなんでしょうか。

うーん

ドラマやおじいちゃんのセリフを聞いたそのときは,共感してしまいそうにもなりましたが,いやいや,その後考え直してみると

私的に答えはやっぱり

「NO」

です。

逆に気をつけるべきです

学級で,大人社会のように子どもたちに固定的なキャラや立場を当てはめていないか!

担任の先生が,「学級は大人社会の縮図」なんて感覚でクラス経営していけば,そこには危険が含まれています。

子どもの成長の機会を奪うことになるからです。

学級の子どもたちには,全員に平等なチャンスが与えられています。

どんな役回りを演じるチャンスがです。

おとなしい子だって応援団になれるんです。

やんちゃな子だってたまには読書にハマってみてもいいんです。

勉強の苦手な子も,ふとひらめいたときに手を挙げて発表すれば快感なんです。

勉強の得意な子も,簡単なミスをして残念な思いをすることもあり,それをしたとしてもなにも失うものはないんです。

そう。

主役が一人でなくてもいい。

落ちこぼれはいつまでも落ちこぼれでいていいはずがない。

それが子ども社会であり,学級なんだと,私はあらためて自分の中で整理して考えました。


運動会の開会式練習で絶対にやってはいけないこと

2012-09-12 22:47:39 | 授業中の攻略法

運動会練習が続いています。

本校も来年度は春開催を検討し始めていますが,どうなることやらです。

今時そちらの方が増えてきているとも聞きます。

私自身経験したことがないので,単純な興味から

「春にやってみたい」

と思うのですが,

「本校の実績があるんです!変えるわけにはいきません!」

と熱く反論する先生もいたりして。

どうなることやらです。

さて

運動会練習に話を戻して。

開会式や閉会式の練習は,子どもたちにとっては正直つまらない練習ですが,必要なことですので,もちろんしっかりとやらなくてはいけません。

毎年思うのですが,

役のある子どもへの個別指導は絶対に事前にしておく!

べきだと。

開会式で役のある子と言えば

・開会宣言

・国旗掲揚

・優勝旗返還

・準備体操

・エール交換

・進行の放送

などでしょうか。

どれも6年生を中心に,それを引き受けた子のがんばりどころです。

そして,開会式の練習を進めていく中で,あっちゃいけないのは,全体練習をしている最中での,この子たちへの個別指導です。

数百人の子どもたちが暑い中に開会式の隊形でがんばって気をつけしているところに

「準備体操の○○くん,名前を呼ばれたら大きな声で返事をしてください。○○くん。」

「はい。」

「声が小さいなぁ。もう一度,○○くん」

「はい!」

「そして,駆け足でトラックの二本目のラインのところまで走って出てきてください」

タッタッタ・・・

「あ~手は腰です。基本です。」

タッタッタ・・・

「そしてそこで直角に曲がる!…うーん,少し丸くなってた!もう一回戻って」

・・・・なんて担当の先生の指導が延々としてしまっては,たまりません。

関係のない数百人の子たちはうんざりです。

準備運動の子もみんなの前で恥ずかしいに決まってます。

練習の効率が悪すぎます。時間がもったいない。

これを防ぐために,個別の指導を事前にしっかりしておくことですね。

そして,全体でさせるときには80点くらいの動きがもうできているようにしてあげるべきです。

たった一人のためにいらぬ時間や空気を作ってしまわないように。

事前に指導をするためには,担当の先生を明確にして,その先生はかなり先を見通して早めに指導するようにしなくてはいけません。

忙しい2学期のスタートに難しいことですが,仕事の優先順位の上位にいれておきたいことですね。

もし事前の指導ができなかった場合は,最低限のこととして,全体練習のときにはもうあきらめて,その後に個別指導をするべきです。