小学生攻略法

このブログも10年目。久しぶりに担任復帰です。

簡単なのにややこしい不思議な問題

2016-06-29 21:06:21 | 授業中の攻略法
5年生の算数で図形の学習をしている中で、ふとこんな問いをしました。

AさんとBさん、2人の言っていることは正しいでしょうか?
A「正方形は長方形だよ」
B「長方形は正方形だよ」

この単純な2つの文章にキョトンとする5年生の子たち。
そして徐々に
「あってるよ」
「まちがってるよ」
「Aはまちがってるよ」
「え?Bがまちがってるでしょ」
みたいな声が上がりだしました。

これはもちろん部分・集合の話ですが、子どもたちには難しいようです。

子どもたちの討論に熱が入り出したので、少し時間をとって考えてみることにしました。
ペアで話し合わせたり、答えに対する理由をそれぞれの立場から発表させたり。
そうしているうちに、考えの変わる子もけっこう見られました。
どの子にもこの問題は難しいようで、最後まで自分の答えに自信が持てない様子でした。
「部分や集合」の理念がまだないから当然でしょう。
でもおもしろかったのは、
「こんなに簡単な文章なのに、なんで分からないんだろう…!」
というモヤモヤ感がずっと子どもたちに充満していたことですね。

子どもたちだけでは煮詰まってきたところで、先生の解説。
「じゃあまず、Aさんの言ってることが正しいかを考えましょう。
それには、長方形のきまりが、全部正方形にもあてはまっているかを調べればいいですね。
1つでも当てはまっていなければ、Aさんは間違っているということになります。
では、今から先生が、長方形のきまりを1つずつ言っていきますので、みんなはそれが正方形にも当てはまるか答えてください。
当てはまるなら○
当てはまらないなら× で。
1「4つの角がすべて直角」
「○~」
2「向かい合う辺どうしが平行」
「○~」
3「向かい合う辺どうしが同じ長さ」
「○~」
以上です。
1個でも×がありましたか?
「な~い」
「じゃあ、正方形は長方形と言ってもいいことになります。
ということで、Aさんは正しいです。」
という解答に
「よっしゃ~」
「え~」
もありました。
同様の形でBも調べると、
「4つの辺の長さがすべて等しい」
というところで「×」になり、
「Bさんは間違っています」
となって、また
「よっしゃ~」
「え~」
でした。

しかしこの先生の解説も、まだピンとこない子たちが見られました。
そこで、こう言い換えてみます。
一番前に座っている太郎くんをつかまえて
「太郎くんは人間です。これどう?」
「あってる」
「じゃあ、人間は太郎くんです。これは?」
「ちがーう」
「変~」
「あはは!!みんな太郎くんになっちゃう」

これで少しは部分・集合がとらえられたようです。

職員バレー 我がチームの優勝よりも感動したことが

2016-06-25 21:40:58 | 教師力UPの攻略法
学校職員バレー大会、今回も優勝しました~!
これで昨年秋の大会から続けて連覇です。
本校、調子いいですね~
今回は、対戦校には悪いですけど、はっきりいって圧勝でした。
こんなに危なげなく最後まで勝ち進めたことはないというほどでした。

決勝戦で勝った後、校長が
「バレーキャプテン、ほら、いくぞ」
と、呼び掛けて、胴上げされちゃいました。
今回もしっかり計画を立てて、かなり練習して臨んでいたので、うれしかったですね。

そして今回、我がチームの優勝はもちろんですが、それ以上にうれしかったことがあります。
それは、本校として初めて2チーム出場できたことです。
優勝したAチームに加えて、実はBチームも出場していました。
こちらのチームはガチのAチームに対して、
「楽しくやろうね~」
的なチーム編成でした。
出場するだけで満足なチームでした。

でも、このチームなりに練習も重ね、なんとビックリの決勝トーナメント進出まで果たしました。
これは盛り上がりました。
圧勝のAチームよりも、感動的な試合をしていました。笑
私もキャプテンとしてかなりうれしかったです。

ここには、まぎれもなく本校の先生たちのまとまりや、今の状態のよさが表れていると思います。
バレーの活躍もですが、そういった職場ができている喜びを一層感じる大会になりました。

6年生に問う「きみは小数派?それとも分数派?」

2016-06-21 20:39:47 | 授業中の攻略法
6年生 算数「小数と分数のまじった計算」
「小数と分数のまじったたし算」を考える場面で、今年はどんな授業にしようかと考えた結果、次のような問いにしました。

問1
「小数と分数がまじったたし算」を計算するには、方法が2つある。それは ー と、ー である。

この2つの「ー」に入る文章を書きましょう。

ここにはもちろん
・小数を分数に直す
・分数を小数に直す
の2つが入ります。
子どもたちの様子を見てみると、ここはほぼ全員が書けていました。5年生までの学習の定着が伺えます。

しかしここが本題ではなく、次からが重要。

問2
この2つの方法のうち、私がお勧めするのは「ー」の方です。

※ここでどちらかを選ばせます

さらに問題は続いて

「その理由はー」
を書かせます。

さらにさらに
「例えばー」

ここまで書かせるようにしました。

子どもたちには
「お勧めを選べたら○」
「理由まで書けたら◎」
「例えばも書けたら花丸」
と伝えました。

これまでにやったことのない形だったので、子どもたちの様子がどうなるか心配もありましたが、どの子もハマってノートに向かっていました。
文章を何度も何度も練り直している姿があり、この活動に手応えを感じました。
文章を書き上げて
「よっしゃできた~!」
と手を上げている子もいたりして。

与えられた問題の答えを出すという算数が多い中で、自分で工夫して相手を説得する文章を作るという活動に新鮮さを 感じていたのかなと思います。

徐々に書き上げる子がでてきたので、こう指示を出しました。
「書き終えた子は、ノートを机に置いて、赤ペンをもって他の書き終えたノートを見て回りましょう。それを見て納得できたらニッコリマークを、できなかったらハテナマークを書いてあげましょう」

すると子どもたちが動きだし、授業に活発な雰囲気が生まれ出しました。
面白い問いだったようで、友達のノートを見る顔も真剣でした。

さて、肝心の子どもたちの出した答えはというと、
「小数を分数に直す」派 … 7割
「分数を小数に直す」派 … 3割
でした。
私にとっては、2つ目が3割もいたのが少々意外でした。
そして、子どもたちがそうした理由としては、
「小数を分数に直す」派は
→小数に直せない分数があるから
これは当然ですし、これがもっとも妥当性があると思われます。
これは皆が納得のいくところです。

一方
「分数を小数に直す」派は
→その方が楽
だそうです。笑
そうなんです。
子どもたちが嫌いなものに、分数の「通分」があります。
子どもたちはこれがやたら嫌いで、これをしないで済む方法があるならすぐに飛び付く、その気持ちは分かります。

そして、どちらの派も、その理由に説得力を増すための
「例えば」
として、都合のいい式を自作していました。
それもまた大事なことだっただろうと思います。
式を与えられるのではなく、式を自分で作る。
しかも自分の選んだテーマに沿って。
「小数を分数に直す」派は、ちゃんと小数に直せない分数、2/3とか1/6なんて数字を入れた式を作り、
「分数を小数に直す」派は、小数に直しやすい2/5とか1/2なんて数字を入れた式を作っていました。

おもしろかったのは、お互いのノートを見合った後に、
「考えが変わった人」
を聞くと、2人いました。
自分が選んだ価値があったけど、人の意見に触れて、それが変容したということで、これもまたすごい意味のあることだと思います。

結論
「小数を分数に直す方法は万能」
に加えて
「問題によっては逆もアリ」
というところに子どもたちはたどり着きました。

実際その後にやった練習問題では、ほとんどの子が、両方の方法を適用して問題を解いていました。
考えの幅が広がったことに、この授業の喜びを感じました。

運動会がまさかの… (久しぶりの更新です)

2016-06-15 21:30:37 | 雑談
またまた長らくブログをお休みしてしまいました。
すみません。
最近学校は運動会やらバレー大会でバタバタと… まではしてないのですが、ちょっとブログから遠ざかってしまいました。

さて

その運動会ですが、学校としても、私個人的にも、初めて雨による延期をくらってしまいました…

めちゃくちゃ残念でしたし、テンションがた落ちでした。
「運動会は日曜日にやってこそ」
「どんな雨でも決行!」
という思いで私も他の先生たちもいたのですが、太刀打ちできないほどの雨になり、やむなく延期。

本当の話、私は悔しすぎて体調を崩してしまいました。笑

延期の甲斐あって翌日は快晴のもと実施できました。
でも私のなかではすでに
「負けた感」
が充満していて、一日中ふてくされ顔だったように思います。笑
平日開催になってしまったので、やっぱり若干参観者は少なかったように思います。

そしてなによりきつかったのが、それから一週間ですね。
振替休日もなくすぐに翌日から通常授業。
子どもたちは明らかに疲れきっていました。
そして先生たちも。
次の土日を迎えるまでが本当に辛かったです。
初めて経験した運動会延期。
もう二度とこんな目にはあいたくないですね。
じゃあどうすればいいかというと
「体育主任を晴れ男にする」
これしかありません。
あ、
「晴れ男を体育主任にする」
こっちのほうが正しいですね。笑