小学生攻略法

このブログも10年目。久しぶりに担任復帰です。

子どもの活動を敏速にする攻略法

2009-07-31 08:21:40 | 授業中の攻略法

例えば授業中に「教科書の○ページを開きなさい」と,指示を出したとする。

たったこれだけのことでも,子どもが30人いたとすると,30通りの「教科書開き」があるものだ。

そして,これだけのことだが,遅い子がいる。

遅い子がいると,授業のテンポが悪くなる。

基本的に,早くできている子に合わせて進めようとするが,その一方で,遅い子も含めて全員のしっかりとした学習を保障したい。

どうにかして,こんな場面でできるだけ敏速に,パッと活動させられないだろうか。

そんなときの攻略法は,これだ!

できた子の名前を呼んであげる!

である。

単純なことだ。

子どもは,教科書を開き,さらに姿勢をよくして,先生に(先生!開きましたよ!)のアイコンタクトを送る。

それを受け取り即座に「かなこさん。」と一回名前を呼んであげる。

そのうち,次々に子どもが教科書を開きアイコンタクトを送ってくるので,

「とおるくん」「ともこさん」「しょうたくん」「りなさん」・・・

と連続で名前を呼んであげる。

こうすると子どもは,名前を呼ばれるだけだけど,そこには「教科書を早く開けたね。えらいよ。」の意味がこもっているのだから,うれしい。

自分も名前を呼んでもらいたくて,活動を敏速にしようとする。

集中力の欠けていた子や,先生の指示を聞き逃した子がいたとしても,どんどんと呼ばれる友だちの名前に,「自分もしなきゃ」と焦りだす。

だいたい,早かった12,3人ほどを呼び終わるころには,全員が教科書を開き終えているだろう。

そして,これには結構な教師の腕がいる。

まず,教室の隅から隅まで,アイコンタクトを見逃してはいけない。そして,子どもの名前を連続でスムーズに言えなければいけない。これらには訓練が必要である。

※最初のうちは,「○○さん,開きました。」とまで言ってあげてもよい。

※活動を終えると,姿勢をよくしてアイコンタクトを送る指導をしておこう。

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子どもの自己評価をあいまいにしない攻略法

2009-07-30 08:42:25 | 学級生活の攻略法

「~ができたという人,手を挙げなさい。」

という先生の指示をよく耳にする。私も以前はよく言っていた。

すると子どもの反応は,

周りをキョロキョロ・・・

手を挙げた・・・けどやっぱりおろす・・・

手が耳の横当たりで中途半端・・・

そこで先生は「手は挙げるならピシッと挙げる!こう!」と注意する。

こんな風に,子どもが自分を自己評価する場面では,「手を挙げさせる」という方法はむかないようだ。

なぜなら,子どもの自己評価自体があいまいだし,手を挙げるという行為もあいまいにできる。

こんなときの攻略法は,これだ!

「できた人は,立ちなさい!」もしくは「できた人は,座りなさい」!

である。

全員を座らせておいて,立たせる。

全員を立たせておいて,座らせる。

この行為は,絶対にあいまいにできないのだ。

だから,子どもも自己評価を明確にせざるを得なくなる。そこがねらいだ。

加えて,こうすれば,できた子とできなかった子がはっきりと区別される。できた子は立った状態(もしくは座った状態)で,堂々とできるし,できなかった子はその場に居づらくなり,反省する。

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子どもとドッジボールをするときの攻略法

2009-07-29 10:25:58 | 「教師-子ども」関係の攻略法

子どもはドッジボールが大好きである。

私も大好きだ。

ドッジボールというのは、子どもと先生との関わり合いの場として、学校では重要な活動の一つのように思える。

子どもと一緒にドッジボールをする場合、先生は2通りに分かれると思う。

・本気でする先生

・手加減する先生

さて、あなたはどちらのタイプの先生ですか?

こんなときは、こうだ!

子どもとのドッジボールは絶対に本気でする!ただし、明るく!

である。

このことは、年度初めにするドッジボールでは特にそう言える。

なぜか。

①子どもは、(スポーツに関しては特に)素直で単純だから、ドッジボールでバシバシ当てて、活躍する先生のことを、「すごい」と思う。

②ここで感じた「すごい」は、ドッジボールにとどまらず、「この先生はすごい。」となる。

③「この先生はすごい。」と感じると、一種の憧れの目で先生を見るようになる。

④子どもたちにとって、担任の先生が憧れる存在であれば、クラスはまとまってくる。

というメカニズム(笑)だ。

「そんな~」と感じるかもしれないが、これは本当にそうなる。繰り返すが、子どもはかわいいことに、単純だから。

もちろん、私は毎年、学級開きのときに本気でドッジボールをする。子どもたちのボールを全てキャッチし、当てまくる。そして、担任としての地位を一つ築き上げる。

優しい先生は、思わず手加減して、わざと当たるなどして、子どもを活躍させてあげようとするが、子どもたちが本当に求めている先生とは、ドッジボールに関しては違う。

本気でプレーしたら、かっこいい姿になる先生を求めている。

小学校においては、たかがドッジボール、されどドッジボール である。

忘れてはいけないのは、本気でプレーするにしろ、明るくプレーすることである。

ムキになって、子どもが恐いと感じるような顔つきでプレーしてしまっては、子どもへの印象は悪くなってしまう。

笑顔で、さわやかに、子どもとハイタッチを交わしながら、本気でプレーするのである。

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個別指導するときの教師のポジショニング攻略法

2009-07-28 08:35:36 | 授業中の攻略法

授業中、課題に取り組んでいる子のそばに行き、必要な個別指導をする場面は多々ある。

今回注目するのは、その際、教師はどの角度からその子への指導をするとよいかということ。

子どもの正面からズカズカ指導する教師、背中越しに言葉をかける教師、いろいろといるのではないだろうか。

重要なことは、この個別指導時の教師のポジショニングは、その教師の単なる癖ではなく、できるだけ効果的なものでなくてはいけないということだ。

こんなときの攻略法は、これだ!

その子の特徴や、課題への取り組み方に応じてポジショニングを使い分ける!

である。

基本的には、以下のような使い分けが効果的だと感じている。

◆正面から指導する 

 …性格的に強気な子・その課題を得意としている子・集中できていない子

◆真横から指導する

 …性格的に弱気な子・その課題を苦手としている子・集中している子

◆真後ろから指導する

 …ちょっと手を貸してあげたいという場合のみ。 言葉は掛けない。

という3パターンである。

これは、なによりその子の立場になって考えてあげる指導の工夫である。

私たちだって、集中して取り組んでいるのに、ドカンと正面に立たれたくないし、真後ろから背中越しにいろいろと言われても落ち着かないし、不安になる。

教師と子どもの関係は、それ以前に人と人との関係である。何気ない触れ合いの場面についても、よりよいものを探っていくことは、教師の役割である。

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デスクワークを子どもに妨げられないようにする攻略法

2009-07-27 09:31:05 | 教師の仕事術の攻略法

もちろん私たちは子どもと向き合うのが一番の仕事であるが、それだけでなく、どうしても休み時間などにデスクワークにはげまなくてはならないときもある。

そんなときは子どもと関わらず集中してできるだけ早くその仕事は済ませたい。

しかし、そんな状況であるにもかかわらず、机に向かう先生のところに子どもたちはやってくる。

「先生~ジャンケンしよ~」

「先生~昨日ね~テレビ何見たの~」

「先生~」

度を過ぎると、取り掛かっている書類やパソコンに手を出してくる子もいたり。「こらっ」

その場でいちいち「ごめんねぇ、今先生忙しいんだ。後でお話しようね。」と言うのは、やはり子どもがかわいそうである。こちらも申し訳ない。

そんなときの攻略法は、これだ!

おうちの人の仕事を想像させて、学級全体にお願いをする!

である。

年度・学期始めに、ぜひ学級全体に対してこうお願いしよう。

「先生は、休み時間にはたくさんみんなとお話したり、遊んだりしたいと思います。でもね、時にはどうしても机でお仕事をしなくちゃいけないときもあるんです。」

ここで、おうちの人の仕事場を想像させる。

「みんなのおうちの人も、それぞれのお仕事があるでしょ。バスの運転手。サラリーマン。レストランのシェフ。みんなお仕事がんばっていますよね。でも、もしそのお仕事をしているとき、だれかに話しかけられたり、ちょっかいを出されると、困ってしまいますね。」

ここまでの話に、子どもたちも「うんうん」という顔をする。

「実は、先生も、そんなふうにお仕事をしているときがあるんです。知ってる?」

「あー見たことある!先生がパソコンでお仕事してるとき!」

「わたしたちの日記を見てくれてるとき!」

「そう。そんなときは、ちょっと先生のことを思って、そっとしておいてくれると、とても助かります。みんなのおうちの人のお仕事と同じだから。分かってくれますか?」

と、ここまで話すと、子どもたちも納得いく顔をしてくれる。

もちろん、子どもたちと向き合う時間自体が私たちの仕事なのだが、子どもたちはそういう感覚ではいない。

先生がぼくらと一緒にいる時間=いつもの時間

先生がパソコンや書類に向かったり、会議をしていたりする時間=先生はお仕事中

子どもにとってはそんな感じである。

できるだけ子どもと一緒にいてあげたい。あげなくてはいけない。だからこそ、それ以外の仕事は確実に、しかも早く済ませなくてはいけない。

子どもを遠ざけるためではなく、子どもとの関係をよりよくするための、一つのお願いごとである。

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