小学生攻略法

このブログも10年目。久しぶりに担任復帰です。

娘が入学した小学校の校長先生がすごい

2018-04-28 16:43:05 | 「教師-子ども」関係の攻略法
私の長女もこの春に小学校に入学し、ピカピカのランドセルを背中に登校し始めました。
私も初めての小学生保護者となり、娘の学校や学級の運営の仕方が色々と気になるところです。
同業者なのでどうしても。

娘はいきなりちょっと体調を崩してしまい、一日学校を休んでしまいました。
そして翌日は登校。
まだ体調の心配もあり、朝は妻が一緒に歩いて登校したそうですが、そのときのことです。
校門には校長先生が立っていました。
(この時点でいい校長先生っぽいです)
あいさつとともに、妻が校長先生に言いました。
「すみません、今日は一緒に来てしまいました。実は…」
と言うと、すぐに校長先生が
「あぁ、昨日はお休みでしたね。」
妻はびっくりしました。
それはそうです。
だって校長先生が、子どもの欠席を細かく把握しているなんて。
そして校長先生は続けました。
「初めての環境で緊張も多いことでしょうね。
がんばってる子ほどそうなんですよね。
少しずつ慣れていきましょうね。
実は私も今年この学校にやってきたばっかりなんです。
それでもう、毎日バタバタで。
大人の私でさえそうなんですから、1年生なんてなおさらですよね。」
と。

たった一人の欠席に、たった一人の保護者にこんな温かい言葉をかけられる校長先生です。
きっと素晴らしい人に違いないと思いました。
たった1つのエピソードですが、私はすっかりこの校長先生のファンになり、この校長先生の学校運営に関しては安心できるのではとホッとしてしまいました。

「きつつきの商売」で見えた3年生という学年の実力

2018-04-24 20:37:29 | 授業中の攻略法
私は初めて「3年生」をもちます。
「40人超」というだけでも私には十分ハードルがたかいのですが、初めての学年ということもハードルを高めてくれています。
初めてだから、授業がすべて新たに自分なりの指導計画を立てる必要があり、見たことのない教科書をめくっては、あれこれと悩んである毎日です。

国語で「きつつきの商売」という読み物単元がありました。
読んでみるとかわいらしい話でした。
ここでは「音読の工夫」を主とするもののようで、私も単元のゴールをそこに設定して指導計画を立てて授業に臨みました。

序盤は内容を押さえるために
「1の場面についてまとめよう」
として、そこの描写に即しながら登場人物や出来事についてまとめていきました。
すると、ふと
「天気は?」
という声が子どもからもれました。
この話は2の場面が「雨」の話であることから
「じゃあ1は?」
という疑問を自然と持ったのでしょう。
かわいらしい疑問なので、ちょっと拾ってみて
「天気ね。1の中にははっきりと書いているところはなさそうだけど、みんなどう思う?」
と投げかけてみました。

そこから、授業は思いがけない展開になってしまいました。
「晴れでしょ」
「うん」
「だよね」
という軽いトーンから始まりましたが、
「えっ くもりだよね」
「そうそう!」
という声がかぶさってきました。
私も内心
(あれ?)
初めて見る教科書について、そこまで考えているわけもなく(笑)

この読み物を扱うのに重要な視点ではないのかもしりれないので、サラッと通り過ぎるべきだったのかもしませんが、私の介入を待たずにクラスはすでにヒートアップ。
「晴れ」派と「くもり」派が熱く意見をぶつけ合い出しました。

「晴れ」とする理由
・きつつきと野うさぎか森を行くのに天気が悪いはずはない
・ぶなの木のいい音が響いたので、木が乾いていそう
・看板をこしらえる作業をするのは天気がいい日。雨でペンキが流れたら困るから
・挿絵の野うさぎにかげがある

「くもり」とする理由
・晴れてるなら野うさぎは野原で過ごすはず。雨が心配な天気だから森にいる
・次の2の場面で雨が降っているから、その前の1の場面は曇っているはず
・2の場面の最初に「おはよう」とあるから、たぶん1の次の日のことで、そんなに時間はたっていなくて、やっぱり雨になりかけの天気じゃないか
→でもこれは後の描写で「どうやら開店からずいぶん時間がたっているようだ」ということに気付き否定された
・挿絵の2つ目では野うさぎのかげが消えている

こんな感じでした。
3年生なりによく考えるもんだと感心したと同時に、3年生を初めてもつ私には、3年生の実力というものをつかむいい機会になりました。
述べている内容以上に、こうしてみんなで意見をぶつけ合うこと、それ自体を子どもたちは楽しんでいるように見えました。
うれしいことに、この議論にクラスの誰一人欠けることなく、みんなが参加できていました。
同時に、子どもたちは
「こんな授業初めてだ~!」
「こんなのいいんですか!?先生~」
という声が上がっていたのも面白かったです。

私も3年生担任としての腕を磨き、子どもたちもこの意欲を土台にさらに成長し、たくさん学び合えるクラスにしていけたらいいなと思います。

40人をはるかに超える学級の担任になってみると

2018-04-20 18:36:55 | 学級生活の攻略法
40人をはるかに超える「40人超学級」の運営に汗をかいている毎日です。
どっぷりと担任の先生をしてるって感じです。笑
おかげでかなり頭を使います。
「子どもを動かすにはどうすればいいか」
「集団を動かすにはどうすればいいか」
という基本に。
高学年を担任すると、担任がここにあまり苦労しなくても子どもたちは主体的に動けることがあるし、低中学年でもそこまでの人数がなければ動かしやすいものです。

しかし今回私が相手しているのは、3年生(今はまだ、こないだまで2年生だった子たちって感じ)
そして、「40人超」

授業で教科書を開かせるだけでも簡単にはいきません。
そうなると、本気で
「なんと指示を出せば全員が確実に開けるか」
「なんという指示では通用しないのか」
「さらに、「素早く」開けるようになるには何が必要なのか」
こういったことを考え抜くようになりました。
給食にしてもそう。
安全、衛生的で、かつ効率的な配膳のシステムって他にないだろうか。
だって40人超分の配膳をするのは普通のクラスより明らかに時間がかかるし混雑するから。
宿題の丸付けもそう。
30人程の人数を見るのと同じペースでは通用しないわけです。
何か「攻略法」を考えなくては。

改めて、教師の仕事の原点に帰った感じです。
そして、意外なことにこの苦心が私にはなかなか面白く感じています。

小学生攻略法 今年の担当に仰天

2018-04-14 07:15:51 | 教師力UPの攻略法
さあ、新しい1年のスタートです。
勤務校2年目となる私、小学生攻略法の今年の担当は、
「3年生」
です。
そしてこの3年生、実はとても特殊な学年なんです。
それはどういうことかというと…
あまりに特殊すぎて、具体的に書くと支障がありそうな気もするので、
少しオブラートに包みながら書くことになりますが。
その学級の人数が、40人をはるかに超えているんです。
「え?40人以上はありえないはずでしょ?」
と思うのが普通でしょうが、それがあり得てしまっているんです。
勘のいい方なら、なぜこういうことが起きるのか分かるかもしれませんね。
申し訳ないですが、その詳しい事情についてはここでは控えます。
とにかく、極稀なケースで40人を「はるかに」超える大人数学級の担任をすることになりました。
(本当はこの異常事態について力強く訴えたい気持ちもあるのですが… 控えます)

当然、通常の教室では収まりきらないので、広い特別教室を改造してこの3年生のための「教室」にしました。
その改造の作業が、昨年度の冬から進めて大変だったことは皆さんにも想像がつくでしょう。
そして、この40人超の学級の運営をどうするのか。
これも深く深く検討がなされました。
各教科の授業
給食
家庭訪問
運動会
通知表等の学級事務…
課題は山積していますが、「とりあえずやってみるしかない」ということで、スタートを切りました。

これからこのジャンボ学級をやっていくなかで、これまでに経験したことのないような苦労が待っているでしょうし、逆に普通の教員では味わえないような面白さや感動が待っている(?)と信じて、前向きにやっていこうと思います。

小学校に入学する娘の算数セットに名前シールを貼ってみました

2018-04-03 07:35:44 | 保護者への攻略法
新年度のスタートですね。
私も勤務校二年目に入ります。

私の仕事のことはさておき、実はうちの長女が今年小学校入学なんです。
私も初めて小学生の保護者になるわけですが…
こないだ、子どもたちを寝かしつけて夜遅くに、妻が何やら机に向かっていました。
やたらと細々とした作業をしているところを横からのぞいてみると、
「うわ~それか!」
思わず声が漏れてしまいました。
それは
「算数セットの名前シール貼り」
でした。
1年生を担任したときに、子どもたちの使っているそれを見て
(大変そうだな~ 恐ろしっ)
と思っていましたが、ついにうちにもそのときが来たのです。笑

おはじき 数え棒 暗算カード おもちゃのお金 ブロック…

山ほどあるその道具一つ一つに、やっぱり丁寧に貼る妻に、私は職業柄を利用して偉そうに
「全部に貼ることはないんじゃないか~」
「授業で毎回使うわけじゃないのにね~」
「少々なくなっても構わないよね~」
みたいに口出しするのですが、笑いながら妻はやっぱり丁寧に貼り続けていました。
えらいです。
それを横目に私だけテレビを見るわけにはいかないので、私も手伝いました。
初めてやってみると、そのあまりに細かい作業にうんざりしました。
そして、結構な時間をかけて、なんとか全部に貼り終えました。

翌朝、置きっぱなしになっていたその算数セットのふたを開けた長女。
どんなリアクションかと少々気になって見ていると…

「わあ~すご~い!ぜんぶになまえがある~!」
それはそれは思った以上の喜びようでした。
「こんなちっちゃいのぜんぶはってくれたの??ありがとう~」
その言葉に昨日の苦労は全部吹き飛びました。
「これはどうやってつかうの!?
これは!?
これは!?」
私にとっては、いつも身近にありふれている大したものではない存在だった算数セットでしたが、娘にとってはキラキラと輝くものだったようです。
これからの小学校生活に膨らませる期待と同じように、算数セットにもワクワクがいっぱいつまっているようでした。

私も小学生の保護者1年生。
色々と勉強させられそうです。