小学生攻略法

このブログも10年目。久しぶりに担任復帰です。

補教に来た先生は「一体どんな先生!?」注目が集まる!

2011-01-31 20:43:50 | 教師の仕事術の攻略法

今日もすっごい寒さでした。

今朝から雪が降り,本校にも影響がありました。

朝,半数ほどの先生が到着できませんでした。

雪のために,車が渋滞。

「家を出てから全く動けません!」

という連絡がたくさんあったそうです。

それで,今日は朝から補教体制を組むのにバタバタしていました。

私は幸いいつもどおりに到着できて,クラスを見ることができたのですが,お隣は担任の先生が留守。

私が両クラスを見ることになるかとも思いましたが,専科の先生が空き時間があるということで,入ってくださいました。

今日のように,(今日は極端ですが)クラスにはときどき「補教」の先生がやってきます。

自分が子どものころを思い返してみたも,覚えがあります。

「○○先生が来るって!どんな先生かな!」

担任じゃない先生が来ることが,子どもたちにとっては一大イベント。

ほんの一時間の代わりの先生ですが,その先生がどんな先生なのか,子どもたちは強烈な視線を送ります。

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そして,その一時間の先生の印象が,子どもたちにはその先生の印象として残るものです。

子どもですので,単純です。

第一印象がズバリその人をつくります。(笑)

そのことを思うと,

補教に入るときは,ちょっとした工夫で子どもたちに印象づける!

そんな先生は,いいですねぇ。

子どもたちは盛り上がっていますが,先生にとっては,正直言って補教に入るってことになると「…仕方ないなぁ」と,若干テンションが下がっちゃうものです。

自分の仕事の時間を割かなくてはいけないわけですからね。

だから,そのままのテンションで教室に入ると,

「はーい,この時間は先生がみまーす。プリントを配りますのでー」

なんて,任されたことを淡々とやってしまいそうになりますよね。

そんな先生の姿を見て,子どもたちは

(なぁーんだ。つまんない先生なんだぁ)

って勝手な先生像を作り上げてしまいます。

そんな子どもたち相手ですから,先生も一工夫しましょう。

目新しい先生ですので,なにも大げさなことをしなくても,ちょっとしたことをしただけでも,子どもたちには面白く映ります。

何か,ちょっとした特技を披露するのです。

授業を始めるちょっと前に…

・黒板にへたなアニメの絵を描く

・子どもvs先生でしりとりをして負ける

・ヘンテコな絵描き歌をする

・ちっとも似てないものまねをする

・バレバレの手品をする

なんて,遊び心をこめた特技を見せてあげるわけです。

いつもの授業とは違う変化を求めていた子どもたちには,うれしい出来事です。

一気に子どもたちは「楽しい先生」「好きな先生」と映る可能性大です。

ほんのわずかなことで子どもにインパクトを与えられるの,補教に入る先生の特権です。

もちろん,調子にのって長々とやらないように気をつけましょう。(笑)

印象付けるのはほんの一瞬で十分です。

そのあとはきちんと,任された授業を進めること。

喜んだ子どもたちが「もう一回!もう一回!」なんて騒ぎだしたら,

「今からするプリントを10時まで静かにできたら,授業に終わりにもう一回しよう。」

ぐらい言っておきましょう。


「先生にもお仕事があるの,分かってね!」

2011-01-30 11:15:40 | 「教師-子ども」関係の攻略法

もちろん私たちは子どもと向き合うのが一番の仕事ですが、それだけでなく、どうしても休み時間などにデスクワークにはげまなくてはならないときもあります。

・・・結構多いんです。

そんなときは,子どもとは関わらず,集中してできるだけ早くその仕事は済ませたいものです。

しかし、そんな状況であるにもかかわらず、机に向かう先生のところに子どもたちはやってきます。

「先生~ジャンケンしよ~」

「先生~昨日ね~テレビ何見たの~」

「先生~」

度を過ぎると、取り掛かっている書類やパソコンに手を出してくる子もいたり。

「こらっ」

その場でいちいち

「ごめんねぇ、今先生忙しいんだ。後でお話しようね。」

と言うのは、やはり子どもがかわいそうだし,こちらも申し訳ない気持ちになります。

だから,こうしてくる子どもたちに「ダメ」というのではなく,こういうときには子どもたちがこないようにしておくことが必要です。

そのためには,子どもたちに納得してもらう必要があります。

デスクワークを妨げられないようにするために,おうちの人の仕事を想像させて、学級全体にお願いをする!

年度・学期始めに、ぜひ学級全体に対してこう「お願い」しておきましょう。

「先生は、休み時間にはたくさんみんなとお話したり、遊んだりしたいと思います。でもね、時にはどうしても机でお仕事をしなくちゃいけないときもあるんです。」

ここで、おうちの人の仕事場を想像させる。

「みんなのおうちの人も、それぞれのお仕事があるでしょ。バスの運転手。大工さん。レストランのシェフ。みんなお仕事がんばっていますよね。でも、もしそのお仕事をしているとき、だれかに話しかけられたり、ちょっかいを出されると、困ってしまいますね。」

ここまでの話に、子どもたちも「うんうん」という顔をする。

「実は、先生も、そんなふうにお仕事をしているときがあるんです。」

「あー見たことある!先生がパソコンでお仕事してるとき!」

「わたしたちの宿題を見てるとき!」

「そう。そんなときは、ちょっと先生のことを思って、そっとしておいてくれると、とても助かります。みんなのおうちの人のお仕事と同じだから。分かってくれますか?」

と、ここまで話すと、子どもたちも納得いく顔をしてくれるものです。

もちろん、子どもたちと向き合う時間自体が私たちの仕事なのだが、子どもたちはそういう感覚ではないんですね。

先生がぼくらと一緒にいる時間=いつもの時間

先生がパソコンや書類に向かったり、会議をしていたりする時間=先生はお仕事中

子どもにとってはそんな感じです。

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できるだけ子どもと一緒にいてあげたい。

いてあげなくてはいけない。

だからこそ、それ以外の仕事は確実に、しかも早く済ませなくてはいけない。

子どもを遠ざけるためではなく、子どもとの関係をよりよくするための、一つのお願いごとですね。


文集作りの基本中の基本

2011-01-28 17:53:58 | 学級生活の攻略法

この時期,クラスでは文集づくりを進めるところも多いでしょうね。

思い出がたくさんできたクラスの一年を締めくくる,いい文集を作りたいと願います。

6年生であれば卒業文集です。

「大人になっても残る作文はこれくらい」とも言われる作品です。

一生ものになると思えば,その作成に子どもも先生も力が入ります。

その文集の中身について,どんなページを掲載するか,考えるのは楽しいものです。

感動をさそうページ,笑いを呼ぶページ,子どもたちのアイディアも加えながら,そのクラスだけのオリジナルの文集ができます。

こういった文集づくりについて,まずは基本中の基本となることを確認しておきたいです。

文集の誤字・脱字は徹底して訂正する!

ということです。

以前,別のクラスでしたが,つらい場面を見たことがあります。

ある卒業生のクラスの卒業文集が出来上がりました。

その文集には「先生方からのメッセージ」も掲載されており,メッセージをよせてくださったお礼にと,子どもたちはできた文集を先生たちにも配ってくれました。

先生たちも喜んで,さっそく中身を読んでみると…

「 ・・・・・ちょっと,これ,ひどくない?」

「う~ん,これはまずいかもな・・・・」

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すぐに先生たちの表情がこわばりました。

原因は,誤字・脱字の多さです。

卒業生らしからぬミスの多さに,「卒業文集」として残すにはあまりにも悲惨なものになってしまっていました。

中には,学校名の漢字を間違っている子も。

先生たちの間でも内々で相談し,苦心の末,作り直させることになってしまいました。

もう時間もないし,もう一度訂正して作り直すなんて,子どもたちもテンションが下がってしまうことは承知の上ですが,仕方ありませんでした。

そして,担任の先生もひどく肩を落としていました。

「子どもたちによる手作りの文集!」

というカラーを大事にしたくて,企画から制作運営まで,できるだけ子どもたちに主体的に進めさせたいという担任の思いは分かります。

少しくらいの遊び心もいいと思います。

でも,最後の担任のチェックの役目を欠かしてはいけませんね。

「一生残る」

というものにするならなおさら,中身のおもしろさと同時に,基本的な字の間違いがないよう,チェックを徹底するべきですね。

間違った字が残ってしまった子は,その文集を見返すとき苦い思い出になってしまうかもしれませんしね。

1 書き終わったら自分でチェックさせる

2 隣どうしでチェックさせる

3 文集制作委員会がチェックする

4 先生が最終チェックをする

5 清書して,印刷

というステップがあることを,最初のうちから子どもたちには伝えておきたいですね。


何よりも「職員○○」に真剣になって!

2011-01-26 20:16:33 | 教師力UPの攻略法

以前にいた学校でのことです。

ほんの小さな一場面かもしれませんが,よく覚えています。

それは,火曜日の放課後のことでした。

その学校では,月に一回か二回,そこで「職員体育」をしていました。

学校によっては「職員運動」とか,別の言い方があるかもしれませんね。

体育主任や親和会長が主になって計画した運動を,職員みんなでするという放課後の行事です。

先生たちの健康の保持増進を図ったり,仲を深めたりすることが目的です。

その日はバレーボールをする計画でした。

やる気満々の私は10分ほど前に一番に体育館に入り,ネットを張っていました。

すると,ボチボチ先生たちも集まり始めました。

私は,子どものようにこれから始まるバレーボールが楽しみでした。

先生たちみんなでできる極わずかな時間のスポーツの交流です。

しかも30分ほどのとても短い時間。

私としては1分も無駄にしたくなくて,精一杯汗を流して楽しみたい気持ちです。

でも,先生たちの集まりはイマイチでした。

遅れて来る先生。

来てもあまりやらない先生。

しまいには,姿を現さない先生も…

私も,これまでの経験から,こういった先生がいることはもちろん想像していました。

でも,やっぱり残念でした。

私,思うんです。

「職員体育」に,先生たちみんなで取り組める学校は,きっといい学校!

言いかえれば,職員体育に一所懸命になれる先生は,きっといい先生!

分かります。

職員体育って,やらないならやらなくても,何にも仕事に支障はありません。

その他の職員研修や学年会,職員会議といった毎週の放課後行事と比べれば,仕事上,重要性を感じないものでしょう。

だから,職員体育には一所懸命にならない先生が多くいるのでしょう。

言い分としては「こんな忙しい中に,みんなでレクリエーションなんてやってられんわ」といった感じでしょうか。

でも,私の中の結論。

そんな職員体育だからこそ,みんなでやりたいじゃありませんか!

一見なくてもいい,仲間との交流の時間。

そんな時間にみんなで集まれる,そして汗を流せる職場って,きっとそこはいい職場だと思うんです。

自分の個人的な仕事よりも,仲間と触れ合う時間の方を優先しようとする先生は,きっと人柄的にも,社会人としても,いい先生じゃないかと思うんです。

確かに,その職員体育をサボッて,その時間を自分の仕事を進める時間にあてたら,仕事は進むでしょう。

でも,そんな先生にはなりたくない!!

・・・体育会系の私は,頭が固いのか,そんな変な所で生真面目になってしまうんです。

正直,私が体育主任や親和会長をしたところでは,私のせいでずいぶん汗をかかされた仲間の先生も多かったことでしょう。(笑)

でも,そんなことが,私の先生としての,社会人としてのプライドです。(ほんっとに変なプライドですが)

その日のバレーボール。

結局最後まで来なかった20歳ちょいの後輩のところに行き,話をしました。

「なんで来なかったの!」

「すいません,ちょっとやらないといけないことがあったんで…」

「やらないといけないことは,みんなあるんだよ!職員体育は絶対に来い!」

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あんときはごめんね(笑)


子どもの発表を,先生はどこで聴きますか?

2011-01-22 15:01:51 | 授業中の攻略法

ゆりさん「はい。」

先生(お,めずらしい。おとなしいゆりさんが,がんばって手を挙げてるぞ。これは当ててあげなきゃ)

「ゆりさん。どうぞ。」

起立するゆりさん。

ゆりさん「2つのビンの水を,コップに移し替えて,何杯入るかを調べるといいと思います。」

先生「なるほど~!」

ゆりさんのナイスアイディア。

でも,発表する声が小さすぎて,全然他の子に聴こえていません。

先生「ゆりさん,とてもいいアイディアだから,みんなに聴こえるように言ってみよう。ほら,みんなはゆりさんの発表をよく聴いてください。」

体をゆりさんの方に向けるクラスの子たち。

でも,ゆりさんははずかしそう。

みんなの方を向くことができず,目の前の先生の方ばかり向いています。

先生「ゆりさん。先生でなくて,みんなの方を向いて言ってごらん。」

ゆりさん「え・・・」

ここで,ゆりさんはギブアップしてしまいました。

ゆりさんにとっては,頼りにしている先生に発表することが精一杯だったのですね。

それでも,よくがんばりました。

こういうときは,ゆりさんに新たなハードルを設けるのではなく,先生が工夫してあげましょう。

子どもの発表を,先生はその子の一番遠い所で聴く!

そうすればいいのです。

要するに,ゆりさんの反対側に移動し,ゆりさんから一番遠いところに位置します。

もしゆりさんが,一番前の,一番右側にいるなら,先生は一番後ろの,一番左側まで移動します。

そうすれば,ゆりさんはそこにいる先生に向かって発表するので,自然と声は大きくなります。

そして,ゆりさんと先生の間に挟まれた他の子たちみんなもその発表に交じることができます。

同時に,先生は発表するゆりさんを受け止めながらも,それを聴く立場の子たちへも注意を向けることができます。

結果,ゆりさんの発表は,単なる先生とのやりとりではなく,クラスみんなへ向けた発表となります。

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授業中の基本のテクニックですね。

子どもが発表するとなると,その子のそばで聴いてあげようとする先生は,優しいのかもしれませんが,もう一歩ですね。

もちろん,いつも教卓のあたりにズデンと位置して動かない先生じゃいけません。

フットワーク軽く,そして子どもと授業のことを考えた位置にサッと移動できる先生になりたいものです。