小学生攻略法

このブログも10年目。久しぶりに担任復帰です。

私の母も教師なんですが,ついにテレビに出ちゃうそうです

2014-02-27 22:29:01 | 教師力UPの攻略法

このブログの中で紹介したことがあるか,私も忘れてしまいましたが,私の母も教師をしています。

小学校ではなく,私立中高の講師です。

もう年なんですけど,いくつかの学校を転々としては,途切れることなく,この仕事を継続しています。

たまに実家に帰ると,授業づくりのためのいろんなものが机に広がっていたりして,

「ほ~がんばってるじゃん」

って感心させられます。

家では一切仕事をしない私からすれば,頭が下がる思いです。

よく

「今度ね ・・・の授業をするのよ。そのときね・・・・」

「こないだ,授業態度の悪い高校生がいたんだけど,その子にこう言ってあげたのよ!・・・」

みたいな話もうれしそうに教えてくれます。

「おいおい,もう年なんだから,そんな悪い高校生と張り合うなよ…」

って言いたくなりますが,母にはまだそんな心配はいらないようです。

そんな母からの電話。

(どーせ,また孫の声聞きたさにかけてきたんだろ)

って思っていたら,

「今度ね,私テレビに出るのよ!」

「なに!?」

何をやらかしたんだ!?

「今度ね,私の授業をテレビが取材に来るのよ」

授業!?

「すっげ~!どんな授業!?」

「あのね,高校生の授業で・・・」

うちの母ちゃん,この年にしてテレビデビューです。

ほ~ 母ちゃん,あっぱれ。

テレビの目に留まるほどの授業をする,その創造力とか,エネルギーとか,行動力とか,度胸とか・・・

いろいろすごいです。

普通,年なおばちゃん先生は,なんとか授業が成り立つ程度のことを,ひっそりとやっているもんだとばかり思っていましたが…

母はまだまだ向上心たっぷりのようです。

地元のローカルテレビとは言え,授業の取材を受けるなんて,正直… うらやましい。

一歩先を行かれてしまった感じです。

うーん,意外なところに目標ができたような感じです。

H26年度の仕事では,母に負けないような活躍をしたいと思います!


子どもたちに電卓を使わせたら,奇妙な現象が!

2014-02-23 21:32:11 | 授業中の攻略法

少し前,算数で電卓を使わせました。

平均を求める問題で,数字がとても大きくなるやつだったので。

今では,問題によっては「電卓OK」なんですよね。

(それでも,「絶対使わせん!」という反対派の先生も見たことがありますが)

学校には一人一台は十分に足りる数の電卓があります。

電卓を配ると,子どもたちは喜びますね。

そりゃそうでしょうね。
すでに進んでいる学校では、この電卓の代わりにタブレットなんかを配っているんでしょうね。
何年後かは、どの学校もそうなっているんでしょうか。
それはさておき

電卓を手にして、計算を始めた子どもたちの様子を見てみると…
(ん?)
なんか… 変です。
なんでしょう、この違和感。

普通は,電卓って,机に置いて,人差し指あたりでボタンを押しますよね…

しかし,クラスの半分くらいでしょうか。
…電卓の使い方が変なんです。
電卓を両手で持ち、左右の親指でボタンを押しているんです。
思わずつっこみました。

「何?そのやり方?」
「え?何がですか?」
「いや、その持ち方」
「…普通ですけど」
「違うでしょ!!それやりにくいでしょ!!」
「え?やりやすいですけど」

その変なやり方をしている子たちは,それが変だとはまったく思っていない様子。

当たり前のように,親指でボタンを押しています。

絶対変だと思ったけど,その後にすぐに分かりました。

その使い方のルーツが。

これはまさしく,ゲームの影響です!

子どもたちのその手つきは,DSやPSPといったポータブルゲームをしているその手つきそのものなんです!

それが体に染みついていて,ゲームじゃない電卓を使うときにも,自然とそうなっているわけです。

きっとそうです。

「なんか,DSしてるみたいだぞ!」

よく見ると,その「DSタッチ」をしているのは,ほとんどが男の子でした。

これもなんとなくうなずけるところです。

なんとなくイラッときたので,

「違うよ!電卓とはこうやって使うのよ!」

と,意地で訂正しましたが(笑)

さっそくその日の日報にも笑いのネタとして掲載し,保護者に知らせました。

うーん,いやな時代の流れです。


教育相談の場に,なぜか関係ないものを持ち込んで

2014-02-19 07:04:41 | 「教師-子ども」関係の攻略法

クラスのはなこさんが相談に来ました。

「先生,さちこさんとのことで悩んでいるんですけど…」

仲良しだったはずの二人が,最近はちょっと距離を置いていることは,私の目にも明らかでした。

何かあるのだろうと,様子を見守ってはいましたが,ついに耐えきれずにはなこさんが訴えに来たというところです。

二人を別室に呼び出して,話をすることにしました。

さちこさんに声をかけたとき,さちこさんもすぐに事情は分かったはずです。

さちこさんと,はなこさんと,先生の三人で今話すること。

辛く,重々しい話になることは,三人ともが予想していました。

そして別室へ。

「えーっと,ここに座ろうか」

そう言う私の手には,なぜか一冊の本が。

それに気付いたはなこさんが,すぐに

「先生,なんで本なんか持ってるんですか」

私は,はっとした感じで

「あっ 本当だ。持ってくるつもりじゃなかったのに。さっきまで手にしてたもんだから,そのまま持ってきちゃったよ」

「何の本ですか?」

と,聞いてきたのはさちこさん。

「これはね,『街のいのち』だよ。」

「あ~」

と声をそろえた二人。

「『海のいのち』の別のやつ!」

と,二人して興味がある様子。

「そうそう。先生が前話したでしょ。よく覚えてたね。」

「はい。『山のいのち』とか,なんたらのいのちとか,すごいいっぱいあるんですよね。へ~ これなんだ。」

「どんな話なんですか?」

共通の話題で,すっかり目線はそちらのほうに。

私は,にこにこしながらサラッとページをめくりながら二人に教えてあげました。

「これはね,女の子のお母さんが病気で亡くなってしまう話なんだけどね,すごく…」

この本の話が終わると,二人は

「なんか『海のいのち』と違いますね」

「ちょっと絵が強烈」

「ははは,だよね~」

なんて。

(・・・・よかった)

と思ったのは私です。

そう,こんな関係のない本を持ち込んだのは,もちろん偶然ではなく,意図的でした。

凍りついた二人の関係のまま,本題に入る自信がなかったのです。

そんな暗く重たい話を,明るいものに変えていく話術を私はもっていません。

だから,ちょっと別の物の力を借りたくなりました。

この本じゃないといけないわけではなかったのですが,なぜか思いついたのがこの本でした。

二人の共通の興味を引くものだったし,とりあえず,効果があったようです。

本題に入る前に,打ち解けた雰囲気ができて,しばらく見られていなかった二人の笑顔が見ることができました。

「あぁ,この本の話をしにきたんじゃなかったよ。・・・最近,どうかな。」

と,本題に入るときには,二人の心もほぐれていました。

そこから,しばらく話し合いを続けた結果,どうやらまた仲を取り戻すことができたようです。

年頃の女の子たちのことだから,そう簡単にはいかないのかもしれませんが,明るい兆しは見えましたので,とりあえず今回のところはOKでしょう。

立松和平さんの『街のいのち』に感謝です。


これが理想とする、これからの授業の形だろうか

2014-02-15 10:14:26 | 授業中の攻略法

とある附属小の研究公開に行ってきました。

(これも「見て来い」と言われ、また出張…)

今年はどんな授業をしているのかなと、いろんな教室をのぞいてみました。

それにしても人が多い。

私は一つの教室を45分見るのではなく、あちこちいろんな教室を見に行くので、いつもその人ごみの後ろから首をのばして見ることになってしまいます。

どうしても、「どんな先生が授業しているのかな」って、いろんな先生を見たくなるので、そうなっちゃうんです。。。

まあ、背が高いので、それでも見えますが。

さて、授業を見てみると、さすが附属小。

研究テーマに沿って、どの授業も指導法に一貫したものがありました。

今回の研究公開で提案したいことがよく伝わってきました。

それだけでも、研究の質の高さを感じることができました。

参考にできるところがおおいにあり、来た甲斐がありました。

ところで、その研究テーマとも関連するのかもしれませんが、どの教室を見ても、同じように言えることがありました。

それは

とにかく、授業が静か。

ということです。

子どもたちが静か。

先生が静か。

そして、教室全体が静かでした。

それがどの教室も。

高学年だけでなく、1年生教室だってそうでした。

子どもたちが

「はい!」「はい!」

と、元気に手を挙げる姿はありませんでした。

ペアやグループの活動はありましたが、そこで大きな声で議論するものではありませんでした。

子どもたちは、声を上げるよりも、真剣な顔で考える姿がたくさんあって、それが授業を通して終始継続されている感じでした。

もう一つ、子どもたちの活動で多かったのは

「聴く」

ということでした。

ある子が発表すると、それを周りの子たちはよく聴いていました。

その発表自体が、その子の考えを長々と論じるものが多かったのですが、どの子も本当に粘り強く聴いていました。

なんというか、そんな空間では、

「静かに言葉が躍動している」

そんな感じがしました。

とても知的で、とても学びが深まっていく雰囲気がありました。

そして先生は、その子どもたちの言葉を必要に応じて整理したり、つなげたり、拾って板書したり、投げ返したりする、そんな役目を主にしていました。

先生としても、これは粘り強く子どもの言葉を待っているという感じなのでしょう。

(これが、これからの授業の形なのかな)

なんて思いました。

「子どもが伸び伸び活動」

じゃなくて

「子どもが静かに学ぶ」

でしょうか。

必ずしも、「常にこうあるべき!」というものではないのでしょうが、どちらのスタイルの授業もいいのでしょうが、でも、後者の方を、これからは教室の基本としていくことに大きな価値がありそうな気がしました。

静かだけど、何もしていないわけではなく、静かな中に、激しい学びがある。

附属小の力のついた子たちだからこそ、そんな授業が成立できているのはその通りなのですが、今回、いい刺激を受けました。


誰かに利用されている気がする…

2014-02-11 21:15:02 | 教師の仕事術の攻略法

昨年度,研究指定を受けて取り組んだ研究が,今年も引き続き,地区や県,さらにそれよりも大きなところで開かれる大会で発表する機会をいただき,私はそのために今年はかなり出張に出ています。

もちろん,この研究を中心で進めさせてもらった立場としては,とても光栄なことだし,自分の仕事に手応えを感じることができるようで,うれしく思っています。

・・・が。

また依頼が来ました。

また,です。

年度末のこの時期に。

校長室に呼ばれて,

「先生,またなんだけど」

と。

もう,このセリフを言う校長先生の顔も,苦笑いになっています。

この話で校長先生に呼ばれるのはもう何回目でしょうか。

今回も,県を超えるけっこう大きな大会だそうです。

今回は「シンポジウム」で「ポスターセッション」をするんだと。

「…はい。(はい,やりますよ)」

引き受けたら,発表のための準備です。

今回の発表の形式にそろえて,資料を作らなくてはいけません。

大会ごとに求められる形が違うので,その都度違う資料を作るために,私はすっかりこの研究に関して「マスター」しましたね。

もう目をつぶってでも作れそうな気がします。(笑)

うれしい半面,ちょっとさすがにため息も出ます。

少なからず学級への仕事にも影響をきたすわけで,子どもたちには申し訳なく思っている面もあります。

そして,ここまで同じ仕事を繰り返しやらされる(言い方悪いですが)と,なんか,

「誰かに都合よく利用されてる」

んじゃないかって,そんな卑屈な考えがよぎってくるんです…

じゃあ「誰か」って,誰やねん… って詮索しようとしたところで,

「いかん,いかん。」

とブレーキをかけました。

仕事に対するネガティブさが膨らんできている悪い兆候です。

うーん,もうさすがにこれで最後だろう。

そう思って,ちゃんとやり遂げてきたいと思います。

「マーフィーの法則」って本をご存知でしょうか。

私好きなんですけど。

その中にあったもので

「仕事ができる者は,いろんな仕事を任される。

 そして,本当に仕事ができる者は,それらから逃れられる。」

とあったのを思い出しました。

私は… まだまだです。(笑)