小学生攻略法

このブログも10年目。久しぶりに担任復帰です。

この時期に重要な仕事「引き継ぎ」

2011-03-30 21:32:01 | 教師の仕事術の攻略法

春休みで学校には子どもがいませんので,子どもをのぞいた「仕事術」メインの記事が多くなっていますが,ご了承ください!

年度末です。

転退職で学校を去る先生と,転入でやってくる先生と,学校では入れ替わりの時期ですね。

本校でも今日一人の先生を迎えました。

(来るの早いな…って思いましたが)

教師のくせに私は人見知りなので,引越しのお手伝いに行った先でも,遠くでちっちゃくしていましたが。。。

さて,

入れ替わりのこの時期に重要になってくる仕事が「引き継ぎ」です。

校務の担当が変わる際に,前の担当者が次の担当者にうまくバトンタッチしなくてはいけません。

経験上,この「引き継ぎ」をしっかりとしてくれる先生と,ほとんどしてくれない先生といますよね。

してくれていないと,年度が変わって学校がスタートしてしまってから新しい担当がバタバタしなくてはいけないことになります。

どうしようもないときは,転出した前の担当者の学校に電話して

「4月の避難訓練について聞きたいんですけど!」

なんてことになってしまったり。

前の担当者が,しっかりと引き継ぎを準備しておくことが一番ですが,特に転出する先生には忙しいこのシーズンです。

「引き継がれる側」が一歩がんばって

引き継ぎは,自分から「引き継がれに」いく!

姿勢をもっておくといいでしょうね。

新しく担当する仕事について,

「前の先生が資料をばっちり綴ってくれている」

「データを残してくれている」

「今年度の計画はおおむね立ててくれている」

なんて,思わないことです。

その先生がまだ身近にいるうちに,自分から突っ込んでいきましょう。

「先生!実は私が今度は特活の係になりそうなんですけど,教えてください!資料ください!」

そうすれば,その先生もなんとか引き継がざるを得ません。

同時に,そうして意欲的に来てくれる先生には,ちゃんと伝えようとしてくれるものです。

新しい担当者がこうして来てくれることは,引き継ぎを準備していなくても,準備していても,新年度のスタートに向けて必ずプラスにはたらくことでしょう。

春休みの仕事はたくさんありますが,この作業は優先順位としてかなり上位にくるものと認識しています。

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送別会ラッシュ「いい先生だったんだ…」

2011-03-28 07:26:50 | 教師の仕事術の攻略法

3月末の送別シーズン。

4月頭の歓迎シーズン。

その対象となっている先生はたくさんのあいさつをすることになりますね。

例えば送別に当たっては。

・学級の子どもたちとのお別れに際してのあいさつ

・校内送別会でのあいさつ

・PTA送別会でのあいさつ

・辞任式でのあいさつ

・見送りでのあいさつ ・・・・

これに,家庭教育学級やおやじの会,仲間うちでの送別会などもあれば,相当な回数になります。

もちろん,見送ってくださる方々のご厚意ですので,ありがたいかぎりです。

でも,あいさつは簡単ではありません。

何回も同じあいさつをしているようでは,味気がありません。

これら毎回の送別会において,集まってくださった方々の印象に残るあいさつをして,できるかぎりの感謝の気持ちを届けたいものです。

では,どんなあいさつができるでしょうか。

大きな話ではなく,小さな話であいさつをする!

何回もある送別・歓迎のあいさつは,このほうがいいかと感じます。

「大きな話」「小さな話」というのは,分かりづらいですが,こういうことです。

▲「大きな話」の送別のあいさつ

…5年間という長い間,忘れられないすてきな思い出がいっぱいできました。A小学校の子どもは,みんなキラキラ輝いています。こんな子たちとすごすことができて,私は本当に幸せで…

◎「小さな話」の送別のあいさつ

…最後の荷物の整理をしていると,3年前に受け持った2年生の女の子がくれた絵がでてきました。遠足で一緒に,よつばのクローバーを探した絵でした。私自身,学級経営にとても悩んでいた時期で…

「大きな話」にも,気持ちがこもっていて,本人からしても聞く側からしても「まさしくそのとおり」というあいさつではあるのですが,実は,長年過ごした先生ならだれでも言えそうなあいさつになってしまいます。

思い出のすべてを語りたいという気持ちは分かるのですが,ここは,送別してくださる,聞いてくださる方々を思い,あいさつも一工夫したいところです。

そこで「小さな話」です。

これは,その先生本人にしかできない話です。

まるで,聞いてる人もその場面がリアルに想像できるような,小さな話だといいですね。

場面は小さいですが,そこには送別される先生の気持ちが深くこもっている,そのことが伝わります。

そして何より,何回も機会がある送別のあいさつの,各回で違うあいさつができるようになります。

私も,今回の送別会で多くの先生方のごあいさつを聞いていますが,聞いてる側からも印象に残る話というものがあります。

そんなお話をできる先生に,また先生としての魅力を感じたりするものです。

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苦手な仕事があることも認めよう!

2011-03-23 06:41:27 | 教師の仕事術の攻略法

学年末です。

学級担任は学年末特有のいろんな仕事を進めてきて,修了式を前に目処がついてきたころでしょうか。

この学年末(学期末)にする仕事っていうのは,普段からするものではなく,年に1~3回ほどしかしない仕事です。

だから,よほどベテランの先生でないと,なかなか慣れないという,もしくはやり方を忘れてしまった,なんてことも少なくないです。

もうひとつやっかいなことに,その仕事の進め方は学校によって違ったりもします。

前の学校のやり方でしていたら,あとになって

「うちではそうしないんだよ。」

なんて訂正が入ったり。

このときはがっかりしますね。

ところで,

私もこれらの仕事でなかなか不慣れ,というか苦手な仕事があります。

まず学級会計簿作成。

学級担任には必要不可欠な仕事で,絶対にミスの許されない仕事ですが,このお金に関する仕事がどうも私は苦手です。

前よりはいくらかできるようになったのですが,なんとなく苦手意識が抜けません。

一般のお仕事と違って,いわゆる「金銭感覚の乏しい教員」なのかもです。

だからいつもこれを作る時期になると,気持ちが重くなります。

今回の分は,なんとか適正に処理することができ,気持ちが一つ軽くなった気分です。

もう一つは,転出に関する手続き。

実は,(私も今回初めて気付きましたが)これまでに「転出児童」をクラスにもったことがありませんでした。

そして今回初めて経験です。

手続きがいろいろと必要なようですが,一切したことがありません。

こちらも,確実に適正に進めなくてはいけない仕事です。

だからこうしました。

苦手な,不慣れな仕事を認めて,誰かと一緒にさせてもらうことも!

転出の手続きを自分で調べて,なんとかやってみようかとも考えましたが,初めてですので,もうこうしました。

同学年の先生に「先生のクラスに学年末の転出児童はいますか?」と尋ねると,「はい,いますよ。」ということだったので,

「すみませんけど,先生が手続きをするとき,ぼくも一緒にさせてもらってもいいですか?うちにも一人いるので。」

すると,先生は快くOKしてくれました。

私もほっとしました。

今回は,先生がするのを横から見ながら,そっくりにまねさせてもらおうと思います。

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そして,今回を機に覚えようと思います。

こんなお願い事をする先生を頼りなく感じるかもしれませんが,今はそう思われても仕方ありません。

できないことは,できないと正直に認めて,謙虚にでます。

OKしてくれる優しい同僚がいることが心強いです。

学級担任のする仕事はいろいろとありますが,多くはどの学級の担任も同じ仕事をしているわけです。

片意地張ってすべてを自分ですることなく,できる部分では共同で進めたり,できる人のまねをさせてもらったりすることも,仕事術の一つだと思います。

もちろん,そうして協力してくれる先生への感謝を忘れずに。


人事の話が好きな先生も,そうでない先生もいる

2011-03-21 08:29:10 | 教師力UPの攻略法

人事の時期ですね。

多くの学校では,来年度の人事異動が発表されたり,もうすぐ発表があったりするのではないでしょうか。

職員室がとてもそわそわする時期です。

「○○先生,ちょっと」

と,神妙な顔で校長先生が校長室に呼びだします。

もちろん,この時期呼ばれる先生は,異動対象の先生です。

ちなみに,先日私も「ちょっと来てください」と呼び出されました。

(え!まだ一年目なのに??)

ドキドキしながら行ってみると,まったく別の話でした。(笑)

校長先生が昔書いた論文を見せてくれて,「このときは楽しかったぁ」なんていろいろと…

(ちょっとぉ,校長先生,なんで今!)

もちろん私はまだまだ先の話です。

職員室では,誰先生が呼ばれたとか,たぶんここら辺に異動だろうとか,その人の耳に入らないように勝手に盛り上がってる人もいます。

中にはあからさまに「教職員録」を手にして,いろんな学校を検索している先生もいたり。

本校では先日「内示」がありました。

異動対象の先生本人にだけ,校長先生から異動先が伝えられます。

校長室から出てきたその先生を捕まえては,「ねぇ!」なんて声をかける人も。

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ここまでの人は,そういないと思いますが(笑)

異動する先生の中には,快くその話に応じられる先生もいれば,そうでない先生だっています。

そりゃそうだと思います。

その先生にとってはかなり重大なことですから。

人生をも左右する重大なターニングポイントです。

希望通りだった人もいれば,希望通りにいかなかった人もいるわけです。

そういう気持ちを察すれば,私個人的には

異動する先生の周りでは,あまり騒がない

ほうがいいんじゃないかと思っています。

多くの先生は,配慮してくれていると思いますが。

やっぱり,異動する多くの先生は,そっとしておいてほしいんじゃないかなぁ

もちろん原則として,発表があるまでは内緒の話ですし。

発表があったとしても,ねほりはほり聞くのも,優しくない感じがします。

まぁ,その先生同士の関係にもよるし,仲のいい先生が聞きたくなる気持ちももちろん分かりますけど,こういうときばかりは「人事」=「人の事」というくらいの感触でいていいのかも

と,ふと思ったことでした。


授業に夢中になるということは,こういうこと?

2011-03-19 07:38:33 | 授業中の攻略法

授業をしていて,子どもが意欲的に学んでいるときと,そうでないときの差は何から生まれるのでしょうか。

考えられることはたくさんあります。

・取り扱っている学習内容の魅力

・授業を進めている方法の工夫

・子ども自身の興味関心

・授業者である先生の人柄

・教室の気温,湿度,音,などの外的要因からくる快適さ

こう考えてみると,授業を支えているものはたくさんあることが分かります。

上に挙げたどれが欠けても,授業としては質が落ちてしまうでしょう。

この中でも,はじめの「学習内容」「授業の方法」この2つが一番の柱であるとして,先生たちは試行錯誤を繰り返しています。

それに一生懸命になることが教師としての一番の仕事であるし,教師とはそこで勝負するものだと言ってもいいでしょう。

いきなり話が変わりますが,私は坂本竜馬が大好きです。

その人柄と成し遂げた偉業に憧れて,若いころからずいぶんと坂本竜馬を勉強しました。

学生の頃,お金も持っていないのでなんとか高知県まで竜馬に会いに行こうと,何日もかけて自転車で旅したこともありました…

若かった(笑)

余計な話はさておき

6年生を受け持ったころの歴史の授業。

坂本竜馬など教科書レベルではほとんど取り扱われていないのですが,ある年,単元構成からガラッと変えて,じっくり「竜馬の授業」をしようとチャレンジしました。

授業をする前から「私の自己満足になるだけであって,子どもたちにはおもしろくないかもな…」と心配がありました。

そして実践してみた授業。

そこで気付かされたことがあります。

l子どもたちを学習内容に意欲的にさせたいときには,

まずは,教師がその学習内容に意欲的になる!

ということです。

坂本竜馬の授業に,子どもたちも大変意欲的になってくれたのです。

授業後,ある子が言いました。

「先生,本当に坂本竜馬が好きなんだね。なんか授業しててうれしそうだったもん。」

そんな感覚で授業をすることを,忘れてしまっていたような気がしました。

「今から勉強することは本当におもしろいんだよ。先生も大好きです。みんなも一緒に考えてみようよ。」といった感じでしょうか。

確かに,先生がどれだけ精一杯子どもに向かってやる気を喚起させるようなはたらきかけをしても,先生がその学習内容に魅力を感じていなければ,そのはたらきかけもむなしいものになっているのかもしれません。

そうではなく,学習内容に先生自身が魅力を感じ,先生がそれに意欲的に向かっている。楽しそう。そんな雰囲気に,子どもも乗ってくるのでしょう。

坂本竜馬の授業をしたときも,自然と私はその内容をできるだけ工夫しました。

坂本竜馬の魅力を子どもたちに絶対に伝えたかったから。

スタイルとしては

×先生と子どもが向かい合っていて,先生の背中越しに学習内容がある

◎先生と子どもが同じ方向を向いていて,そこに学習内容がある

ということです。

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そしてその次に,その学習内容を十分に吟味して,授業の方法を工夫して… と,さらに授業をおもしろくするための手立てが続きます。