小学生攻略法

このブログも10年目。久しぶりに担任復帰です。

校長のまぬけな一言に、思わず

2015-02-23 22:39:04 | 雑談
年度末、来年度の教育課程編成に関する会でのこと。
教務主任の私から、重要な提案を出しました。
来年度の方向性を変える大きな検討課題を抱えるもので、この提案にいくらかの質疑や意見が出されました。
そして異論も。
スムーズにいくものではないと、ある程度予想はしていたことです。
いろんな声が上がり、協議で結構な時間が過ぎたとき、それまで黙って聞いていた校長が口を開きました。

「この提案通りでなければ、教務として困ることがありますか?」
と私に尋ねてきたのです。

「…は?
教務として困ることがあるか?
ですか?

というと、何ですか、私がしているこの提案は、私が困らないようにするためにしている提案だということですか?

この仕事は私の個人的な仕事だということですか?

校長先生、いい加減にしてください。

私は決して私個人の仕事をしているわけではありません。
今回のこの提案も、先生たちがみんなが来年度仕事をしやすい環境を作るための提案です。
そんなこと、あえて言うまでもない、当たり前のことでしょう。

それなのに、まさかそんなこと言われるなんて、とてもショックでした。
校長先生は教務主任の仕事を、そんな風にとらえているんですね。

あえてこの場で言わせてもらいます。

いいですか、校長先生。
私は今回の提案は、3度も4度も作り直しました。
1度作るのに相当な時間がかかるのは誰の目にも明らかなこの提案をです。
最初、Aを作れと言われました。
そして、Aが完成したときに、やっぱりBを作れと言われました。
そして必死の思いでBができたときに、今度はやっぱりAに戻せと言われました。
そしてそして、Aに戻しかと思ったら、最終的にCを作れと言われました。
誰に言われたか。
もちろん校長先生、あなたです。
まぁ、あなたも上からそう命令されているのは分かっていますが。
振り回され続けた結果、ようやくできた最終提案のCを提案したところ
「教務として困ることがあるのか?」
ですって?
冗談でしょ!!

私が例年の教務主任がしなくてよかった苦労を重ね重ねやってきていることはあなたも承知の上なはずなのに。

校長先生、残念です。
もう、どうでもいいです。
この提案は好きにやっちゃってください。
私は身を引きますので、あとはよろしく。」


と、職員室で怒号を撒き散らしてきました。

…というのは、もちろん冗談です(笑)
言いませんよ、こんなこと。
教務主任がこんなに乱れたら、みんなどう思いますかね(笑)

いや、校長先生のまぬけな一言には、正直カチンときました。
で、心の中、叫んでました。
ひょっとしたら、顔にも出ていたかもしれません。笑

職員室では言えなかったので、すみません、ここで吐かせてもらいました。
スッキリしました。笑

いやいや、校長先生に悪意がないのはもちろん分かっています。
私の仕事を理解してくれない人ではありません。
いつも私の仕事ぶりを誉めてくれるし、高く評価してくれています。
新米教務主任ですが、ある程度私の自由な裁量で仕事をさせてくれています。
熟考型で、肝の座った校長です。
私も信頼してついていっています。
いい関係で仕事をさせてもらっています。

だから、今回の件でどうこうなんてことは別にないんです。
ないんですが、校長らしくもない、あまりにまぬけな一言だったので…

はい、もう言いません。笑
もうリセットできました。
今回の提案についても、最終的には賛同が得られたので、最後まで私が責任もって仕上げます。
それでいいですね、校長先生?笑

ふとしたところに見える同学年担任の仲の良し悪し

2015-02-18 22:28:31 | 学級生活の攻略法
構内研修で、ある学級で行われた研究授業を参観しました。
うちは研修も結構力を入れてやっています。
先生たちもみんな協力的です。
今回授業してくれた先生も、年配なのによく引き受けました。

研究授業を見るとき、私はいつもそうなのですが、うろうろしながあちこちの角度からあちこちの景色を見ます。
視点を変えると、情報も変わり、理解も変わるというものです。

ふと、廊下に出ました。
外から教室を見ました。
一歩離れたところから、より客観的に授業全体が見えました。
あるものが目につきました。
その学級の入り口のドアに、カードが貼ってありました。
見ると
「言ってから入ろう」
詩が掲示してあったのです。
「今月の詩」
として、このクラスで取り扱っているもののようでした。

(いいな)
と、思いました。
これを仕掛ける先生の熱意とセンスもいいし、このカードの前で詩を音読している子どもたちの様子を想像すると、健気で、知的なものを感じます。
こんな掲示物がある学級とは、また一ついい学級だろうと思います。

あれ?
ふと遠くに目をやると、まったく同じものがまた貼ってありました。
隣のクラスのドアです。
(…学年でやってるんだ)
入る前の詩の朗読は、この学級オリジナルのものではなくて、学年で共通に取り組んでいるものだということです。

これは、さらにいいと思いました。
共通の取り組みをできる同学年担任たちの、協力的な姿勢や、仕事上のゆとりを感じるようでした。
きっと、この学年内の誰か先生が言い出したんでしょうね。
それに、みんなが賛同して、こうなっているわけですね。
この学年の、学年経営の充実が伺えます。
よく見ると、いろいろな所に共通の掲示物があるのを見つけました。
違うクラスなのに、同じクラスのようです。
こんな学年は、掲示物だけでなく、いろいろな取り組みに対して足並みが揃っているのでしょうね。
確かに、遠目に見ても、この学年の先生たちは仲良しです。

こういったものがうれしく思えるのは、やっぱり私は教務主任という立場だからでしょうか。
自分のクラスがない分、うまくいっている学級や学年を見つけるとうれしくなるのがこの立場です。

明日から、共通の掲示物があるかという視点で、ちょっと廊下を回ってみようかと思いました。

私より教えるのが上手な奴がいました

2015-02-16 22:19:48 | 授業中の攻略法
5年生の算数の授業。
問題で
「最小公倍数を求めよ」
と出てきました。
ある子が質問に来ました。
「先生、最小公倍数って何でしたっけ?」
1学期にやったことなので、もう忘れてしまっているんですね。
「この数と、この数の倍数で、おんなじやつがあるでしょ」
「はぁ」
「それの一番小さいやつよ」
「?」
まったく思い出せていないのが一瞬で分かりました。
「えっとね、この数の倍数が…あるでしょ」
「はい」
「んで、こっちの数も…倍数があるでしょ」
「はい」
「そいつらを、並べると最初に…」
と、私がここまで説明したところで、横にいた子がずばっと口を挟みました。
「ほらっ、2と3だったら、6よ!!」
質問に来た子は、これを聞いて
「あ~ はいはい!!思い出した!!」

私の、だらだらとした算数的説明は、
「2と3だったら、6よ」
の一言で見事に打ち砕かれました。(笑)
私の説明に曇った表情をしたその子が、この一言で一気に明るい表情に変わったのを見れば、思いっきり敗北感を味わいましたね。(笑)

「2と3だったら、6」
これが絶妙なんですね。
「最小公倍数って何?」と質問されて、最初にこの回答は出ませんね。
私には。
長々と説明するなかで、後から例示としては出てきそうですが。
いきなり出るセンスはない。
しかし、子どもは出るんですね。
なぜなら、最小公倍数のことをそう受け止めているから。
言うなら、理屈ではなく、感覚で理解している。
そういったところでしょうか。
おもしろいですね~

私たちは、知識と経験は豊富で、それを武器に説明しようとします。
が、これが理解に困っている子たちにとっては、結構的はずれであることもあるんですよね。
話してるステージからしてまったく違っている。
こんな場合、私たちががんばって言葉を加えれば加えるほど、その子の「?」は増える一方です。
こんなときの無力感とはむなしいものではありますが、これも現実。


今回のようなことはよく経験します。
子どもの質問には、子どもが答えた方がスムーズにいくということです。
目線が同じだからですね。
子どもの困り感は、子どもこそが理解できる。
だから、その解決の方法も、やっぱり子どもの方が分かる。
そういうことです。
だから子どもの声って貴重です。
授業の中でも、ポイントとなる大事なことはできるだけ子どもの口から子どもの言葉で言わせたいものです。
その方が、先生が言うよりもまた広がるものがあります。
先生が一方的に理解を促すのに対して、子どもに言わせると、それを「共有」しようという雰囲気になります。
これがとても心地よい。
その心地よさを味わっている子どもたちの顔っていうのは、一目で分かるものです。

今回
「2と3だったら、6」
の説明に、全てのモヤモヤがすーっと消えていった顔をしたあの子。
まさしくあれです。

責められる管理職を見ながら

2015-02-09 22:30:59 | 教師力UPの攻略法

「なぜ、このようなことをされるのか、理解に苦しみます」
普段はとても穏やかな本校の職員室に、冷たい言葉が。
「今までこんなことを指示されたことはありませんでした」
「私たちが毎日ギリギリの所で仕事をしている状況を分かってはいただけないというとこですか」
言葉が重ねられるごとに、職員室の空気は重く、重くなっていきます。
「他に方法はなかったんですか」

このやりとりは、管理職から、先生たちに対して、ある仕事の指示が出されたときのものです。
その指示が、先生たちにとっては、あまりに理不尽だということで、不満が爆発しました。

「仕事量としてはそう大したことはないのかもしれませんが、しかし心情的に、とても気持ちよく仕事をしようという気持ちになれないものです」
「どうしてこんなやりかたをするんですか」

不満の声がとても大きいのですが、実際に声に出しているのは極一部の先生です。
他の先生は、声には出さないまでも、同じことを思ってはいるんだということが、そのときの空気から伝わってきました。

「年度末の、ただでさえ忙しいこの時期に」

確かに、管理職が出した今回の指示は、理不尽と思われても仕方のないものでした。
私は教務主任という立場なので、先にこの指示については知っていましたし、そのときに、先生たちの反感を買うだろうということは、容易に想像できました。
案の定、こんな結果になってしまいました。

「いろいろと考えてはみたのですが、どうしてもこんな形になってしまい…」
言葉を返す教頭の声には力がありません。
動揺すら感じました。

この理不尽な指示が出される前に、それを知った私が一言もの申すこともできたのですが、指示の内容そのものがまったくの管理職側のことだったので、控えました。

「今回はこの形でお願いしたいと思います。それでもどうしてもという方があれば、わたしに個人的にお話に来てください」
校長も加わり、一層厳しい空気になりました。

職員室は一気に、管理職が先生たちから責められるような空気になりました。
責める先生たち。
耐える管理職。
久しぶりに居心地の悪い職場です。
声を上げる先生に、回りの先生が賛成したり加勢したりしています。
もちろん、どの先生も意地が悪いわけですはなく、いい先生なのです。
この先生たちも、自分達の正義を守ろうと、立場を守ろうと必死になっているのはよく分かりました。

それが分かりながら、私はというと…
管理職の味方でした。
気持ち的には。
おそらく、職員室内で唯一の。

この指示を出すに至った、出さなくてはいけない状況に至った、その一部始終も見ていたからです。
管理職だって、いろいろとがんばっていました。
先生たちが苦労しなくて済むように、何かいい方法はないかと試行錯誤を繰り返していました。
しかし万策尽きて、やむを得ず、こんな指示を出すことになった。
それを私は知っていました。
指示を出す側の管理職の苦悩も、十分に伝わっていました。

私だけが知り得た、今回の裏事情でした。

じゃあ
「がんばったんだから仕方ないでしょ」
なんて発言が意味をなすかというと、そこは仕事の厳しさです。
限度があります。

私にとっては、他の誰とも違う意味で辛い一場面になりました。
声を上げる先生たちの立場ももちろん分かります。
私だって去年までだったらまるっきりそちらにいた側です。
先生たちが仕事をしやすい環境を作るのが自分の仕事だと思っているので、今回の先生たちの不満に対して、私も責任を感じます。
同時に、管理職を守りたい気持ちが強く芽生えました。
人数比からしても、今回劣性に立たされた側を、支持したいと思うのは自然なことでした。

今さながら、事前に割り込んで一役買うべきだったかと、後悔しています。

おもしろい帰りの会を見ました

2015-02-03 22:44:58 | 学級生活の攻略法
あるクラスの担任が出張のために、私が補教に入りました。
教務主任をしていると、よくあることです。
午後の授業が終わり、帰りの会になりました。
低学年クラスでしたが、担任の先生がいなくても自分達でいつもどおり進めていました。
えらいです。
私は当然そのクラスの帰りの会のことを知らないので、日直の子たちの進行に任せて、遠目に見ていました。

めあての反省
係りからの連絡
今日のピカリ賞

なんて、帰りの会ではよく見る定番の内容があり、
(ふむふむ)
なんて、久しぶりに担任になった気分で見ていました。
すると、日直の子たちが、聞きなれない言葉を。
「にっちょくのひきつぎ」
え?
引き継ぎ?
日直の?
なんだそれは!?と思いながら、興味津々に見ていると、
「明日の日直は、AさんとBさんです。」
AさんとBさんが
「はい!」
と元気に立ちました。
「AさんとBさん!」
全員で「明日はよろしくお願いします!!」
「はい!」

これは初めて見ました。
「日直の引き継ぎ」
です。
なんとなくうれしかったですね。
新鮮な感じがして。
みなさんはいかがでしょうか。
結構しているところは多くて、実はわたしが知らなかっただけでしょうか。

このクラスにおける日直の存在の大きさを感じるし、担任の先生の日直を育てる思いが伝わるような感じがしました。
そこから、このクラスが大事にしていることや、目標としている学級経営まで感じる瞬間でした。
それがうれしかったんですね。

次の日、担任の先生にすぐに言いました。
「いいですね、日直の引き継ぎ」
「いや~ 先生だったら帰りの会なんてサクッと終わっちゃうんじゃない」
その通りでした。
私は担任のころは帰りの会は短い方がいいと思っていましたので、淡々としたものでした。
が、新しいやり方を知るのはとてもいいもので、刺激になります。
この立場をしていると、補教でいろんなクラスに入りますが、そこで垣間見るそれぞれの暮らすの形というものが、また勉強になります。