小学生攻略法

このブログも10年目。久しぶりに担任復帰です。

算数専科の先生がうちのクラスについて語る

2011-11-28 22:04:16 | 学級生活の攻略法

今日は研修で「いじめ問題」について意見交換をしました。

常に真剣に取り組むべき,学校の最重要テーマの一つです。

研修の内容も,新しい何かがあったわけではありませんが,毎回恒例の内容であっても,また気を引き締めなくてはいけません。

文部科学省や地方自治体が示している「いじめ対策の方針」のようなものを読み合わせするだけでも価値があると思います。

何度も耳にした文章であっても,もう一度本気で噛み砕く思いです。

今回の研修の中で,各学年部で話し合ってみるグループワークの時間が設けられました。

私は五年部。

各担任から,これまでの事例を出し合ったり,最近の子どもたちの変容について出し合ったりしました。

そして

「いじめに発展しそうな状況,子どもたちの関係はないか?」

などと確認し合いました。

担任の先生方が難しそうな顔で

「う~ん」

としていると,ふと別の先生が声を上げました。

五年部には,担任の先生以外に算数専科の先生が一人入っています。

この先生は,まだ経験が浅く,研修のような場ではあまり発言をすることもありませんでしたので,少しびっくりしました。

そして教えてくださいました。

「五年生の子たちの特徴は…」

「男子は…という子が多くて,女子は…」

「以前にクラスの前の廊下を通った時に…」

「担任の先生が大きな声で指導されているのを耳にしました。そのとき…」

「4月から比べると,子どもたちも変わってきていて…」

さすが五年部というだけあって,とても注意深く五年生の子たちを見てくださっていたのです。

どのご意見も,子どもたちの事実をはっきりとらえられていたように思いました。

思わず

「先生,ありがとうございます」

って言っちゃいました。

専科の先生は大変恐縮されていましたが。

思いました。

自分のクラスを,自分じゃない別の人の目から客観的にみてもらうことも大切!

そのクラスの子たちのことを一番分かっているのは,もちろん担任です。

しかし,

・子どもとの距離が近すぎて,見えなくなっている部分がある

・クラスを一方的な側面からしか見ておらず,多面的に見ようとしていない

・無意識のうちに,個々の子どもに偏見をもってしまっている可能性がある

・子どもは担任の前でだけ表情を使い分けているかもしれない

ということが考えられます。

担任の弱点です。

このことに危機感を感じずに,担任として一生懸命であることだけを自負して,独りよがりな学級経営をしてはいけません。

客観的な目で,このクラスを評価してくれる目が必要です。

別の視点から,子どもたち一人一人を見てくれる目が必要です。

そんなとき,専科の先生など,子どもたちに何らかの関わりのある別の先生の存在がとても重要になってきます。

この先生方は,クラスの子たちと接する中で,絶対に何か感じるところがあるはずです。

いい面も,そうでない面も。

問題は,それを担任の先生が積極的に教えてもらおうとするかどうかでしょう。

専科の先生などは,「学級経営にまで口出しをするなんて」と遠慮している人も少なくありません。

でも,大切なことに気付いていることもあります。

だから,担任から聞くべきです。

「最近,うちのクラスどうですかね。」と。

そしてすべて出してもらって,自分の学級経営に対するフィードバックとしたいきたいです。


バスの席順は子どもたちにとってかなり重要!

2011-11-26 06:45:07 | 学級生活の攻略法

社会科見学へ行くとなると,すぐに子どもたちが聞いてくるのが

「先生!バスの席は!?」

バスの席順って,子どもたちにとってはかなりワクワクするものです。

バスに乗るという,学校とは違う非日常に興奮するだけでなく,隣に誰と座るかなんてことが,気になって仕方ありません。

私も子ども心に共感できます。

だから

「そんなことより見学先でのことを考えなさい」

なんて軽くかわそうとしてもダメです。

ちゃんとバスの席順については先生として,クラスに一貫したルールを作ってあげないと。

学級の実態によってどう座らせるかは様々でしょうが,私はだいたい

「席順はみんなに任せます。自由に座ってどうぞ。ただし,そのことで少しでもけんかが起きたり,一人ぼっちの人が出たときは,即先生が全員の席を決めます。」

としています。

基本自由です。

ただし条件つきです。

この指示を少し威圧的に,子どもがごくっと息を飲む雰囲気で伝えるのがポイントです。

そしてこう付け加えます。

「自分が誰とどこに座るかも大事ですが,周りの友だちに困ってる人がいないかを見るようにしなさい。」

道徳心に訴えます。

「先生が席順を決めては残念でしょう。楽しいバスにみんなでするんですよ。」

ここまで話せば,子どもたちにとってバスの席順は自分だけのことではなく,クラスみんなの問題だという意識になります。

(みんなでうまくやるぞ)

という連携が必要になります。

それがねらいです。

ある程度成熟したクラスであれば,このやり方でトラブルなく席順が決まります。

そのときは,たったそれだけのことに思えるかもしれませんが,思い切りほめてあげます。

バスのスタートでマイクをにぎったときに

「自分たちで座れましたね。さすがです。」と。

忘れてはいけないのは

「きっと,友だちに席をゆずったり,少し我慢してそこに座った人もいるでしょう。そういう人たちのおかげです。えらい。」

というフォローです。

後に,クラスの仲の深まりを話題にしたいときがきたときは,このバスの席決めのことを持ち出したりもします。

「自分たちで席を決められるクラスです。あのとき,一人ぼっちはいませんでした。」

なんて,少しおおげさですが,子どもたちは「確かにそうだった」と納得します。

子どもたちの「ワクワク心」をくみ取って,そしてうまく利用して,一つの学級づくりに生かしていきたいところです。

※ちなみに

席に座る段階で本当にトラブルが起きてしまったら,もちろん約束通り先生が席を決めます。

ここは厳しく,断固として。

まだそこまで成長できていないクラスとして受け止め,先生が役目を果たします。

妥協案をさぐったりして運転手を待たせてはいけません。

「名簿順に入りなさい!」

その一言です。


「テレビに出ちゃいました!」社会科見学

2011-11-23 10:16:41 | 授業中の攻略法

私,テレビに出ちゃいました!

・・・って,テレビ局に社会科見学で訪問したからですが。

(行ったら必ず出れます 笑)

地元のローカル局で,「今日の見学の皆さん」みたいな感じで撮影してくれます。

その日の夕方のニュースの中で,数秒紹介してくれる,あれです。

もちろん,子どもたちは大喜びでしたね。

地元の新聞社にも行ったので,地元紙にも写真が掲載されます。

どちらでも,丁寧に対応してくださって,それぞれのお仕事の様子を分かりやすく教えてくださいました。

完全なボランティアなのに,本当に感謝です。

同時に,やっぱりプロの仕事に,大人の私も驚き,感心させられました。

どちらも情報を正しく,早く届けるための努力がいっぱいでした。

さて

社会科見学などの校外学習,子どもたちは大好きですね。

学校から離れるというだけで,気分が昂るものでしょう。

先生は,浮ついた気持ちでトラブルなど起こさないように,いろんな指導をします。

バスでの決まり

見学中のマナー

昼食場所での過ごし方

などなど。

こんなときに,どれだけ子どもたちが普段から指導されているかが出るような気もしますね。

普段気の抜けている学級が,急に社会科見学でピシッとできるわけありません。

特別な日,その日一回の指導も大事ですが,やはり当たり前の毎日が大事だということです。

校外学習では,そういった生徒指導面が心配になり,それが第一に頭に浮かぶものですが,ここでは

今回の学習の目的を徹底して頭に叩き込ませる!

ことのほうが,第一にくるべきでしょう。

「何のために今日社会科見学に行くのか」

ということです。

朝の,出発式,先生が最初のする話は,見学中のマナーなどの生徒指導的な話ではなく,ぜひ「学習の目的」の話をしましょう。

それが今日一日の柱になり,子どもたちの意識になるからです。

では,その目的とは。

職員会議資料的に言えば「現場で体験的な学習をする」なんて言い方になりますが,子ども向けに変える必要があります。

これは,子どもたちの関心の度合いや,学年段階によっても言い方は変わってきますが,子どもたちに分かりやすく,到達が明確になるものがいいと思います。

「放送局で働く人の努力を5個見つけてみよう」

「新聞社がいい新聞をつくるための秘密を10個見つけられたら合格です

「情報を届けるお仕事をする人の願いってなんでしょう。あなたなりの答えを帰りに発表してもらいます。」

「今日の発見を来週の授業参観でポスターにして紹介します。」

そういったものが,子どもたちに分かりやすい,学習の目的となるのではないかと思います。

その目的があるから,マナーも必要になる。

そういう順序で話ができるといいですね。

× 1.注意事項 → 2.学習の目的

◎ 1,学習の目的 → 2.注意事項

ですね。


「体力的にハードな外遊びランキング」

2011-11-20 16:44:10 | 学級生活の攻略法

「先生,昼休み一緒にドッジボールしましょう!」

の,うれしいお誘いにのって,またまた汗を流すことになった昼休み。

このあとの5,6時間目はみっちり授業。

そして今日の放課後は研修で,大きな役目がある日だった…

分かってるから昼休みは断ればよかったのに,やっぱり断りたくない。

ドッジボールは外せない。

・・・・ってこと,結構経験あります。(笑)

一日全体のスケジュールを考えて,昼休みの時間も貴重な場合もあるのですが,子どものお誘いはそんなの関係なしです。(笑)

何とか言葉を見つけて断らなきゃいけない日もあるのですが,

「う~ん・・・・  OK!やろう!」

って返事をしちゃうんですよね。

また,体力的にきついときもあります。

(今日おにごっこか~ ちょっときついな~)

ってときです。(笑)

仕事がハードな日が続いて,体力的にダウンしているときに

「なんで今日に限っておにごっこなの?なんか他のにしない?もうちょっと,こう… 楽なやつに。」

なんて言いたくなります。(笑)

担任をしていれば子どもとたくさん遊びます。

いろんな遊びをします。

でも,何にも気兼ねなく全力で毎日遊べればいいのですが,実際の話,仕事とのバランス,自分の体力とのバランスを考えなくてはいけないんですよね。

ちなみに,私が経験してきた遊びについて

「体力的にハードな外遊びランキング」を勝手につけてみました。

1位 短縄跳び

2位 けいどろ

3位 おにごっこ系遊び

4位 サッカー

5位 陣取り

6位 ドッジボール

7位 遊具遊び(ジャングルジム・鉄棒・うんてい…)

8位 けり野球・手打ち野球

9位 かくれんぼ系遊び

10位 長縄

以上,10位までです。

うーん,初めてこんなの考えてみましたが,おもしろかったです。(笑)

どれもたっぷりしてきましたし,これからもするのでしょうが,確かに体力的にハードなものもそうでないものもあります。

1位は短縄跳び。

学校で広く取り入れているところもありますよね。

がんばりカードなどを配布していると,熱心な子たちは昼休みでも自分から進んで跳びます。

先生もカードにチャレンジすれば,かなりな運動になります。

縄跳びってやっぱりいい運動です。

逆に長縄は回す人以外運動量はとても少ないです。

あと,おにごっこ系は走りっぱなしでハードだけど,かくれんぼ系はじっとしていることも多いから楽です。

サッカーはハードで,野球は楽です。

子どもの体力をつけるなら,上位のものをどんどんさせたいところですね。

自分が楽したいなら,下位のものをお願いしたくなります。(笑)


「先生,昼休み一緒にけり野球しませんか!」

2011-11-18 06:44:37 | 学級生活の攻略法

給食後の昼休みは子どもたちにとっては待ちに待った時間ですが,先生たちにとってはそれぞれのようですね。

ここぞとばかりにたまっていた仕事をする先生。

この時間に子どもたちの宿題をみることを習慣にしている先生。

職員室でゆっくりコーヒーを飲みながら仲間とおしゃべりする先生。

教室の教卓に顔をうずめてお昼寝する先生。

クラスの子たちとめいっぱい遊ぶ先生。  などなど。

もちろん昼休みは「休息」ですので,どんなふうに過ごそうが先生の勝手ですが,この時間にもお仕事に追われる先生も少なくないので,大変です。

あ,そういえば以前の学校に,校内禁煙だからって,わざわざ車で近くの公園まで行ってタバコを吸っている先生もいました(笑)

タバコを吸わない私にとっては理解不可能な行動で,「そんなことする必要があるんですか!なんか時間がもったいない…」って,いつもつっこんでましたが,その先生いわく「何より大切な時間」だそうです。

さて

私は昼休みによく子どもたちと遊びます。

昨年は1年生担任だったので,遊びがぐっとお子ちゃまレベルになってしまい,ちょっと慣れない感じが一年間抜けませんでしたが,今年は5年生。

サッカーやドッジボール,思い切りできるレベルに戻って満足しています。

子どももよく「先生,~して遊びましょう!」って誘ってくれるからうれしいです。

先生が,子どもの遊びに加わるときは

「先生がリーダーになって遊ぶ」と「子どもがリーダーになって先生は一参加者になる」を使い分ける!

ようにしています。

これ,どっちのスタイルも子どもたちは喜ぶんです。

「先生がリーダーになる」ときもあっていいですね。

先生が遊びを決めたり,先生がルールを決めたり,その遊び自体を先生が仕切ります。

当然,その遊びの中でも先生が一番声を上げて,一番活躍します。

いわゆる「ガキ大将」的な存在とでもいいましょうか。

子どもたちは一見こんなときまで先生にリーダーシップをとられて不服に感じるかと思いきや,とても楽しく,うれしそうにしてくれます。

こんな場面に生き生きする大人を身近に感じるでしょうし,ガキ大将には一種の憧れをもつものです。

先生はここで築いた立場を,学級経営に生かすことだってできます。

もう一つは「先生は一参加者になる」という方です。

基本,こちらのスタイルが多い方がいいでしょうね。

遊びは何より子どもの文化です。

主役は子どもに任せて,先生はそれを乱さない程度に参加します。

「先生が遠慮している」と思われては,子どもにとってもつまらなくなるので,それを悟られないようにうまく演じながら,笑顔で遊びに参加します。

生き生きとした子どもたち本来の姿が出るのを見れば,先生もうれしくなります。

同時に,昼休みちょっと疲れちゃってるときなんかも,こんなふうな遊び方のほうが先生も助かります(笑)

どちらにしろ,先生と一緒に遊べるって,子どもたちにとってはとてもうれしいことです。

自分たちの文化,好きなものを先生が共有してくれる。

そんな時間を先生自身も楽しみたいものです。