小学生攻略法

このブログも10年目。久しぶりに担任復帰です。

いじめの記事へのコメントに,お返事

2013-04-24 22:21:29 | 学級生活の攻略法

以前に

「年度初め,『いじめは許さない』の決意を表す私のやり方」

という記事で,子どもたちに伝えるメッセージを紹介しました。

これに対して,読んでくださった方よりコメントをいただきました。

初めてコメントをします。
勉強したいので教えてください。
もしも、この話をしている時に軽い態度で見ている子がいたとしたら、
先生はどう対処されますか。

ご質問ありがとうございます。

こうして一緒に考える,学ぶ機会は大変うれしいことですので,私なりにどうするか,今回はまた紹介させていただきます。

先生が精一杯「いじめは許さない」という話をしている。

それを聴く子どもの中に,「軽い態度」で先生を見ている子がいて,先生も話をしながらその子に気付いたとします。

気付いた時点で,その瞬間から先生としては大変嫌なものを背負うことは間違いありませんね。

自分の話が子どもに響いていない虚しさ。

自分が教師としてなめられているかもしれないという恐怖。

その子が今後いじめをやらかすのではないかという不安。

さて,こんなものを感じながら,話をしていた先生がとる行動としては,どんなものがあり得るでしょうか。

ア 話を中断し,「ねぇ,○○さん,その態度は…」と,その子に対してすぐさま目先を変え,指導に入る。

イ 話は中断しないものの,明らかにその子に意識を向けて,話の内容を変更する。

ウ とりあえずその場は,予定していた通りの話を最後まで続ける。

こういったことが考えられるのではないでしょうか。

みなさんは,いかがでしょうか。

悩むところではありますし,そんな子を見つけてカッとなったり,動揺したりしてしまって,適切な判断ができなくなる可能性もありますね。

しかし,ここでは冷静さを保つことができたとして,その場合,私としては

「ウ」

を選択します。

予定していた話は,ただ一人の子のために変更はしない!

明らかに,その子の存在は危ないです。

見過ごすわけにはいきませんし,きっとこれから先,その子との長く熾烈な戦いが待っていることでしょう。

だから,まずはその覚悟を決める必要があります。

その上で,その子との戦いの一発目の場面がここです。

重要ですね。

私としては

「あなたごときに動揺する私ではない」

という姿勢を見せたいです。

他に,私の話を真剣に聴いてくれている子がたくさんいるわけですから,軽い態度で見ているその子一人よりも,ここでは他の大勢の子たちを大事にして,話をすべきだとも思います。

話をする最中,いつもその子の態度が気になって仕方ないでしょうが,ここでは取り合いません。

そして,予定していた精一杯の話が終わり,休み時間に入ってから,その子と一対一の状況を作ります。

第二回戦です。

個別に呼び出し,

「さっき,先生の話を聞いていたときの態度が気になったんだけど」

と切り出します。

もしここで

「えっ」のような感じで子どもが動揺し,(バレてたんだ…)みたいに反省した表情をしたときは,手強いとまでは言えない相手でしょう。

単に聴く姿勢のなっていない子か,いたずら好きな子,ぐらいな可能性が大きいです。

それなりの指導を。

しかし,一対一のこの状況でさえ軽い態度が変わらなかったり,逆に先生に対して高圧的になってきたりしたときは,これは手強い相手です。

「いじめを許さない」という先生に対して,「信頼でない」とか「それでもやってやる」と思っている子です。

戦っていくべき相手であり,絶対に負けるわけにはいきません。

とりあえず,一対一のこの状況で,その相手に対してひるむような姿勢を見せてはいけません。

どんな態度で,どんな話をするかは,その子の様子や周囲の状況,先生の経験等によっても変わってくるでしょう。

「負けるもんか!」と強気で当たっていく

「きみぐらいの子は,今までにもたくさん相手してきたよ」と上から余裕に構える

「これまでに何があったんだい?」と,寄り添い型のアプローチをしてみる

色々とあり得るでしょう。

いずれにしろ,こんな対応は,最初の全体の話の中ではやりにくいことですから,やはりあとから個別にする方が適切だと思われます。

今回ご質問いただいたakarokさん。

いかがでしょうか。

またご意見ありましたら,ぜひお聞かせください。


ん!これは初期症状の表れかも!と思えたとき

2013-04-22 22:19:48 | 学級生活の攻略法

私は今年も6年生担任。

昨年度から引き続きであり、私の経験としてももう結構な数になります。

そのことで、私は今年の子たちに対して、初日から、自分で言うのもなんですが、堂々とした態度で、接することができているように思っています。

6年生のこの1年間の流れはもちろん把握できているし、6年生の子どもにどう向き合っていくか、6年生担任にとって大事なことは何か、自分なりにですが考えを持っているからです。

この子たちが5年生だったとき。

そのときも6年生担任だった私を、当時は見上げるような感じで見ていたし、そのときの感覚がそのまま今も残っている感じがして、学級でも

「子どもたちが担任を頼りにしている」

というものを感じることができます。

これは担任としてうれしい感覚の一種です。

4月の時点からその関係を築くことができていることに関しては、正直に、出だしとして成功していると思えます。

が。

ふと、ここ数日で、子どもたちからこんな質問を数度受けました。

「(授業中に)自分のえんぴつ削りで、えんぴつを削っていいですか?」

「ノートが見やすくなるように、青で線を引いていいですか?」

「日直の子が委員会で遅れているときは、代わりに別の子がしてもいいですか?」

「(給食当番の子が)他の当番が仕事をしていたら、まだ着替えちゃだめですか?」

自分がすべきと思う行動に対して、いちいち担任の許可をとろうとしています。

どれも、「やって悪いことはない」どちらかと言えば「進んでしたらよい」ことです。(私にはそう思えます。)

これらのことに対して、自分の判断でするのではなく、担任の許可を求めるということは…

担任への求心力が強すぎる?

担任の圧力が強すぎる?

子どもの自主性や行動力が落ちている?

そんなことが考えられて、これは望ましいことではありません。

こんな質問が1年間続くようでは、頼もしい6年生とは到底言えず、4月に見られたということで「初期症状」ととらえてもいいのかなと思いました。

いわゆる自主性のない「指示待ち」な子が育ってしまう「初期症状」です。

私の担任としての高圧的な態度に問題があったのでしょう。

そもそもの子どもたちの実態に未熟な部分があったのかもしれません。

いずれにせよ、これからは担任も子どもも変わっていく必要がありそうです。

一見、担任の指示をよく聴く落ち着いた雰囲気のクラスだけど、子どもたちが主体的に動く姿の見られないさびしいクラス。

そんなクラスを作ることのないように。

学級経営に関する、私の当面の課題の一つです。


新しいクラスのことで、今非常に知りたいこと

2013-04-18 22:32:17 | 学級生活の攻略法
早くクラスの実態をつかみたいところです。
40人近くの子どもがいるのだから、一人一人のことを分かるには時間がかかるし、簡単なことではありません。
それでも、学力面の実態は時間が経てばおのずと見えてきます。
授業や宿題、テストなどを通して。
難しいのは、子どもの個性や、人間関係に関する実態です。
表に表れない部分もあるし、自分のことを隠したり、猫をかぶったりする子もいます。
六年生ともなると、尚更です。
ここを深く見ずして、表向きの子どもたちの顔がすべてだとして学級経営に望むと、あとから痛い目に合うことになります。
じゃあ、どうすれば子どもたちの本当の実態を早くからつかむことができるのか。
まずは
昼休みの、全員の動静を把握する!!
ことができれば、結構つかめるものは大きいと思います。
昼休みに、誰が、誰と、どこで、何をしているのか。
クラスな子達全員についてリサーチします。
すると、大集団でドッジボールをしているの子、
小集団で一輪車をしている子、
教室で別のクラスの子とおしゃべりしてる子、
お気に入りの先生のそばにくっついている子、
そして、一人でいる子
色々といることが分かります。
担任としては、一人ももれなくみんなが大集団でいてくれると、ほっとするものです。
逆に、小集団があちこちに点在しているのは少し心配です。
一人の子がいると分かったときは緊急事態と思ってもいいでしょう。
昼休みには、授業中と違って、子どもたちの自然な姿や人間関係が表れやすいものです。
この時期、そこに目を光らせるのは担任の大事な仕事と言えるでしょう。
ちなみに私も早く知りたくて、ここ数日リサーチを続けています。
すると、小集団の多いこと…
はあ、新学級、課題が多そうです。。。。


最初の国語の授業に緊張感をもって

2013-04-15 21:27:50 | 学級生活の攻略法
学級開きに関する話をもう一つ。
国語の授業に大きなポイントがあるように感じています。
新しい担任はどんな授業をするのか、子どもたちは目を見開いて注目しています。
そこで
最初の音読を完璧に読み上げてみせる!!
これができると、また子どもたちに
(すごっ)
と思わせることができます。
なぜ音読か。
1 練習次第でどの先生も上手にできる
2 音読は小手先のごまかしがきかない真剣勝負
3 逆に音読が下手だと結構呆れられる
音読は、勉強が得意な子にも、そうでない子にも、無条件に先生の力量が伝わるものの一つです。
「完璧に読む」とは
○ハキハキと自信に溢れた声
○話の内容に適した抑揚
そして何より
○一回もかまずにすらすら読む
さらに
○暗記している部分があり、読みながら時折子どもの方を見る
これらができれば「完璧」です。
たかが音読ですが、ここまでできると一種の芸術にさえなり、子どもをうならせることができます。
国語の教科書の最初は、大抵読みやすい物語教材からスタートしています。
ここが先生の勝負所であり、チャンスでもあります。


年度初め,「いじめは許さない」の決意を表す私のやり方

2013-04-13 22:33:07 | 学級生活の攻略法

学級のスタート同時に

「いじめは絶対に許さない」

ということを子どもたちに伝えるようにしています。

これを言うときは,私のもてる威厳と,熱意と,話術と,経験の全てを出し切って,伝えたいと思っています。

子どもたちは,過去の学年でも何度も「いじめは許さない」という話は聞いてきていることでしょう。

でも,

「今度の担任は,これはマジで本気だぞ。」

そう思わせたいのです。

圧倒したいのです。

年間を通して何度もこの手の話はしていくのですが,一発目となるこのときが一番大事です。

いじめを阻止するための話は,いろんなものがありますが,私が一発目に話す話は決めています。

いじめを恐れている子を安心させたい。

「今年はきっと大丈夫だ」と思わせたい。

いじめをやってしまう可能性のある子を阻止したい。

「この先生の前で,いじめができるはずがない。」と思わせたい。

その一心で,私が子どもたちの出会いに際して話すことの全てが,以下の通りです。

いじめとは,相手を傷つける行為が,一方的あるものです。

さらに,その一方的な行為が,継続的であるものです。

これを「いじめ」と言います。

先生は,このいじめを絶対に許さない。

絶対に。

絶対に。

じゃあもし,先生の前でいじめが起きたらどうなるか,今のうちにみんなに話しておきます。

Aさんが,Bさんをいじめた場合。

先生は,100%Bさんの味方になります。

Bさんを守るために,先生は先生のもってる全ての力を使ってAさんをやっつけます。

子どもだからって,一切容赦しません。

どんな手段を使ってでも,Aさんをやっつけます。

先生は怒るとものすごく怖いし,相当な力がありますからね。

悪を倒すために,先生は鬼になります。

そして,先生はさらに味方を増やします。

まずこのクラス。

先生と同じように,Aさんがしているいじめを許せないという子たちを全員集めて,Bさんと先生の味方にします。

もっと増やします。

他のクラスの子たちも味方につけます。

先生はこの学校で人気がありますからね。

先生が声をかけたら味方になってくれる子たちは全員呼び集めます。

そして先生にはさらに心強い味方がいるんです。

この学校の全ての先生たちです。

先生たちもいじめは許さないと思っている正義の味方です。

そうだ,去年卒業した,中学一年生の教え子も呼ぼう。

先生が「頼む」と声をかければ,あの先輩たちは必ず集まってくれます。

うん,そうしよう。

どうですか。

これでBさんと先生には,すごい,すごい数の味方ができました

この全員の力をもって,Bさんを守ります。

Bさんに「もう大丈夫だよ」「安心して学校にいていいよ」と伝えるんです。

そして,Aさんをやっつけます。

AさんがBさんにした悪さの,何十倍,何百倍もの苦しみを与えてやる。

そしてAさんが

「もう学校に来たくない」

と泣きだすまでやり続けます。

あたりまえす。

だって,Aさんがしたことは絶対に許されないことですから。

いじめという悪は,これくらいしてやっつけるべきなんです。

以上です。

今の話は,うそでもおおげさでもなく,全て本当の話です。

もう一度言います。

先生は,いじめを絶対に許しません。

以上の話を,最初に書いたように,私のもてる威厳と,熱意と,話術と,経験の全てを出し切って,話します。

この話をして,子どもたち全員に息を飲む様子が生まれたら,ひとまずねらいは達成できたと思っています。

しかし,誰か一人でも軽い態度で見ている子がいたら,要注意です。

子どもたちの様子を隈なく観察しながら,話すようにしています。

道徳的な話ではなく,ほぼ「脅し」であることは百も承知です。

決して美しい話ではないのですが,私の経験上,「悪を断ち切る」という行為は,こういったものからスタートすべきだと感じているから,そうしています。

まだ幼い子どもたちに,理屈抜きにまずは

「だめ!」

と思いこませるべきだと思っています。

道徳的な面を育てていくのは,その後です。

いじめをしていない自分を,クラスを,みんなで褒めていく,誇らしく思っていくという形で心の面を育てていきます。

これが私のやり方です。