湘南文芸TAK

逗子でフツーに暮らし詩を書いています。オリジナルの詩と地域と文学についてほぼ毎日アップ。現代詩を書くメンバー募集中。

鳥の詩パート3

2018-12-22 00:49:35 | オリジナル
共通テーマ「鳥」でAが書いた詩を投稿します。
 亀井戸橋
しんとする

ひとの輪郭は
居なくなった後
思いがけずあざやかに
立ち上がってくる

この世界の枝先に
一羽で止まっているあいだ
求愛のさえずりを
たくさん練習していたの
今度こそわたしの
言葉を受け取ってね

考察になっていない
手当たり次第の言葉
書き留めるための
うるさい独り言
書き言葉の音読
すべて白紙になっていく前に

鳥がねぐらに向かうように
群雲になって
霧雨になって
ほんの一瞬君に注ぐ
わたしが飛び立った後の枝は
少し揺れてから
しんとする
コメント
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