共通テーマ「声」でTが書いた詩を投稿します。
声
中央に穴の開いた箱をのぞいて
彼は何かを言っていた
「あー、おーい、ぶつぶつ」
真剣な姿が可愛くて
急いでいた足を止めた
「何しているの?」
「だって、こえをいれてください、ってかいてあるよ」
字が読めたのだから六歳の頃だ
私は笑いながら彼の頭を撫でた
「声っていうのは、感じたことや意見という意味なの」
「なあんだ、そうか」
三十年過ぎてもこのシーンは時々思い出す
「何もできなくてごめん、迷惑はかけないから許して」
珍しく母の日に彼の声が届いた
声
中央に穴の開いた箱をのぞいて
彼は何かを言っていた
「あー、おーい、ぶつぶつ」
真剣な姿が可愛くて
急いでいた足を止めた
「何しているの?」
「だって、こえをいれてください、ってかいてあるよ」
字が読めたのだから六歳の頃だ
私は笑いながら彼の頭を撫でた
「声っていうのは、感じたことや意見という意味なの」
「なあんだ、そうか」
三十年過ぎてもこのシーンは時々思い出す
「何もできなくてごめん、迷惑はかけないから許して」
珍しく母の日に彼の声が届いた