追加「新」の詩

前回テーマでSが書いた詩がまだありました。この2編は3月の定例合評会で取り上げます。

壁に向かって

ツイッターが新しいという
人の目が血走っている
つぶやくときは壁だろう
せりふでは断じてない
コドクの相手は　（コドクに傍点）
孤独でなければならない

まともな順に言う
狂人奇人変人常人
新しいもの好きの連中の順番は
この逆である
高い入場料を出して
有名な音楽家の愛用のめがねなど見るな
アウシュビッツのめがねの山を観るのだ
　暗闇やぐら＠小坪
中古品

中古のアラジンのラムプを買った
わたしの言葉で燃えている

両親に　神に　音楽に　詩に　哲学に
洗脳され続け
中古人間になった

平凡な病で埋められるカレンダーを
全身が痒くなって
やぶってしまう
わたしの一年がわからなくなってしまった

無人島だと考えを変えてみるが
月光を真似てみるが
新しいわたしなどどこにも存在しない