共通テーマ「贋」でSが書いた詩を投稿します。
夜店の指輪
十本のゆびに
十本の指輪が
刺したようにはまっていて
生きものの眼のように
光っている
一番上のお姉さんは
もうすぐ死ぬというのに
笑いをかみころした顔で
手をひらひらさせ
指輪を見せびらかしている
暗くなれば
妹たちが指輪をぜんぶぬきとる
夜店で買った指輪はどれか
だれもしらない
夜店の指輪
十本のゆびに
十本の指輪が
刺したようにはまっていて
生きものの眼のように
光っている
一番上のお姉さんは
もうすぐ死ぬというのに
笑いをかみころした顔で
手をひらひらさせ
指輪を見せびらかしている
暗くなれば
妹たちが指輪をぜんぶぬきとる
夜店で買った指輪はどれか
だれもしらない