湘南文芸TAK

逗子でフツーに暮らし詩を書いています。オリジナルの詩と地域と文学についてほぼ毎日アップ。現代詩を書くメンバー募集中。

「ど凡人」にならないように

2015-12-06 13:07:09 | 
師走を迎え、逗子でも紅葉が見頃に。蘆花記念公園徳冨蘆花文学碑の傍らにある蘆花つながりで交流のある伊香保から贈られたモミジも色づいています。

さて、先日の合評会でど凡人の言葉遣い・言葉選びを避けて詩を作ろうという話が出ました。
ほとんどのメンバーが、前日オンエアされた「プレバト!!」を視聴していたのですぐに納得。
番組の中で俳句の夏井いつき毒舌先生が、ある作品をキングオブど凡人の作と講評していたんです。
しもやけといえば祖母か母、祖母か母といえば思い出す…のような、ありきたりの語彙、誰でも連想することで構成した作品は、読者を感動させることができないということです。
11月24日の当ブログでは「腐った言葉に活を入れる」という金子光晴の言葉で紹介しましたが、単語やその組み合わせに新鮮な意味を担わせた表現が、詩歌では望ましいのです。
ちなみに12月3日の「プレバト!!」でキングオブど凡人の作と評されたのはこの俳句。
しもやけの祖母想い出す湯気の暖    ポイント 「思い出す」や「胸おどる」は凡人の表現 
「思い出す」と言わずに思い出しているような書き方をした添削が
祖母の霜焼けをこの湯にいやしたし
そういえば以前の回で、素人はすぐ「思う」けれど、そんなこと書かないで表現しなさいと、おっしゃっていましたね。
今回「草津の湯もみで一句」で才能アリ第1位を獲得したのは、俳句のタブー三段切れをうまくテクニックに変えたABC-Z河井くんのこの作品。
冬景色 湯けむり景色 母景色
昇格試験に合格した梅沢登美男特待生の句は下記の作品でした。
湯もみ歌 聞こゆ湯畑 雪もよい
「ゆ」の音を重ねているのも、隠された凄ワザなのだそうです。なるほど~
コメント
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