湘南文芸TAK

逗子でフツーに暮らし詩を書いています。オリジナルの詩と地域と文学についてほぼ毎日アップ。現代詩を書くメンバー募集中。

美の詩パート10&11

2015-12-03 00:00:57 | オリジナル
共通テーマ「美」でHが書いた詩とTが書いた詩を投稿します。
 亀岡八幡宮
黄金色のとき

少し翳りのある心をとりはずし
陽に干してみる
湿度が低いからすぐに乾き反り返るほど
銀杏の葉が散ってきて心いっぱいになると
明るい色に陽が照り返り
体まで黄金色に染まる

まだ誰のものでもなかった頃
散りいそぐ葉にオロオロして 秋は
抱きしめてくれる人だけを求めた

もう誰のものでもなくなったのに
散ってきた黄色い葉に全てが満たされていく
美しい色に気付かなかった頃
主役は私だったのだ
今はもう私の周りがあって私がいる 


 (仮題)

あぁ 愛しき君よ

あるものとなきものに添い寝する美しい君よ

東のものに聞けばあると言い
西のものに聞けばないと言う

あぁ 愛しき君よ

それでもあなたに逢いたいと
北のものに聞いた
一息つき、そのものは今さっき南へ行ったと言う
急いで南へ向かうと
南のものは東へ行ったと言った

美しき君は愛しき隣人
時に知らぬと言うものもいるが、
皆 美しき君を見たと言う

皆 姿が違うと言い、
上を見上げて恍惚の表情を浮かべる

あぁ 愛しき美しい君よ

今日も役に立たない方位磁石を手に歩き続ける


明日は「美」の詩「殻」の詩の合評会です。いつもより1時間早い13時からのスタートなので、お間違えのないようお願いします。
コメント
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