湘南文芸TAK

逗子でフツーに暮らし詩を書いています。オリジナルの詩と地域と文学についてほぼ毎日アップ。現代詩を書くメンバー募集中。

詩 無題

2014-08-01 00:47:22 | オリジナル
このブログでまだ、私たち自身の詩をご紹介していませんでした。
ということでまずは、Tの「華音」で佳作に選ばれた詩です。


夏の日
伸びていく蔓
木の下蔭でうたた寝をしていた私
の腕をとらえたのはいつだったのか
気づけば もうすでに
全身にからみつき
葉を繁らせ 私は植物と化している
待ち合わせをしていた彼も
私を認められず
隣で眠ってしまっている
蔓の先端はもうすでに彼の腕にも
絡みつき始めている
やがて養分を吸い尽くされて
干からびていくだろう2人

あまりの影の濃さに
人々は死に絶え
緑の浸食が始まっている
コメント
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