575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

新秋刀魚にらみ合うたり空一点    結宇

2014年09月20日 | Weblog
「空」を「ソラ」と読むのか?「クウ」と読むのか?
ちょっとニュアンスが変ってきます。
麗子さんは、ソラを見つめるサンマの目。
鳥野さんも、生きのいいサンマの澄んだ視線、空を見ていたとは、とソラ派。

初秋刀魚、で切って読むと、秋刀魚を買おうとした人。
高値に、空を睨んで考えこむ、とも読めます。
また、中七の、にらみ合う、という表現が違った読みを引き寄せます。

作者の意図は、主語は秋刀魚、にらみ合うの目的語はソラ。
作者の意図を素直に表現すれば

  初秋刀魚にらみをりたり空一点

でしょうか。秋刀魚の無念が感じられます。          
ウナギは高値の花へ。
秋刀魚は大丈夫でしょうか?      遅足

  

コメント
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