575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

荻原先生はニューウェーブ    遅足

2008年10月15日 | Weblog
あるブログを覗いていたら、
1998年に出版された「新星十人・現代短歌ニューウェーブ」に
荻原先生ら10人の歌人が載っていました。
その10人の歌です。


目覚ましかはりのソフトは二十二世紀のLAの空を奏でる雲雀  荻原裕幸

いたましくホットケーキは焼き上がりきみもぼ、ぼくも笑っちゃいそう  加藤治郎

新しき柑橘の味試しみる土曜の午のかろき重たさ  紀野恵

核酸も蛋白質もラセンもちねぢれゐるなりソファに床に  坂井修一

湯に剥きし赤茄子のごとかなしめり五歳になって乳に縋るを  辰巳泰子

口紅で塗りこめる荒れた唇は楽しい嘘しか要らないピンク  林あまり

透き通る受話器のなかのカラフルな配線を視る勃起しながら  穂村弘

少女神のブラウスとなる夏空よ鈍色の鳥のボタンならべて  水原紫苑

みずうみは深呼吸せり春空へ黒羽の鷹を押し上げてゆく  吉川宏志

育つあたま死にゆくあたま頭抱けば夏はあかくて眠たかりけり  米川千嘉子


  私の感覚では理解ギリギリだったり、不可能な歌もありますが、
  なんとなく新しいという感じはあります。
  前の世代と、どういう点が違っているのでしょうね?
  そういえば、社会詠はありませんね。




コメント
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