575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

そこのけ、そこのけ    鳥野

2008年02月26日 | Weblog
わずか7トンの父子舟に襲いかかって、真っ二つにしてしまった海自の暴挙。
航行する船舶で混雑する浦賀水道へ入るというのに、自動操舵に任せていたという傲慢さ。許せません。

いま一つ、情けないのは、マスコミに度々登場する「そこのけそこのけ」という表現。

この日本語は本来、邪魔者は蹴散らすという、容赦のない意味に使われてきたものでしょうか。

「雀の子そこのけそこのけお馬が通る」と呼びかけた一茶。危険と見れば人々は、虫にも小動物にも、そう声をかけてきました。

言葉の持つ、優しく、温かな語感を、取り返しのつかないものにしてしまった罪。これは大罪です。

  ・ 雀の子足音にまだ気付かずに  北村貞子

  ・ 雀の子道の半ばに出て飛べり  星野恒彦

  ・ 吹く風を怖れずなりし雀の子  成川雅夫
コメント (2)
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