575の会

名古屋にある575の会という俳句のグループ。
身辺のささやかな呟きなども。

平和・戦争を詠むことの難しさ      愚足

2007年08月13日 | Weblog
 句会であるご婦人が平和を願うとても良い句を披露され高得点を得られた。
 その方は毎年八月のこの時期には務めて平和を願う句を詠むことにしていると話され感心したことがある。
 私もそれに倣って意識的に平和・戦争句を詠んでみようと決心した。
 今年もその季節がやってきて先人の句を読んだりしている。

   勇気こそ地の塩なれや梅真白      中村草田男
   海に出て木枯らし帰るところなし    山口誓子

 これらは、戦時下の名句として知られており、草田男の句は出陣学徒へのもの、
誓子の句は特攻隊員として出撃して若人への句だという。
 最初この句に出会ったと時、その事を知らず「ああいい句だな」と思ったがそれで素通りした。
 あとでこの事情を知って益々これらの句に感動したが、読者としてそこまでの読みは難しいなと思った。

 この事について宇多喜代子さんは、これらの句と並べてあの頃もてはやされた小島沐冠人の「神兵を征かしめ神の梅白し」や森脇襄の「夏痩せて闘志少しもおとろへず」を挙げ、これらの句の命と草田男らの句の命を比べ、時事・機会句の難しさを書かれていた。
  
 しかし 句会の場だけでも通用する? 平和・戦争句を作ってみようと思うのだが。 これも 至難の技か。
コメント (1)
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