*165*はこうやって・・・

よく噛んで、ゆっくりたっぷり食べつくす
*165*の日々です

『魔法使いの弟子』

2008-12-02 23:59:05 | 学・楽・感
高校生くらいの時から、「さだまさし」をよく聴いていました。
彼の作品タイトルのいくつかは、同名小説が存在します。

梶井基次郎「檸檬」
永井荷風「つゆのあとさき」

うれしがって、檸檬という漢字も覚えたものです。
国語のテストで、それを書ける機会があったのはラッキーでした。
つゆのあとさきは、未だ読んだことはありませんが。

そんな頃、目的なく入った書店で見つけた1冊の文庫、

ロード・ダンセイニ「魔法使いの弟子」

魔法使いの弟子という曲もさだ作品にあるのです。
今となっては、歌詞もメロディーも思い出せませんが、
当時は、背表紙を見た瞬間、
頭のジュークボックスが動き始めたことでしょう。

文庫だったし、迷わず購入。
しかし、内容は、私のイメージとは違って、
マイナーな気分を誘うものでした。
人間は魔法使いになどなりたがってはいけないのだと諭すような。

自ら選んだ道とは言え、
魔法使いの館に、ほぼ軟禁状態だった魔法使い志願の青年が、
外の世界に出かけてみたいと申し出る場面があります。
青年は、教えを請うにあたり、師匠に自分の影を預けていたのです。
陽の当たる世界へ出るということは、「影」が必要になります。
師匠は、闇を切り取って青年に影をつけてくれました。
そして、念願かなって、外へ出て、
数時間、出会った人達と楽しく過ごしたのですが、
日が傾き始めた時、自分が普通ではないことに気付かされました。
影が伸びなかったのです。



昼休みに外に出た時、
青い空と、桜の紅葉が美しく、画像を残したのですが、
携帯を動かしている時に、地面に映る自分の影が画面に入ってきました。
面白く思ったので、プロフィール画像にしました。

そんな時、
ふと思い出したのが、

『魔法使いの弟子』でした。