ちょっと挑戦的な文体のエントリです。扇情的な文章(煽り、とか釣り、とかいわれるタイプのこと)が好きではない人は不快になる恐れがありますので、読む前にご一考くださいませ。あと、わずかながらUtadaUnited2006のネタバレ的部分も含みますのでご注意ください。
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このあいだメッセンジャーで会話していたときに、「ライヴには歌を聴きにいくものだから」という主張を言われて、ちょいと反論をしたことがあった。読者は、「そんなの当たり前じゃないか」と思われるかもしれない。「宇多田ヒカルはミュージシャンなんだから、彼女の歌を、彼女の音楽を聴きに行くのが一番の目的であるとみんな思ってるに決まってるじゃないか」と。しかし、私はそうは思わない。少なくとも、音楽を第一義にコンサートに向かう人は、ほとんどいなかったはずだ。なぜ私はそう思うのか。
実は、今回の「UTADA UNITED 2006」のコンサートツアーが決まって以降、私はある点に注目して各地の書き込みを観察していた。特にチケット関連の書き込みは、斜め読みではあるものの、いちおうひととおり目を通していた。その“ある点”、とはチケット希望者の席種へのこだわり方であった。当然、みんな「いい席」を取ろうと必死だった。宇多田ヒカルに対して、そこまで情熱を掛けてもらって有難いなぁ、とファンサイトの管理人として思う一方、どれだけ読んでもその中には「音楽を聴きにいこう」という意気込みが感じられる書き込みが、ひとつも見られず、残念に思ったのだった。そう、「SS席希望」とか「前の方で観たい」「後ろのほうじゃHikkiが米粒にしか観れない」という事前の意見はたくさんたくさん見られたのだが、「いい音の席で歌を聴きたい」という趣旨の書き込みは、それこそ1件も僕は見つけることができなかった。見落としてる可能性は幾らでもあるものの、それでもその割合は極端に少ないものだったことは確実だろう。もし仮に僕がチケット希望の旨をチケット掲示板に書くとしたら、まず間違いなく「前から15列目~25列目で、とにかく左右においては真ん中のポジションで“聴きたい”」と書いたことだろう。しかし、ウェブにあふれるほとんどすべての書き込みは「いい席で“観たい”」「前の方で“観たい”」というものだった。つまり、コンサートに行くときに一番みんなが気にしているのは、「宇多田ヒカルをどれだけ間近に見られるか」という点であって、彼女の歌をよりよい状況で聴きたい、とかいうのは2の次3の次だったのだ。(僕なんぞ昔、「ライヴでは半分くらい目を閉じて音に集中してる」といったら「もったいない」とか「変。」とまで言われたものだ。大体、ファンの意識というのはそういう感じなのである。) たとえば、もしコンサートに行く人がライヴ初心者で「どこの席がいい音響なのか判断がつかない」というのなら、どこかで「どこらへんの席なら音がいいでしょう?」という書き込みが散見されたものだろうが、それすらも希少だった。(いくつかはあったが少数であった) ほとんどの人間が「音の聞こえ方」などには注意を払っていなかったことがよくわかったのだった。
ところがどうだ、いざライブが始まったら、やれサウンドが気に入らない、歌の音程がはずれていた、と音や歌についての文句がどんと噴出してきた。単に「事前にそういうことが問題になる、という点に気がつかなかっただけ」ということもあるだろうが、それならまず前置きとして「行く前には考えてなかった点なんですが」とか「私の席はあまり音響的に恵まれてなかったからかもしれませんが」というのが“常套句として”いわれてもいいはずなのだが、そういう感じも全くない。最初にコンサートを「観に」行く姿勢ばかり強調しておきながら、今度は「聴きに」行ったかのような態度を見せるというのは、周りから見ていたら如何にも滑稽であった。それなら「Hikkiが間近で見れてよかった!」とか「舞台が遠かったけど、コンサートの雰囲気が味わえてよかった!」といったほうが、よっぽど“正当な評価”である。自らの事前の自覚のなさや意識の希薄さを棚に上げて今更音楽や歌を「論評しよう」というのは、あまりにもムシがよさすぎやしないか。それなら最初っから「ステージからの距離や角度は関係ない。PAも含め、私はテッテー的に音楽をチェックする」という態度を示しておいてほしかった。だってそうだろう、きてくれるお客さんたちに少しでも気に入ってもらおうと、UtadaUnitedのツアー・チーム総勢100人超は今までもがんばってきたはずなのだ。もし事前にファンからいろいろいわれるポイントが「観る」ことに関する点ばかりだったら、当然見栄えに気を使ってくるだろう。そして、実際そうだった。(そういう点ばかりファンは気にしていた) 仮に事前のファンサイトでの投稿を予め見ていたとしたら、僕がプロデューサだったなら「少々音楽的な点を犠牲にしてでも」という考え方で視覚面を強化していたことだろう。実際、今回のUtaDAUNited2006は、Hikkiの着る派手な衣装は見るからに歌を唄うには適していないし、とにかく彼女はステージを大きく動き回ってできるだけいろいろな席種のひとたちにとって視覚的に興味深いものにしようと必死になってやってくれていた。そのせいで歌が疎かになりがちになるのは想像に難くない。また、発光ダイオードによる大画面を使った映像演出は、音楽とシンクロさせる手法のため、生演奏における制約は相当のものだ。ステージの見栄えの為に、楽器のセッティングの段階ですら制約があったかもしれない。今回の演出は、かなり音楽の出来を「邪魔する」ものになっているといって差し支えないだろう。もし、もし今回のライブに行くようなひとたちが事前にもっと声をあげて「視覚面での演出はまったく必要ない。音楽に集中してほしい」ということを大量にアーティスト側に伝えていたら、事態は全く違うものになっていたかもしれない。それこそ「アンプラグド」のように、音楽に焦点を絞った内容になっていたかもしれない。「そんなことくらい、アーティスト側が読み取ってライヴを行うべきだろう」といわれるかもしれないが、それは無理というものだ。前の段落で書いたように、“実際に声を上げている大多数がライヴを<観に>行く態度を宣言している”のだ。当然、こういう層の反応を大事にするだろう。何を考えているかわからないサイレント・マジョリティより、ちゃんと声を伝えてくれるラウド・マジョリティ(筆者の造語)の方をより重視するのは当たり前だ。もし今後、彼女やバンドのライヴでの音楽面について文句をいいたければ、平素から「そういうファンがたくさんいることを考えてくれ」と言い続ける・伝え続けるしかないだろう。そうでなくば、「かわいいHikkiをとにかく間近で“観たい”!!」という情熱にどんどん押されて、コンサートの内容もそういったファンに合わせたものになっていくことは明白である。よいですかわかりましたか“音楽ファン”のみなさん??
※ 今回のエントリは、“わざと挑発的”な文体で書いた文章ですので、もしこれを読んで感情的になられたとしても、その勢いで反論の文章をこちらに寄越すのは得策ではありませんです。なにしろ、こういう書き方をしている時点で、僕はいろんな“罠”を張って、そういうひとたちの文章を“手薬煉引いて”待ち構えているのですから・・・それでもよい、僕の遊び相手になってくれる、という方がいらっしゃるのなら、遠慮なくどうぞ・・・さぁ、一緒に遊びましょう、ふふふ・・・。(気色悪笑)
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私は、観に行っている一人。
というよりかは、
宇多田ヒカルをはじめとする、
あの会場にいる人全員を盛り上げるため、
かな。
観る以上に、
“盛り上げる力”を注いでいますよ。
彼女を盛り上げる力、会場を盛り上げる力。
すべては宇多田ヒカルに気持ちよくなってほしいからなのかな。
大好きな人には喜んでもらいたい。
今回のi_っちの文章は、
こういうことじゃないんだよね(笑)
えっと、
私はライヴを、観にいく。
だから、演出とかにも、かなり目を配ってた。
特に、あれ。
衝撃的な写真、映像が流れる、あれ。
仙台初日。
あの曲の間、
私は彼女を一度も観なかった。
なにを贅沢な、と思うかもしれないけど、
あれがあっての曲だから。
あれがなければ、出来ていなかった曲だから。
(それぞれ“あれ”は別のものをさします。)
だから、あの曲は、
宇多田ヒカルが“演出”そのもの。
黒の中に浮かびあがっている“赤”が、演出。
他もそうなのかもね。
どちらが“演出”なのか。
人それぞれなんだろうけど。
音響の善し悪し、これはあんまり気にしません。
音が割れているのは、確かに困りましたけど。
音程外してたって、いいじゃない。
どうせ、人間なんだし。人間同士なんだし。滅びるもの同士なんだから。
全部完璧に歌ったら、そりゃ“すごい”んだろうけど。
何年に一度しかライヴをしない彼女とすごせるせっかくの時間を、
あーだこーだ愚痴とか言って、
なにが楽しいの?
今はこう思ってる。
これは、観るに徹した一人の人の意見。
私は、“宇多田ヒカル/UtaDA”ファンだから。
そうね。
CASSHERNの初日舞台挨拶。
あれとおんなじ。
ピカデリー2。
あのどでかいスクリーンを、
視野いっぱいに広がるスクリーンを、
前から3列目くらいで観た。
それは、最後の最後、
生紀里谷タンをできるだけ近くでみるため。
あの日は、映画を観に行ったのではない。
紀里谷さんを見に行ったの。
そうねえ~何をしに行くかか~
私は、彼女の全てを感じる為に行きます☆
それは、彼女の曲・歌・MCだけでなく 彼女を支えるファン・スタッフ・警備の方までも ヒッキーを支える仲間 という意識を持っています。
それらの方たちと、ライブという空間を通して 彼女の発する全てを受け入れ、且つ自分自身の思いを彼女の曲に投影しに(自己表現をしに)行く~
私の、彼女のライブに臨むスタンスです。
只、行くアーチストによってライブの見方・価値観は、微妙に違うんだよね~
あくまで、ヒッキーのだけどね。
“もくてき”って、ひとつじゃぁないんだよなー。
もちろん、私だって、歌は聴きますよ。
でも、それだけじゃなく。
お互いに支え合っているというか。
いきたいというか。
これは一方通行にならざるを得ないんだけどね(笑)
そうなれたらいいなと、
少しでも、好き!って気持ちを伝えられたらなと、
こう思うのです。
さぁ、はやく寝よう(笑)
タイトル欄に癖でアドレスいれてやがる!(笑)
適当に編集してください>管理人の斜めった愛でw
「あなたは、ライヴに何しに行くの?」の
パート2もUPしたので、ご参照をばw
お二人の文章とえらい内容がカブってる、と
思われるかもしれないが、内容自体はコメントを
読ませてもらう前からアタマになったことばっかりなので、
そこのところは誤解のないように!(笑)
てか、似たようなコト考えてるってことだねお互いv
> うるみんんん
あぁ、ごめん、こっちでコメントに対してできる処置は、
「公開」「保留」「消去」のみっつだけで、
内容の編集はできないのですわ~。
でも、いいこと書いてくれてるから、
メアド載ってるくらいでこっちから消すことはしませんv
要相談ですわねこの点に関しては。
ちな!みに愛し方はまっすぐですよ。(何の話w)
> 大好きな人には喜んでもらいたい
えぇ、これに尽きるw
お互いがこう思い合えてれば、最初は拙くっても、
ちゃんと時間を積み重ねていくうちに、
いいものは自然に出来上がっていくことでしょう。
その愛情を維持し続けるのが難しいんだけどね本来は。
ただ、それがヒカル相手となると、
一様に容易になっていってしまうんだなぁ・・・
愛情が過多過ぎて苦しくなる、ってことはママあるんだが。(苦笑)
ただ、あの曲のあの映像に関しては、
私は不満だな。あれが彼の全力だというのなら、
違うと思う。もっといいものになるはずだ。
でないと、2年間成長してないってことになるじゃないか。
> 忠太さん
そうですね~gooに移ってからは初かもしれませんね。
これからもお気軽にどぞ~☆
中日強いですね。(笑)
それはさておき。
> ヒッキーを支える仲間
この意識は、大切だと思います~。
全員が全員そうである必要はないんですが、
「ヒカチュウ」と呼ばれる人種は、
だいたいにおいて、こういう感じで
ライヴなりなんなりを捉えてるのではないかな~。
もちろん、僕もそうです。
だから、不満を言う前に、まず労いのことばをかけてから、
という順番を忘れないように・・・できてない気がしてきた(汗)
スタッフのみなさん、すいません。(ここで謝罪しても(苦笑))
> 只、行くアーチストによってライブの見方・価値観は、微妙に違うんだよね~
そうなんですよね~アーティストの数だけ、
ライヴへの臨み方・望み方・考え方も違ってくるでしょうね。
まさかHikkiのライヴで「ダイヴを決めてやろう」とは
思わないでしょうし、メガネをなくしたら素直にイヤです。(笑)
音楽だけでなく、アーティストの、ファンの、スタッフの、
関わってるひとたちみんなの人間性が、
大きく影響しあって時間をかけて
醸造していくものではないでしょうかね、
ライヴの「ムード」というものは。
だから、もっと回数増やさないとですわw
追伸ですが、共和国の名古屋レポ、
のちに正式に「i_0U」のライヴレポコーナーへの
転載の依頼をするかと思います。
まだ相棒に相談してないので、それからになりますがね~(^^;
たしかに、紀里谷さんのあれは、
もっとすごいものになりますわな。
今日見て思いましたわ。
あれじゃぁ、はっつけだけだもんなー。
でも、帰りの笑顔は、よかったなーw
あと10秒だったのにぃ~
キリヤン、やっぱり、共和国@ライヴBBSでも書いたけれど、
舞台上での映像演出ってのに戸惑ってるんやないかな~。
一年以上前くらいにいわれてたら準備もできたかもしれんが、
どうにもこうにも、なんつーの、他の仕事でなら蓄積されてたはずの
「俺はこれがやってみたかったんだ!」っていうアイディアの執念
みたいなもんが、感じられないのよね。
だから、密かに2回目に期待。
「あんときこうしときゃよかった」という執念が、
次こそは現れてくれると思うので。
かぼちゃの煮付けは俺の方がウマイんじゃね?(笑)
ラタトゥイユとか、美味しいぜよ~。
煮付けだけは負けねぇ!
私は甘めがすき。
んで、ラタトゥイユはどだった?w
作りすぎは、何事もよくないぞ~。
私は、こないだ漸く作ったが、ちと足りないくらいだったな。
ラタトゥイユ、たま~につくってるよ~。
たま~にね。
にしても、簡単だねぇ。
ホットケーキは、自分で焼くんでないのかw
メイプルシロップは、必須と思ふ。
ラタトイユ?ラタトゥユ?まぁなんでもいいけど(笑)、
要は煮物なんだよねぇ。でも、シンプルなだけに、
カボチャとトマトの相性のよさを堪能するにはイイんじゃないかな。
こちらでは、ローレルの葉が、必須と思ふw