無意識日記
宇多田光 word:i_
 



場が荒れた時は全スルーが最良の選択なのよね。色々学んできたけど、無関心による風化がいちばん手際がいい。人は余計な手出しをするものなのだ…。

ということで、SFツアーのチケットに関して荒れた発言が多いのだけど、色んな視点から眺めている。今書いた通り、嵐の過ぎ去るのを待ちつつ、いつもの楽しい話題を振り撒いていくのが対処法としては良いだろう。

一方でその「良心的な手段」はしばしば言論の弾圧の加担に利用されがちだというのもどこか気に留めておいて損は無い。「場の雰囲気を壊すな」と言って正当な反論や反駁、本来あってしかるべき権利の主張などを封殺する光景は、個人レベルから国家レベルまで至る所に現れる。結局はバランスが大事だ。

バランス、平衡というのは便利な言葉なので濫用されがちだけれど、要は集中力の事である。ただ、これも概念として難しい側面もあり、局所的平衡は集中力だけど大域的平衡は熱的死でしかない。まさに正反対。しかも局所と大域は相対的な概念なので、今ここがどちらであるのかも見方次第。「どうとでもなる」のが、バランスの危ういところ。

とはいえ、大抵の場合何が局所的で何が大域的なのかは無意識裡にコンセンサスが取れている。宇多田ヒカルのバランスの良さについて語られる時も、そこは大概大丈夫なのだ。

絶え間無くそのバランスを取ろうとし続ける為、人に会うのが億劫になる。自分以外の人間が場の要素として加わると、それにそのまま伴ってバランスをとるべきファクターも増えるからね。だから、ひきこもりがちだけど、人に会うのが嫌いなわけじゃない。疲れるから程々にしとかないと保たない、という話。そこらへんは『Parody』によくよく歌われているから皆さんご存知でしょうて。


さて、今回の事態でヒカルがどう動くかを、それらの観点から考察すると、やはり無言総スルーが最良の策だろう。喉元過ぎれば熱さを忘れる。何も言わねば風化する。これって結構いつも通り。最近はメディア露出とリポストがたくさんだから感覚が違っているが、何年も「沈黙は金」だよね。

では銀色の饒舌の選ぶ場合はどうするか。英語だろうな。今回取り上げられてる問題の中で真に深刻なのは在外者の抽選に関する様々な訴えである。様々といっても「当らんやないか!」って話でしかないんだけど、有り難くも集めてもらった情報をみるに、流石にこれはマズいという事態に陥っている模様。何かアーティスト本人から発言があった方がいいのではないかとは思う。

ただ、ヒカル自身は公演本編の準備にかかりきりで(バンドの楽譜書く人だからね)、チケット販売に関してはノータッチだろう。「あたしの方が知りたいよ!」というのが本音かな。かといって、今回はレーベルも深く関与していない。担当会社はダンマリを決め込むのが最適戦略。なので、本来ならここは宇多田ヒカルのマネージメントからの発言がいちばん公正だ。昔ならここで照實さんが現れてくれたのだが現在は表に出てくる意向はなさそう。というわけで、現行のチーム宇多田の弱点はここなのよな。レコード販売ともチケット販売とも違う視点から公的にステートメントを出せる人、この人材が要る。できればヒカルが会ってても疲れないくらいの人がいいんだけど、うーん、一朝一夕では解決できないやねこれはね。長い目で見守りますか。

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