無意識日記
宇多田光 word:i_
 



メモ代わりに書いとくか。このblogは"日記"なんだから。

一昨年に当欄で無駄にプッシュしたものといえばテレビアニメ「魔法少女まどか☆マギカ」とロック・バンド「Moon Safari」だが、先週の土曜日に彼らの初来日公演を見てきた。その内容がどれだけの絶賛を浴びたかは「Moon Safariの衝撃」でググると該当Togetterが当たる筈なのでそちらを参照の事。正直、ここまで絶賛されたLIVEは前代未聞じゃないかといえる程絶賛の嵐。現場に居ても終演時の拍手喝采は圧倒的だった。

彼らはプロデューサーをはじめとした人脈面からプログレッシブ・ロックに分類されているし事実そういうサウンドなのだが、LIVEでの最大の武器はその演奏力とメンバー6人中5人によるコーラス・ハーモニーの相乗効果である。彼ら位のテクニックのプログレッシブロックバンドは幾らでも居るし5声の男性コーラスも、それ専門にやってる人たちと較べてそんなに優れている訳でもない。しかし、その両方を兼ね備えているグループとなると圧倒的に少ない。Mr.Big位じゃないか(ここは4声だが)。しかも、その両輪を回転させて24分の壮大な楽曲をフェイクなしオーバーダブなしでやりきった。まじで涙ぐんだ。しかも本人たちは楽しそうに爽やかに涼しげな顔をしてやがる。見事なものだった。

メモ終わり。

勿論、どうしても「ヒカルのLIVEを観るにあたって何か参考になる事はないか」回路は常にはたらいている私。どのLIVEもその視点で見てしまうので回路は常に自動運転されているのだが。やはり、LIVEでコーラスハーモニーをキメられるとキツい。先述のMoon Safariも個々のヴォーカルの力量は決して高くはない。しかし、5人が(いや最終的には6人全員が)息を合わせて声を合わせる場面を実際見ると息を呑む。スタジオ盤を聞いて「まさかこんな分厚いコーラスハーモニーが生で聞ける訳がない。テープでも流してごまかすんだろう」くらいに思っていたので、全部自前で再現されて吃驚した。

ヒカルの曲はスタジオ盤で随分声を重ねている為LIVEではどうしても単声に物足りなさを感じる、と同時に、バックコーラスはマニピュレーターさん(かな?)に任せてテープを流す。まぁヒカルの声だわな。この手法で来ている。その点についても何度も問題提起をしてきた。私の意見は昔から変わらず、女声バックコーラスを入れるのがベストだという事なのだが、ヒカルはどうもそうしてくる気配がない。

ちょっと異なる方向から問題提起をしてみよう…と思ったのだがちょっと今回は字数も時間も足りなさそうなのでまた次の機会に。先週の「Beautiful Worldから桜流し」の話もまだ途中なのでそちらの続きも書かなくてはならないんだったな。やれやれだぜ。

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「習慣になる」というのはとても大きい。この間「テレビ番組を見る事はあってもテレビを見る事はなくなった」と呟いた。これはつまり、ある特定の番組を観てみたいと視聴したり録画したりという事はあっても、「特に観たいと思う番組はないけれど、とりあえずテレビをつけてみる」という習慣が私の中で失われた事を意味する。

逆に、「とりあえずニュースでもチェックするか」とネットを見る事は増えた。というかそちらが習慣になったと言っていい。取捨選択の容易さや時間あたりの情報量など、圧倒的にネットの方が勝っている。動画も音声もある訳だしそこまで高画質を求めていないのでそういう点においてテレビにあまり利はない。まぁもう今更な話だけれど。

宇多田ヒカルがテレビから消えてちょうど2年である。元々テレビに依存した活動スタイルではない故、それほど劇的な事ではないのだが、それでも日本でいちばん大きなメディアは地上波テレビである事に変わりはない。これはもう構造上の利点なので、とんでもない大スキャンダルでもない限りまだまだその地位は安泰だろう。そこから姿を消して2年、である。

とはいえ、テレビを見ていればポツポツとヒカルの名前はきかれているようである。こちらはその情報をネットを通じて知るのだが。今はノスタルジックな番組が増え、昔のヒット曲を題材にするケースが多く、必然的にヒカルの名前も頻出する事になる。これは案外大きい。

本人不在。その上で語られる。また雰囲気だけが独立しているようにもみえる。テレビを観る習慣のある人たちには、雰囲気として宇多田ヒカルという名前は片隅にあるのだ。あとは、たまにするツイートとそれに伴うWebニュースでどれ位の層が"今の実像"に寄ってくれるかである。しかし、どれだけ多く見積もっても視聴率換算で1%といった所か。2年前の番組は5%余りだったと記憶している。まだまだ遠く及ばない。

とはいえ、それは必要な事なのだろうか? 今テレビを見ている層にアピールする事が「割に合う」かどうか。今、というのは気が早いな。ヒカルが帰ってきた時、テレビの役割ってどうなっているのだろう。今回の桜流しも、動画を公開し音源を配信し映画館で堪能させる、という流れで完結している。テレビがなくても成立しているのである。かつて、FINAL DISTANCEでヒカルはテレビを排したプロモーションを行った。travelingもテレビで歌わなかった。いやTVCMは強烈だったけれども。それらを踏まえると、これも今更かもしれない。

NHKは、復帰時にまた特別番組を組んでくれるのだろうか。あったとして、それはどれ位の視聴率をとるだろう。そして、それに私は、私たちはどれ位の関心を払うだろう。あんまりわからない、というか、あんまり興味がわいてこない。これが、心が離れるという事かもしれない。

Webがあって、本当によかった。

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