rock_et_nothing

アートやねこ、本に映画に星と花たち、気の赴くままに日々書き連ねていきます。

「かけがえのない地球」は、いまどこに・・・

2011-02-06 23:11:05 | 随想たち
今日の昼間は、暖かく穏やかに過ぎ、先ほどから恵みの雨が降り出した。
昨年の暮れから、まとまった雨が降らず、土地はカラカラに乾ききって、強い風に煽られ、土埃を舞い上がらせていた。
この雨で、幾分土も落ち着き、草木も春の準備を加速させるだろう。

「かけがえのない地球」-1972年ストックホルムで開催された国連人間環境会議のキャッチフレーズ。
それから40年になろうとしている。
なのに、一向に環境汚染、乱開発による生態系の危機が、治まるどころではない。
市場経済が地球に蔓延するにつれ、更なるダメージが追い討ちをかけている。

安全に豊かに便利に暮らしたい人の欲望は、その肥大した脳で思考し、道具を使い、効率よく生きるのに必要なものを獲得し、そして、蓄えた。
人の欲望は、とどまるところを知らず、爆発的に進化し巨大化した。
地球本来の自然の治癒力をはるかに上回る、人の欲望が引き起こした自然への暴力による傷は、取り返しのつかないところへと、地球上に存在するものを押しやろうとしている。

今日のNHKスペシャル「最後の楽園」のマダガスカル編とブラジル・セラート編を見て、あらためて無常、そして無情を感じた。
人は、どこへ向かっているのか、地球をどうしたいのか。
それでも、雨は命を育んでいる。