こう道楽の種類が多いと、
道楽と道楽が思わぬところでリンクしてしまうことが時々あって、
熊川哲也の舞台を見に行ったら、後ろでピアノを弾いていたのは宮川彬良だったとか、
宝塚の舞台を観ていたら和央ようかが、私のかつての贔屓だったゴダイゴの曲を歌っていた、
等々、これまでいろいろと、嬉しかったり困ったりする組合せに出会ったものだが、
今回はまた、自分でもかなり驚く顔合わせが、いつのまにか実現していたことを知った。
それは、映画「チョムスキー 9.11 Power and Terror」の音楽担当が、
忌野清志郎だった、ということだ。
http://www.cine.co.jp/
私は大学時代に言語学専攻だったので、Noam Chomsky氏の著作には大変お世話になった。
彼が唱え始めた普遍文法の枠組み「変形生成文法理論」が、当時大流行していて、
私は主としてそれを、形態論の分野で、大いに利用させて貰い、
卒論は、日英対照言語学においての、生成文法理論の枠組みによる、
語形成(接尾辞付加)をテーマにしたものだった。
彼の1968年の論文Sound Pattern of Englishが世に出ていなかったら、
私の卒論もなかった(爆)。
その、チョムスキーは、言語学のみならず、社会学・政治学の方面でも、
彼独自の理論を展開し、次々と世に著作を送り出しているのだが、
例の、9月11日のテロ事件をテーマにした彼の文章を映画化したものが今回の企画で、
監督はジャン・ユンカーマン、スタッフはかなり国際的な顔ぶれとなっており、
その中で、な、なぜか音楽担当が、キヨシロー(激爆)。
キヨシちゃんといえば、私は、82年の「い・け・な・いルージュマジック」の頃からファンで、
RCサクセションの全盛期には、夏には日比谷、冬には武道館のライブに欠かさず行き、
毎回熱くコブシを突き上げ、髪を立てて踊り狂い、完全燃焼していたものだ。
やがてRCサクセションが空中分解のようになった頃、私も更生して身を固め(^_^;)、
キヨシちゃん自身が、いつしか業界の大御所のような存在になってしまい、
私としてはなんとなく、一頃ほどの熱さが持てなくなっていたのだが、
今、こんなところで、チョムスキー先生との邂逅が成っていたとは、
本当に感激もひとしおである。
そういえば、キヨシちゃんはCD「COVERS」の頃から、反戦ソングを歌っていたな。
「チョムスキー 9.11 Power and Terror」の音楽も、是非、聴いてみたいものだ。
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