わ! かった陶芸 (明窓窯)

 作陶や技術的方法、疑問、質問など陶芸全般 
 特に電動轆轤技法、各種装飾方法、釉薬などについてお話します。

手芸粘土5 (石鹸粘土、油粘土)

2011-05-15 22:49:08 | 陶芸四方山話 (民藝、盆栽鉢、その他)
今回は、「石鹸粘土」と、「油粘土」についての、話です。

1) 「石鹸粘土」は、通常の固形石鹸が、紙粘土の様になった感じです。

   紙粘土と同じ程度に作り易く、細かい作業もでき、彩色もできます。

   更に、絵具を練り込めば、筆で彩色するより、出来上がりに深みが出ます。

  ・ 人形や花、その他インテリア小物など、色々作る事が出来ます。

 ① 石鹸粘土の1番のポイントは、粘土作品が、不必要になった時、石鹸として使える事です。

   勿論、原料は安心な天然の油脂です。 クリアソープと併用すれば、更に応用範囲が広がり、

   楽しさも増 します。

   石鹸粘土は、市販されていて、「香りの石鹸粘土」(ユザワヤやシュゲールで販売)等、ラベンダー

   の香りが付いた、粘土(色は白)もあります。作品はインテリア小物として部屋や、洗面所に

   置けばアロマ効果も、期待できます。(香りは4~5ヶ月ほどで、少しずつ薄れてくるそうです。)

 ② 自分で作る事も出来ます。石鹸粘土の、基本の作り方

   材料: クズ石鹸100g お湯100g 米粉または上新粉120~150g

   ) 石鹸クズを指で細かく砕いて、均等の粒にして、容器に入れます。

   ) 石鹸と同量のお湯を、石鹸が「ヒタヒタ」に成る程度入れます。

   ) 容器にラップをして、一晩置くと、石鹸は柔らかくふやけ、指で簡単に潰す事が出来ます。

   ) 更に、米粉か上新粉を、石鹸と同量の100gを入れて、手で良く混ぜます。

   ) 残りの粉は、混ぜながら足していき、パン生地の様に、手に付かなくなる程度まで練ります。

   ) 良く練ったら、ラップを掛けて、2時間程度寝かせます(放置する)。

   ) 寝かせる事で、粒子が柔らかくなり、粘土が滑らかな生地になります。

   ) 好みの色材(食紅など)で色つけて、完成です。後は好みの形に、粘土細工をします。

   ) 硬い場合は、少量の水を 加えて練ります。

 ③ 粘土細工

   ) 作りたい形の土台を作り、その上に、好みの形を作ります。

   ) 粘土同士を付けたい時は、水を少量塗り、こすり合せながら接着します。接合部分を消します。

   ) 水彩絵の具や、粘土専用のカラー(絵の具)で彩色し、日陰で1週間ほど乾燥させたら

     出来上がりです。

2) 油粘土: 原料は、油脂ベースと、天然の土のため乾燥しにくく、硬くならないので、

   何度でも、やる直しが、可能です。

 ① 肌理が細かく、指先でつまみ出す事ができ、細部の細工は容易いですが、着色は原則できません。

 ② 軽量(比重0.93)でコシが強く、薄く細く伸ばしても、だれる事なく、細かい所も表現ができます。

 ③ 一年を通して、硬さに変化が少なく、いつでも使いや易い粘土です。

   長期間放置すると、硬くなる事がありますが、手でもむか、叩くなどの外圧を加えることで、

   元の軟らかさに戻ります。 (粘土ケース等に入れて、保管すれば何度でも使えます。)

 ④ 油粘土特有の、匂いを抑えた無臭タイプで、抗菌剤入りなので、子供達にも安心して使えます。

   勿論、水にも溶けません。直射日光でも、変色しません。

 ⑤ 油粘土は、市販品を使う事になります。「ポピー油粘土」、「かるい油粘土」等の名前で、

   各メーカーから、出ています。

以下次回に続きます。
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