前回に続き、轆轤の歴史について、お話いたします。
8) 助手が回す轆轤
① 作り手と、助手が向かい合って座り、蹴轆轤の下段の円板を、助手に回させて、成形します。
以前に中国で、使われていた轆轤です。
(作り手の横に立ち、助手が足で蹴るスタイルも、有りました。)
又、助手が寝転び、両足を使って、下段の円板を、回転させる轆轤が、我が国で今でも
使われています。(以前、テレビで、大物を作っている光景を、見て知りました。)
② 轆轤の支柱を包む筒に、ベルトを掛け、このベルトを回転させる為の、プーリー(回転輪)を
取り付け、このプーリーを回す取っ手を、助手が手で回す構造です。
・ 作り手と、回転させる物が、別ですので、息が合った者同士でなかれば、なりません。
9) 轆轤作業は男の仕事でした。
先史時代より、土器類の製造は、女性の仕事でした。(これは、全世界に共通の様です。)
大きな作品などは、作品が回転するのでは無く、作り手が、粘土を載せた、台の回りを回って、
作品を作っていました。
・ 現在では、可変速の電動轆轤が、一般的ですので、労力は、さほど必要としませんが、
手や足で回す轆轤では、大変な力仕事で、男性が作り手と成ります。
① 轆轤は重い必要がある事。
) 轆轤が、一定速度に回転する為には、轆轤の円板が、重い方が良いです。
) 直ぐに、止まらず、回り続ける為にも、重い方が向いています。
重くする為に、円板の厚みを厚くする、必要が有りました。
) 現在では、「ボールベアリング」の様に、支柱との抵抗が少ない、軸受けが有りますが、
当時の軸受けは、動物の脂などを塗って、抵抗を抑えていますが、それでも、
運動エネルギーは、かなりの無駄となりました。
その為、ひ弱な女性では、中々使い難い物と、なっています。
10) 轆轤の回転方向
回転方向は、欧米では、左(反時計)回転が、一般的です。
回転方向が違うと、手の使い方が、全て逆に成ります。即ち右回転では、器の内側は右手で、
外側は、左手を使いますが、回転方向が反対に成ると、手は反対に成ります。
① 日本では、古来からの、陶芸産地は、ほとんど右回転ですが、丹波では、左回転が用いられ、
朝鮮から伝来した有田、萩などでは、右回転である一方、九州の上野、小石原などの産地では
左回転が用いられています。
② 回転方法は、慣れの問題です、人によっては、左右の回転を、使い分けている方も、いますが、
一般的には、一方向のみを、習得すれば、十分です。
11) 電動轆轤
電動轆轤は、芯もきちんと出ており、回転も可変速で、左右好みの方向で、回転でき、
回転も持続するので、力も要らず、女性でも、取り扱いが、容易になりました。
12) 機械轆轤
轆轤円板上に、皿や鉢の形をした、石膏の型を置き、そこに、粘土をかぶせて回転させ、
上からコテ(鏝)を押しあてて、成形します。別名ハンドルとも呼ばれ、簡単な形の物は、
ある程度の、量産が可能です。大正時代に作られました。
小さな皿などは、コテの替りに、握った手で土をグッと押し込み、土に圧を加え、形を造ります。
以上で轆轤の話を、終わります。
次回より、茶道具の話を、する予定です。
8) 助手が回す轆轤
① 作り手と、助手が向かい合って座り、蹴轆轤の下段の円板を、助手に回させて、成形します。
以前に中国で、使われていた轆轤です。
(作り手の横に立ち、助手が足で蹴るスタイルも、有りました。)
又、助手が寝転び、両足を使って、下段の円板を、回転させる轆轤が、我が国で今でも
使われています。(以前、テレビで、大物を作っている光景を、見て知りました。)
② 轆轤の支柱を包む筒に、ベルトを掛け、このベルトを回転させる為の、プーリー(回転輪)を
取り付け、このプーリーを回す取っ手を、助手が手で回す構造です。
・ 作り手と、回転させる物が、別ですので、息が合った者同士でなかれば、なりません。
9) 轆轤作業は男の仕事でした。
先史時代より、土器類の製造は、女性の仕事でした。(これは、全世界に共通の様です。)
大きな作品などは、作品が回転するのでは無く、作り手が、粘土を載せた、台の回りを回って、
作品を作っていました。
・ 現在では、可変速の電動轆轤が、一般的ですので、労力は、さほど必要としませんが、
手や足で回す轆轤では、大変な力仕事で、男性が作り手と成ります。
① 轆轤は重い必要がある事。
) 轆轤が、一定速度に回転する為には、轆轤の円板が、重い方が良いです。
) 直ぐに、止まらず、回り続ける為にも、重い方が向いています。
重くする為に、円板の厚みを厚くする、必要が有りました。
) 現在では、「ボールベアリング」の様に、支柱との抵抗が少ない、軸受けが有りますが、
当時の軸受けは、動物の脂などを塗って、抵抗を抑えていますが、それでも、
運動エネルギーは、かなりの無駄となりました。
その為、ひ弱な女性では、中々使い難い物と、なっています。
10) 轆轤の回転方向
回転方向は、欧米では、左(反時計)回転が、一般的です。
回転方向が違うと、手の使い方が、全て逆に成ります。即ち右回転では、器の内側は右手で、
外側は、左手を使いますが、回転方向が反対に成ると、手は反対に成ります。
① 日本では、古来からの、陶芸産地は、ほとんど右回転ですが、丹波では、左回転が用いられ、
朝鮮から伝来した有田、萩などでは、右回転である一方、九州の上野、小石原などの産地では
左回転が用いられています。
② 回転方法は、慣れの問題です、人によっては、左右の回転を、使い分けている方も、いますが、
一般的には、一方向のみを、習得すれば、十分です。
11) 電動轆轤
電動轆轤は、芯もきちんと出ており、回転も可変速で、左右好みの方向で、回転でき、
回転も持続するので、力も要らず、女性でも、取り扱いが、容易になりました。
12) 機械轆轤
轆轤円板上に、皿や鉢の形をした、石膏の型を置き、そこに、粘土をかぶせて回転させ、
上からコテ(鏝)を押しあてて、成形します。別名ハンドルとも呼ばれ、簡単な形の物は、
ある程度の、量産が可能です。大正時代に作られました。
小さな皿などは、コテの替りに、握った手で土をグッと押し込み、土に圧を加え、形を造ります。
以上で轆轤の話を、終わります。
次回より、茶道具の話を、する予定です。