わ! かった陶芸 (明窓窯)

 作陶や技術的方法、疑問、質問など陶芸全般 
 特に電動轆轤技法、各種装飾方法、釉薬などについてお話します。

教程10-1 (急須)

2008-11-07 22:34:06 | 教程 (陶芸全般を学ぶ)
 急須は、幾つかの部分(パーツ)を作り、組み立てて完成させます。

 そのパーツは、今までの教程で作った作品と同じ又は、その応用で作れます。

  急須本体: 小鉢又は中鉢    取っ手: 一輪差

  蓋   : 小皿        注ぎ口: 一輪差の応用

 尚 お茶(緑茶)を飲まない若い方も多いです。それ故、急須の替わりに、ティーポット(紅茶)や

   水差しを作る場合も有ります。

  (不要でも急須を作る事は、色々勉強に成りますので、作る事を勧めます。)

   急須の形は色々有ります。形、大きさ(何人分注ぐのか)を予め決めて置いてから、取り掛かります。

   又、作品全体を大きくし、土瓶を作る場合も有ります。(作り方は、大差有りません)

  初心者が急須を作るには、約5~6時間掛かります。それ故2~3回に分けて作る所も有ります。

 イ) 急須本体を作る。
 
   ① 教程2(小鉢を作る)の応用です。

     本体の大きさに拠って、小鉢より、やや大き目に作った方が良いでしょう。

   ② 小鉢(又は中鉢)を作ります。形は、胴をやや膨らませ、口をやや狭めます。

   ③ 蓋受けを作る。(この作業は、初めてです)

     蓋受けの形にも色々有ります。

    a)  一般的には、小鉢の口に「L字型」の凹みを付ける方法です。 

     1) 小鉢の縁をやや厚くします。(縁を上から、指で押さえると、縁のみを厚く出来ます)

     2) 厚くなった縁の半分を、竹ベラの四角い角で、下に落とし込みます。

        縁が外側に開かない様に、左手の指で外側を押さえます。

      尚 市販の茶漉し(大きさは、2~3mmおきに有ります)を口に入れて使用する場合、

       落とす深さを、やや深くします。(+1.5mm程度)

     3) 蓋受けの側面は、垂直又は上開きにし、蓋が取り易くします。

    (慣れた方は、竹へらでは無く、親指の爪で形作る事も、出来ます。)

   b) 縁を内側に折り曲げて、蓋を作る方法。

     1)  口縁の肉厚をやや薄くする。

      肉が厚いと、内側に折った場合、凸凹したり、皺が寄ったりします。

    2) 口縁を内側に水平になる位、折ります。

      折る量は、一般的には、1cm程度ですが、蓋受けを下の方に設けたい場合には、

      やや多くします。

    3) 折った量の半分程を、竹ベラ(爪)で下に折り、「クランク状」にして蓋受けを作ります。

    4) 蓋受けの最も内側が、綺麗な円になっていない場合、針で綺麗な円に切り取ります。

   c) 蓋受けを特に作らない方法も、有ります。

     この場合は、蓋の径が本体の口径と同じ、又は大きくします。


 続きは次回に述べます。
 
コメント
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