わ! かった陶芸 (明窓窯)

 作陶や技術的方法、疑問、質問など陶芸全般 
 特に電動轆轤技法、各種装飾方法、釉薬などについてお話します。

電動ろくろ(特殊な作り方1)

2008-07-11 23:00:59 | 電動ロクロの技法
 電動ろくろには、通常の作り方の他に、特殊な作り方が、有ります。

これも、初心者には、難しい方法ですので、中上級者向きとなります。

 特殊な方法として、環作りと、風船作り(袋作り)が有ります。

 1) 環作り。

   作品を「ドーナツ状」の管(環)に、作る方法です。使い方は、

   イ) 管(環)を寝かせ、その上部に穴(複数)を開けた花器を作る。

   ロ) 管を立て使い、脚や口(首)を付けて、花器などに仕上げる。

   ハ) 管を複数に切り分け、両方の切り口を塞ぎます。

     この上部に、適当に穴を開けます。 この部品を色々組み合わせ、

     好みの位置に配置して、変化に富んだ花器などを、作ります。

   ニ) 管の一部を切り離し、「Uの字」型に伸ばし、縦に使ったり、

     「Uの字」のUの内側に、薄い粘土板を貼り(透かし彫りをする)たり、

     色々工夫して、花器や壁掛けなどに利用します。

   ホ) その他、管を変形して、利用を工夫してください。

     例、楕円形に変形する。管(環)の一部を持ち上げて、上部を「波形」

       にする。又 管が一部破裂した様に加工する。などなどです。


 では環(管)の作り方を説明します。

   ① 粘土で必要な大きさの「ドーナツ」を作る。

    ・ 紐状の土から「ドーナツ」を作る際には、合わせ目に、空気が入ら無

      い様に、注意の事。

    ・ 一塊(ひとかたまり)の土から作れば、空気が入りずらいです。

   ② この「ドーナツ」をろくろ上に据え、綺麗な円にする。

    ・ 径の大きな作品では、亀板を使うと良い。

   ③ 「ドーナツ」の中央よりやや外側に、中指(又は人差し指)を置き、

     掘り進む。(底の厚みは5mm程度)

    ・ 「ドーナツ」を内側、外側に土を分ける。

    ・ 内側の土をやや多めに取るのが、コツです。

   ④ 外側、内側の土を、上に薄く延ばします。

    ・ 内側の土が多いため、内側の方が、高くなります。

   ⑤ 内外の土を、断面がやや丸になる様に、丸めます。

    ・ 環(管)が細い場合には、両方の土を接近させ、上で完全にくっ付け

     ます。(空気を完全に、閉じ込めると、断面をある程度自由にできます)

    ・ 内側が高いので、内側の上部を外に広げる様にすると、用意に出来ます。

    ・ 環が太いと、上で完全にくっ付ける事は困難です。

      この場合には、断面が半丸状の「ドーナツ」二個を作り、乾燥後に

      接着し、「カンナ」で削り、仕上る方が用意です。

   ⑥ より環の形にするには、底に成る部分を、「カンナ」で丸く削ります。

   ⑦ 後は好みの形に、細工(加工)します。


      

   
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