わ! かった陶芸 (明窓窯)

 作陶や技術的方法、疑問、質問など陶芸全般 
 特に電動轆轤技法、各種装飾方法、釉薬などについてお話します。

電動ろくろのコツ(問題と対策1)

2008-06-29 12:11:32 | 電動ロクロの技法
 電動ろくろで、土を挽き上げる際、色々問題が発生します。

  その原因と対策をお話したいと思います。

 1) 土殺しで、土が途中で千切れた。 原因は、

   イ) 手の滑りが悪い。 (水切れ)

      ・土の表面の「ドベ」が十分ではない。(少ない、乾き気味である)

      ・手に付ける水が少ない。(初心者は、やや多目に水を使う事)

      ・参考までに、左手に濡らした布を巻き付けて使う方法もあります。

      尚 千切れた土は、下の土に付きません。もう一度土練りからやり直

      して下さい。

   ロ) 力の入れ方に問題がある。

      ・ 菊練りされた土の形は、砲弾型(又は円錐状)になっています。

       即ち、下部が太く、上部がやや細くなっています。

       それ故、下部では強い力で、上部にいくに従い、若干力を弱くしま

       す。下から上まで、同じ力を入れて土殺しをすると、上部に行くほ

       ど細長くなり、千切れる原因になります。

      ・ 土殺しの際、手に掛かる力(粘土が押し返す力)を常に感じて、

       力を調整してください。

      ・ 千切れそうになったら、速めに、力を弱めて下さい。

 2) 土殺しで、土を上に上げる際、土が振らつく。 原因は

   イ) 両手の肘が、体(太もも)から離れている。

      ・ 両手の手の位置を固定して下さい。

       (ろくろの回転に、負けない様に)

      ・ 土をろくろの中心に置いてから、土殺しを始める。

       (中心に置いたように見えますが、ろくろを回転すると、ずれてい

        る事が解かります。実際には少々ずれていつのが、普通です。)

       それ故 一回目の土殺しは、強い力で行わない事です。
    
   ロ) 手の一部分しか使っていない。

      ・ 力を入れる場所は、両手の小指の付け根ですが、手のひら全体
 
        で、土を包む様にして下さい。

      ・ 土の量が多い場合や、土が硬い場合などの時は、両親指の付け根

        付近を使い、土殺しをする場合も有ります。

      ・ 左右の手は、均等に力を入れる事。

  ハ) 最上部まで、力が入ったままの為。

      ・ 上部にいくに従い、手の力を、若干抜いて下さい。

      ・ 最後は、両手で拝むようにして、ゆっくり手を離します。

 3) 土を下げると、土の外周が不規則な円となる。 原因は、

   イ) 土を上から、力で潰そうとする為。

      ・ 土の上部を右手で抱え込み、斜め左前に土を倒す様にする。

      ・ すると、土の上部が螺旋上に回転しながら、下に下がって行きま

        す。力はそれほどいりません。

   ロ) 土の外側の押さえが弱い為

      ・ ある程度土が、下がったら、左手を添えて、右手の掌で、外周を

        押さえて下さい。

      ・ どうしても外周が振ら付く場合には、スッポンジなどを、左手で

        持ち、最下部の外周を、中心に押し付け、綺麗な円を出して下さ

        い。
     
コメント
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