アブリコのCinema散策

のんびり映画でも観ませんか

道 ’54 イタリア

2005-07-25 | ドラマ
評価をつけると、たいてい満点がつけられるほどの、有名な作品であります。

ザンパノは大道芸人。
「鉄の男」をメインとした芸当を見せている。
そして、家族のために僅かなお金で買われていった、子供のようなジェルソミーナ。
ザンパノの業の深さ、エゴ、愚かさに対して、ジェルソミーナに見る無欲さと、純粋さ。

ラスト、悔やんでも悔やみきれない想いで号泣するザンパノの姿と共に流れる、ジェルソミーナの曲が哀愁を誘う。

役者二人の演技は、この上なく素晴らしい。
ジェルソミーナをジュリエッタ・マシーナ。
本作品の監督である、フェデリコ・フェリーニの奥さんである。
監督が亡くなってから、ほどなくして、彼女も後を追うようにして亡くなってしまった。
生前仲がよかったから、淋しかったんだろうな。
そして、ザンパノを演じ、名声を不滅にしたアンソニー・クイン。
彼も存在感たっぷりな名優であった。
本当に惜しい人たちである。 



2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
TBとコメントありがとうございます。 (アスカパパ)
2008-03-14 14:27:50
こちらからもTBさせて頂きました。

そうでしたか。フェデリコ・フェリーニの後を追うようにして、ジュリエッタ・マシーナも・・でしたか。

「道」と前後して作られた「カビリアの夜」も、二人の作品でしたね。こちらも佳かったと思います。

アンソニー・クインも名優でしたね。「ノートルダムのせむし男」(1952年)も思い出します。

「道」は、シンプルな内容だけに、高まる密度も濃いのかもしれません。
欠点のない完全な映画だと思います。
心が拭われます。
コメントありがとうございます。 (abricot)
2008-03-16 12:05:09
>アスカパパさん

『カリビアの夜』も名作ですよね。 マシーナの演技は、演技と思えない自然さがあります。

時代なのかもしれませんが、こうした映画を現在(いま)作るとしたら誰がいるだろうと、ふと考えたりします。 

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。