おじさんの映画三昧

旧作を含めほぼ毎日映画を見ております。
それらの映画評(ほとんど感想文ですが)を掲載していきます。

ターミネーター

2019-09-29 13:19:04 | 映画
「ターミネーター」 1984年 アメリカ


監督 ジェームズ・キャメロン
出演 アーノルド・シュワルツェネッガー
   マイケル・ビーン
   リンダ・ハミルトン
   ポール・ウィンフィールド
   ランス・ヘンリクセン
   アール・ボーエン
   ベス・モッタ
   リック・ロソヴィッチ
   ディック・ミラー

ストーリー
近未来。反乱を起こした人工知能スカイネットが指揮する機械軍により絶滅の危機を迎えていた人類だが、抵抗軍指導者であるジョン・コナーの指揮下、反撃に転じた。
脅威を感じたスカイネットは、未来から現代へ殺人ロボット「ターミネーター」を送り込み、ジョンの母親サラ・コナーを殺害することでジョンを歴史から抹消しようと目論む。
同じ頃、抵抗軍からも兵士カイル・リースが、サラの護衛という使命を帯びて未来から送り込まれた。
人類の命運を分ける戦いが、1984年のロサンゼルスで始まる。
サラの居場所を突き止めたターミネーター(T-800)を、同様にサラを探していたカイルが間一髪で阻止し、2人で逃走。
事態が飲み込めず怯えるサラに、カイルは「襲撃者はロボットであり、サラを殺害するために未来から送り込まれ、彼女が死ぬまで狙い続けること」「カイルはまだ見ぬサラの息子の指示により、彼女を守るために現代へやってきたこと」を告げる。
ターミネーターから逃れるうちに互いへの愛を抱くようになった2人は、モーテルで結ばれた。
休息も束の間、更なる追撃を受けるサラ達。
運転する大型タンクローリーをカイルに爆破されたターミネーターだが、炎上する車の残骸から、超合金製の骨格だけの姿で立ち上がった。
サラと共に近くの工場へ逃げ込んだカイルは、再びターミネーターを爆破することに成功するものの力尽き、サラも片足に重傷を負い、カイルの死を嘆くサラに、上半身だけとなってなおも迫るターミネーター。
サラはターミネーターをプレス機に誘導して押し潰して完全に破壊した数か月後戦いを決意し旅立つ。


寸評
本作のヒットでシリーズ化されたが、アーノルド・シュワルツェネッガーが悪役であるターミネーターを演じたこの第1作が断然面白い。
光線がきらめき未来からターミネーターがやってくる。
筋肉隆々とした丸裸のアーノルド・シュワルツェネッガーが登場するファーストシーンが一気に観客を引き込む。
この登場のさせ方が観客のど肝を抜きシリーズ化させる入り口となった。
真っ裸でプリンプリンのお尻が画面を圧倒する登場シーンなのだ。
その後に見せる爆発的パワーが興奮をさらに高めていく。
兎に角、アクション、アクションの連続で、カーチェイスがあったかと思えば派手な銃撃戦もあるし、情け容赦のない殺人も繰り返される。
どれだけアクションシーンが途切れないかがこの手の映画の判断基準の一つとなっているが、その点からもこの作品は及第点を獲得している。
唯一その緊迫ムードを途切れさせるのがサラとリースのラブシーンなのだが、この描き方もタイムスリップの彩を入れながら、なかなか堂に入ったものだった。

ターミネーターは人工知能を搭載したロボットなのだが、自ら傷んだ腕を修理し、目ん玉を抜き取るシーンなど斬新な映像が興味を加速させる。
コンピュータによる映像処理ではなく、アナログ的な美術処理で挑んでいることは丸わかりなのだが、それでもそれらのシーンはなかなかユニークで面白く、サングラスをかけたシュワルツェネッガーは丸でヒーローの様だ。
ターミネーターを演じたアーノルド・シュワルツェネッガーの肉体と風貌が強烈で、善玉であるリースやサラを追いやってしまう存在感を示し、彼のイメージだけが残る作品でもある。
当然の帰結として、2作目からは完全にアーノルド・シュワルツェネッガーのシリーズとなって、サラを初めとする善玉を守るヒーローとして登場することになる。
この時代の肉体派として、シルベスタ・スタローンと双璧をなしたシュワルツェネッガーだが、スタローンが「ロッキー」なら、シュワルツェネッガーはこの「ターミネーター」だろう。
娯楽作に出続けたシュワルツェネッガーだが、この作品はその中でも群を抜く超、超、超娯楽作になっている。

街中でタンクローリーがあれだけの爆発を起こしておきながら、警官がやって来たのはすべてが終わってからというご都合主義もあるけれど、タイムスリップの王道を行くラストシーンもどうしてどうして決まっていた。
最初からシリーズ化を狙っていたのかは不明だが、次回作につながるラストシーンになっている。
シリーズはこの後、1991年に「ターミネーター2」、2003年に「ターミネーター3」、2009年に「ターミネーター4」が製作され、 直接的な繋がりはないが、2015年に本作のリブートとなる「ターミネーター:新起動/ジェニシス」が製作されることとなる。
シュワルツェネッガーは2003年から2011年にかけてカリフォルニア州知事を務めたので、2009年制作の「「ターミネーター4」ではCG合成による出演となっているのだが、それを実現するハリウッドのパワーもすごいものがある。
兎にも角にもこのシリーズは、理屈などいらない文句なしの娯楽作になっていることは間違いない。
発せられた「アイ・ウィル・バック」はこの映画の決め台詞となった。

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