おじさんの映画三昧

旧作を含めほぼ毎日映画を見ております。
それらの映画評(ほとんど感想文ですが)を掲載していきます。

ブレードランナー 2049

2017-11-27 16:16:22 | 映画
伝説の映画「ブレードランナー」の続編を見る。

「ブレードランナー 2049」 2017年 アメリカ


監督: ドゥニ・ヴィルヌーヴ
出演: ライアン・ゴズリング ハリソン・フォード アナ・デ・アルマス
    マッケンジー・デイヴィス シルヴィア・フークス レニー・ジェームズ
    カルラ・ユーリ ロビン・ライト ショーン・ヤング

ストーリー
荒廃が進む2049年の地球。
カリフォルニアは貧困と病気が蔓延していた。
労働力として人間と見分けのつかないレプリカントが製造され、人間社会と危うい共存関係にあった。
しかし、人類への反乱を目論み社会に紛れ込んでいる違法な旧レプリカントは、ブレードランナーと呼ばれる捜査官が取り締まり、2つの社会の均衡と秩序を守っていた。
LA市警のブレードランナー“K”は、ある捜査の過程でレプリカントを巡る重大な秘密を知ってしまう。
一方、レプリカント開発に力を注ぐウォレス社もその秘密に関心を持ち、Kの行動を監視する。
捜査を進める中で次第に自らの記憶の謎と向き合っていくK。
やがてKはかつて優秀なブレードランナーとして活躍し、ある女性レプリカントと共に忽然と姿を消し30年間行方不明になっていたデッガードにたどり着く。
デッガードが命を懸けて守り続けてきた秘密とは? 
二つの社会の秩序を崩壊させ、人類の存亡に関わる真実が明かされる……。

寸評
評判の良かった作品の続編が作られることはよくあることだが、大抵の場合続編は前作を上回ることが出来ないばかりか凡作に終わってしまっていることが少なくない。
しかし本作は前作以上の出来で続編と呼ぶのをはばかられる作品に仕上がっている。
抑圧された職場で働き、貧困地区に住み、人間もどきと蔑まれながら生きているKというキャラクターの描かれ方は前作のハリソン・フォード以上だ。
レプリカントに起こったある奇跡の存在が時として切なさを、時として悲しみを伴って迫ってくる。
レプリカントは作り物なのだが、心や記憶が人間よりも人間らしい。
本物であるはずの登場してくる人間に人間にらしさを感じないので、レプリカントが際立ってくる。
欠如しているものは愛だ。
Kと共にいるジョイは感情を持ったAIを有したホノグラムのような存在だ。
ジョイほどのバーチャル女性でなくても、それに似たものは存在してそうな現実世界ではある。
そのジョイがジョイが生身の女性とシンクロしながらKと愛を交わすシーンは、愛と言うものの素晴らしさと切なさを描きだしたすこぶるいいシーンだ。
SF作品ではあるが、このような作品を撮られると日本映画は太刀打ちできない。
ミュージカルやスポーツ映画でも感じてしまう。
資本力か、あるいは才能の集積なのか、ハリウッドはスゴイと思わせる。
哲学的で深淵なメッセージ、圧倒的といえる映像美に酔いしれる。
僕はシニア料金1100円で見ることが出来た。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿