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   猫猿日記    + ちゃあこの隣人 +

美味しいもの、きれいなもの、面白いものが大好きなバカ夫婦と、
猿みたいな猫・ちゃあこの日常を綴った日記です

サラダボウルを駆け抜けろ! 玉川八十八ヵ所霊場巡り・5/2後編<13→14→15→11→7番>

2009年06月12日 13時13分35秒 | 玉川八十八ヵ所霊場巡り

 

(ゴ)

おじいちゃんから貴重な話を伺ったあとは、
川崎駅ほど近くにある、稲毛神社の前を通って、
次のお寺へ向かいます。
こちらは、稲毛神社境内にある、ユニークな十二支を象った像。

(e)

十二の像が囲んでいるのは、とても立派な御神木です。
このあたりは、さまざまな人種が住み、行き交う、混沌の場所。
ショッピングモールや、お役所、ホテル...風俗街や競輪場、公園。
かと思えば学校が混ざりあって、「いいのか!?」と(笑)

 

<坩堝>とは、『鋳るつぼ』、
もしくは、『炉壺』が転じて、
金属の溶融混合のように、
種々のものが混ざりあう様子を表す言葉という。

 

(ゴ)

十三番・瑠璃光山・金剛院【眞福寺】神奈川県川崎市川崎区堀之内11-7
全国的に有名な『ソープランドがひしめく一角』に、ひっそりと建つお寺。
簡素で小さいけれど、境内にはカエルの置物があったり、
門内は静かだけれど、周囲とも調和して...不思議の国ニッポンを思わせます。

 

だとしたら、この日駆け抜けた地域は、
まさに、<坩堝>というのにふさわしいだろう。

街が、大きく、発展してゆくとともに。

そこには様々な人種が流れ込み、
その混沌は、不思議に風景に溶け合ってゆく。

 

(e)

.....と思ったら、今度は昔ながらの商店街を抜けて。
得意の買い食いしながら(笑)次のお寺へ向かいます。
ところで、最近私が何かを買おうとすると、必ず後ろに行列ができます。
それまではひっそりとしてたのに.....なぜ!?

 

古い寺社と、その一歩先に溢れる人と、
路傍には目もくれず、行き交う、激しい車の波。

かと思えば、妖しい宮殿風の建物の前には、
黒い服を着たボーイが立ち。

携帯片手の風俗嬢は、独特の空気をまとっては、
路地の奥へと消えてゆく。

 

(ゴ)

十四番・円明山・宝蔵院【延命寺】神奈川県川崎市幸区都町4-2
山門の狛犬が見事なこちらは、新四国八十八ヵ所・
東海道三十三観音の霊場でもあります。
所蔵の獅子頭と付属品はかつて付近で雨乞いのために使われたもので、
獅子舞自体は途絶えてしまったものの、
記録とともに、市の郷土資料に指定されているとか。

(e)

境内は緑でいっぱいで、本当に静かで美しい。
本堂の扉には見事な彫刻があり.....
いつまでも佇んでいたいような、そんなお寺です。

 

.....しかし、山門の中は、どこも静寂。

鳥居の先もまた静寂。

外界に飛ぶ、言語は変われど、
通りにあるリズムが変われど。

ただ静寂、緑、祈り。

 

(e)

かつて、近隣の農業を支えた二ヶ領用水は、
一時期、生活排水などで汚染が進みましたが、その後整備され...
暗渠となったり、または宅地に囲まれた遊歩道となっています。

(e)

真新しい山門は次のお寺。
このあたりは、川崎市と横浜市が複雑に入組んでいて、
ときどきどちらにいるのかわからなくなります。

(ゴ)

十五番・重養山【正楽寺】神奈川県横浜市鶴見区矢向3-6-23 
開放的でとても良く手入れのされた境内をお持ちのこちらは、
昔ながらの住宅街にあり.....
どこか女性的な印象を受けるお寺です。
空も広い。

 

......世界で一番の人口を誇る国や、南の島や、地球の裏側。

それらの文化の混沌も、
長く、ゆるがぬ祈りの前では、ただの衆生か。

 

(e)

十一番・光明山・遍照院【金剛寺】神奈川県鶴見区市場下町6-33
隅々まで手入れの行きとどいた、美しいこちらは、
東国八十八ヵ所霊場・東海道三十三観音霊場でもあります。

(e)

ゴンザ仕事明けのため、出発が遅かったこの日は、
ここらで時間がだんだんなくなってきて...
少しずつ陽が傾いてきたので、巻きで行動!
次はラテンなリズムのエリアへGO~。

 

そういえば近頃では、
『<坩堝>では<同化>の意味も含まれてしまうから』と、
個々が混ざり合いながらもそれぞれの色を失わない、
<サラダボウル>という表現が使われるのだそうだが。

なるほど、サラダボウルの中心に、
深き緑の寺社が佇むのもうなずける。

 

(e)

この日最後に向かうお寺は、沖縄県出身者と、ブラジル人が多く住む地域。
商店街にはこんな販売機もあり、確かタモリ倶楽部もやってきたはず(笑)
鶴見区潮田町、仲通、本町通には、沖縄料理店、
ブラジル料理店が立ち並びます。

(ゴ)

七番・金胎山・東住院【東漸寺】神奈川県横浜市鶴見区潮田町3-144-2
どこにあるのか、迷いに迷って、近所のおばちゃんに尋ねながら到着。
とても現代的なお寺です。
表を通りがかる人は、みなブラジル人。
町は変わり、住む人も変わる...でも、そこにお寺はあり続けるんですね。

 

さながら、赤い鳥居は、パプリカか、トマトか。

揺るがぬ、サラダの中心。

 

玉川八十八ヵ所霊場巡り一日目は、
81→1→2→4→6→13→14→15→11→7の順番で十ヵ所を訪ねました。
横浜市鶴見区から川崎市川崎区、幸区へ、そしてまた横浜市鶴見区へ。
帰り路には、うさぎちゃんと遊び。
翌日もまた、次のお寺を目指します!