日々の出来事や思ったこと、趣味やペットのことなどを書き流す自己満足ノートです。
家事の合間に。。。



雪倉、朝日縦走最終日。
朝日岳山頂で朝食のおにぎりを食べた私は、蓮華温泉に向け下山を始めました。
ほかの登山者より一歩遅れ、小屋で朝食を食べてから登ってくる登山者はまだ山頂には着きません。
誰もいない山頂に別れを告げ、木道を歩き始めました・・・。

ガスっているけれど、登山道の両脇にはお花畑。



クサイチゴ?


ベニバナイチゴ?

ハクサンフウロも瑞々しい。


急で木の根や石で滑りやすい登山道に
「こんな道の登りはイヤよね~」などと独り言を言いながらぐんぐん下ります・・・。

かといえば、またお花畑のなだらかな道になったり・・・。




まだ下ります。

山頂を発って一時間。
時間的にもそろそろ「白高地」に着いてもいい頃。
と思っていると突然、別れ道に出会いました。

「白馬岳」?
「朝日小屋」?
この道標の意味が分かりません。
私、白馬へ行くのでも小屋へ戻るわけでもないんですけど・・・。

そんな私を慰めるようにきれいなキヌガサソウ発見!


どちらに行くのか分からなくなって、取りあえず白馬岳に行くのではないからと朝日小屋の方面に歩き出しました。
2~3分歩くと、向かい側から二人の女性登山者が来ました。

「どちらから来たんですか?」
と聞きましたら
『朝日小屋からですよ』と答えます。
「えっ、何で?私も朝日小屋から朝日岳に登ってここに来たんですよ!」
『どちらへ行かれるのですか?』
「蓮華温泉に下るんです。」

『こちらは蓮華温泉に行く道ではないですよ。
あなた!蓮華温泉と反対側の道を降りてきちゃったんですよ!

「えぇ~~~っ!」

その方たちは親切に地図を出して私に説明してくれました。

昨日の、雪倉を越え朝日岳との分岐、水平道の入り口に下ってしまったのです。



ショックで頭が真っ白になっている私・・・。
どうしたらいいのか・・・。

『朝日小屋に行っても2時間かかるし、朝日小屋にもう一泊するか。でも山頂に登り返して今日は蓮華温泉に泊った方がいいわよ。温泉もあるし。』
と言ってくださる。

「コースタイム1時間40分だから私なら2時間かかっちゃうな~」
途方にくれながらも、とにかく歩きださなきゃならない。

「じゃあ、頑張ってまた朝日岳に登ってから蓮華温泉に下ります。」
とお二人にお礼を言って、再び朝日岳に登り始めました。

まったく何てことだろう!
本当に泣きたくなってしまいました。
登りの苦手な私は早くは登れません。
急ぐと怪我も心配。
こんな時は落ち着かなくては!と自分に言い聞かせます。

小屋の朝食も食べず早発ちして、時間に余裕をもって蓮華温泉に下り、ゆっくり温泉に入ってから帰ろうと思っていたのに・・・。

それでもコースタイム1時間40分の登りを1時間15分で登り返しました。
山頂には当然ですがもう誰~もいません。
小屋食組もとっくに下山しています。

こんな時こそ落ち着かなくては!
何とか夕方までには蓮華温泉には着けるだろう・・・。
少し休憩して前日買っておいたオレンジジュースを飲み、気持ちを立て直して下り始めました。

何で間違ってしまったのだろう?
これは後で撮った写真ですが、標識もありました。

こちらにも。



改めて山頂方向から見て、
木道が続いている道を足元だけを見て真っ直ぐに歩いて行ってしまったのだと分かりました。
ここで左に折れていかなければならなかったのに、道標には全く気が付きませんでした。
足元だけ見て道を間違えるのって、これまでも私はよくありました。
だから気をつけようといつも思っていたのですが。
ほかに誰かがいれば、そっちじゃないよ!と教えてもらえたのでしょうが、一人だと気が付かないまま。
単独行の危うさ!


山頂に登り返しながら、
誰かが間違って下ってきたら、こっちは違いますよって教えてあげようと思ったけれど
ほかには誰も間違えた人はいなかった・・・。

そしてあのお二人の女性に出会わなかったら!
私はあのまま、また朝日小屋に向けてあのアップダウンの水平道を歩いて行ったでしょう。
多分、さすがに覚えのある道と気がついていたとは思いますが。


幸い、思っていたより早く下ることができて、温泉で汗を流すぐらいの時間があり
予定のバスに乗って帰ることが出来ました。

でもせっかくお花畑満喫の素晴らしいコースを歩いてきたのに
最後にこんなヘマをやってしまって、かなりショックで
それまでの登山の余韻も消え、しばらく落ち込んでしまいました。

4時15分に小屋を出て、蓮華温泉に着いたのは15時20分。
休憩含めて11時間歩きました。
自分でもこんなに歩けたことにびっくり。
それより、何ヶ所か崖沿いのトラバースがあったり滑ってしまったり木の根につまずいたり、疲れた足で場所が悪ければ遭難騒ぎになっていたかも・・・。
何事もなく帰れたけれど、今回のミスに大いに反省いたしました。




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