ささやんの週刊X曜日

世にはばかる名言をまな板にのせて、迷言を吐くエッセイ風のブログです。

原発問題ふたたび

2023-12-15 15:24:56 | 日記
フクシマ原発事故の(賠償・除染などにかかる)処理費用が、従来の見積もりの21・5兆円から、1・9兆円増しの23・4兆円に膨らむ見通しだという。
経産省の方針転換について、けさの朝日新聞が報じた。
経費が増加する主な原因は、賠償指針の見直しや、原発処理水の海洋放出による水産業者への賠償が増えたことだという。


21・5兆円だとか23・4兆円だとかと言われても、我々一般庶民にはとんとイメージが湧かないが、いずれにしても「莫大」であることに変わりはない。
MLBの大谷翔平がドジャースに移籍する契約額は、10年総額で7億ドル(約1015億円)ということだが、この契約額が少なく思えるほどの原発の「カネ食い虫」ぶりである。
原発施設は、事故の可能性も考えれば、とかくトンデモな「カネ食い虫」なのである。


この報を聞いて、「パー券問題の次は、これか。もういい加減にしてくれ!」と頭をかかえているのは、おそらく(瀕死の)岸田政権だろう。
「地球温暖化をくい止めるために、火発(火力発電所)を減らすべし!」という国際世論を受け、これ物怪(もっけ)の幸いと、岸田政権はこれまで原発再稼働策を推し進めてきた。
しかし、ここに来て岸田政権の前に立ちはだかるのが、「老朽化した原発施設は事故の可能性が高まり、事故の処理費用も考えれば、とんだカネ食い虫になる」という現実なのである。


経済合理性に反することが明らかになった原発再稼働策を、それでも押し通すほど、岸田政権は愚かではあるまい。


岸田首相は先日、「国民の信頼回復のために『火の玉』となって、自民党の先頭に立ち、取り組んでまいります」と述べたというが、パー券問題だけでなく、原発問題にも、ひとつ「火の玉」になって取り組んでほしいものだ。

コメント
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