ささやんの週刊X曜日

世にはばかる名言をまな板にのせて、迷言を吐くエッセイ風のブログです。

ウクライナ侵攻 ロシアの言い分(その2)

2022-04-18 11:14:31 | 日記



人影が近づいてくる。とても大きく、不気味な人影だ。ズン、ズン、ズン、と、人影は確実な足取りでこちらに向かってくる。
「ヤバい、このままでは殺られる!」
男は傍にあった自動小銃を取り出し、人影に向けて思い切り引き金を引いた。
ズ、ド、ド、ド、ド、ーー重い銃の轟音があたりに響き渡り、近くにいた十数名の市民が相次いでバタバタと倒れた。

銃を乱射した男の名は、露西亜のプー珍。人影はNATOの影である。プー珍はNATOが自分を殺るために近づいてくると思い込んだのだが、これは錯覚に過ぎなかった。

そもそもNATOには、東方拡大の意図はなかった。ポーランドやハンガリー、チェコなどの東欧諸国がATOに加盟したのは、NATO側からの働きかけによるものではなく、これらの東欧諸国がロシアの強権体質を恐れ、嫌い、自由主義陣営に加わることを望んだ結果なのである。

要するに、銃を乱射したプー珍の振る舞いは、妄想に駈られた末の破れかぶれの錯乱の行為と言える。プー珍は「正当防衛だ」と言い張るだろうが、妄想に基づくこの主張には「3分の理」のかけらも見られない。

だが、ホントにそう言えるのだろうか。プー珍が「このままでは俺は殺られる!」と思ったのは、妄想や錯覚などではなく、むしろ成り行きの然らしめるところだったのではないか。

というのも、あの鈴木宗男氏の言う通りなら、ウクライナのゼレンスキー大統領は、ロシア軍に向けて自爆ドローン(無人攻撃機)を飛ばすという大胆な挑発を行っているからである。ウクライナが先に攻撃を仕掛けたのだ。これを受けて、プー珍が「NATOは俺を殺ろうとしている」と思い込んだとしても、それはまあ仕方のないことだったと言わなければならない。

それにしても、プー珍のロシア軍は、キーウ近郊の都市ブチャで非戦闘員の民間人を多数殺害するなどの残虐な犯罪行為を行った。こうした戦争犯罪の振る舞いに関しては、プー珍には1分たりとも弁解の余地はない。

「裸の王様」のプー珍に、もし諫言できる忠臣がいたとしたら、こうはならなかっただろう。しかし、すべては後の祭りである。



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