ささやんの週刊X曜日

世にはばかる名言をまな板にのせて、迷言を吐くエッセイ風のブログです。

プーチン発言に注目!

2017-09-07 11:38:26 | 日記
これまで、北朝鮮の核武装問題に関するプーチン露大統領の発言は、さし
て気にもとめず、漫然と聞き流してきた。ロシアには、アメリカに対抗す
る独自の思惑があり、北朝鮮をアメリカとの間の緩衝地帯にしたい独自の
思惑がある。プーチン大統領の発言には、それなりのバイアスがかかって
いるので、鵜呑みにすることはできないと思っていた。

だが、ここ数日間でなされた彼の発言には、聞き捨てにできない重要な指
摘が含まれていると、そう思うようになった。日本の新聞が社説で連日、
馬鹿の一つ覚えのように書きたてる「制裁を!圧力を!」の主張などよ
り、数段も鋭く、気が利いていると思ったのである。

プーチン大統領が存在感を見せつけたのは、中国で開かれた新興5カ国
(BRICS)首脳会議で行った、北朝鮮に関する発言によってであ
る。この発言をめぐる報道は、以下のようなものである。

新興5カ国(BRICS)首脳会議が開かれた中国・福建省アモイで、
プーチン大統領は5日に記者団に対し、「安全を約束されたとの感触を得
ない限り、北朝鮮は草を食べることになっても兵器開発をやめないだろう
」と述べた。戦争ヒステリーをあおり立てる政策が高じれば、「世界的な
破滅と甚大な数」の人的被害に至りかねず、「北朝鮮の核問題では平和
的、外交的解決以外に道はない」と続けた。
(Bloonmerg 9月5日配信)

米朝が戦争を始めれば、「世界的な破滅と甚大な数」の人的被害に至りか
ねない、との指摘は、トランプ米大統領にも安倍首相にも見られない視点
からの指摘である。原爆によって悲惨かつ甚大な被害をこうむった唯一の
被爆国・日本の新聞にも、残念ながらこの視点は見られない。相変わらず
「戦争の被害は日本にも及ぶ」といった近視眼的な指摘にとどまってい
る。

被爆国・日本の新聞こそ、全世界を破滅に導きかねない、核兵器の恐るべ
き破壊力に、もっともっと注意を喚起して然るべきではないだろうか。
コメント (2)
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