さて、その時、僕は午後の区民プール上がりで、元ヤンのユミちゃん(27)と、スペイン料理屋の個室で、
お酒を飲みながら、夕食を食べていました。
「ゆるちょさん・・・ちょっと前に、女性のぶりっ子について書いていましたよね」
「わたし、あのメールを読んで・・・少し考えた事があるんです」
と、ユミちゃん。シェリー酒を楽しんでいる。
「へえ・・・どんな話?」
と、僕。
「わたし、ぶりっ子の女性って、子供の頃の早いうちに、自分の可愛さに気づいてしまった女性だと思っているんです」
と、ユミちゃん。
「女性って、物心がつくと、まず、初めに自分が可愛い女の子なのか、そうでないのかを考えるんですよ」
「それは絶対、女性だったら、絶対に考える事です」
と、ユミちゃん。
「なるほど・・・そこは女性は、おしゃまさん、なんだね」
と、僕。
「だから、女の赤ちゃんの賞味期限は、2歳までって言ってる主婦の方もいるんですよ」
「3歳になるともう自分の可愛さに気づいて・・・すでにオンナになってるって・・・」
と、ユミちゃん。
「え?そうなの?3歳なんて言ったら・・・オトコはまだ、ガキンチョもいいところだな・・・」
「僕、記憶すらないもん・・・」
と、僕。
「まあ、でも、女性は、「命短し恋せよ乙女」ですからね。可愛かったり、綺麗でいられる時間は限られていますから」
「・・・男性は、何年かけても、いろいろな経験を積んで、人間性の大きい、精神的にタフな「リアルアダルト」な男性に」
「なるのが、目標じゃないですか。でも、女性は違う。むしろ、幼さや可愛さを売りにして、完成された」
「「リアルアダルト」な男性に嫁ぐのが・・・江戸時代から戦前くらいまで、夫婦のしあわせを追求する」
「カタチだったじゃないですか」
と、ユミちゃん。
「そうだね。女性は結婚前のあり方・・・男性に見初めてもらうと言う目標の生き方と」
「結婚後、出産後・・・「リアルアダルト」な女性として、仕事を続ける生き方か、子供たちの養育をするお母さんとしての役目」
「をする生き方か・・・そういう目標のシフトがあるよね・・・」
と、僕。
「わたし、今のオンナの一部って甘えていると思うし、遊び半分で生きているでしょう?」
「わたし、そういう家庭に不幸を引っ張る女性は嫌い。日々を一生懸命に生きて、家庭をしあわせに導いている賢い女性が好き。それだけなんですけど・・・」
と、ユミちゃん。
「話が脱線しましたね・・・元に戻しましょう・・・女性は早いうちに自分の可愛さに気づいたら・・・」
「その時点で、プリンセス化しちゃうんですよ。ま、それがぶりっ子の始まりですけどね・・・」
「「自分はこれだけ可愛いんだから、地球上のすべての男性がわたしに夢中になるはずよ」」
「「だから、わたしはそういう男性の為だけに、今後は生きていくの」って小学校に上がる前くらいに決意しちゃうんですよ」
と、ユミちゃん。
「え?そういうこと?ぶりっ子の女性は男性すべてをかっさらう気で、ぶりっ子をしているんじゃなくて」
「そもそも世界中の男性が自分に注目していると思っているから・・・その男性達にサービスしている意識なんだ」
「ふええ・・・それは恐れいったな・・・」
と、僕。
「だから、ゆるちょさんが指摘した「わたし、プリンセス」病は正しいんです。例のフリーアナの女性も」
「意識の中では、「わたし、プリンセス」と思っているから、他のすべての女性から嫉妬されるんですよ」
「実際、彼女は可愛いですからね」
と、ユミちゃん。
「なるほど・・・確かに彼女は、可愛い・・・それは認めざるをえないね・・・」
と、僕。
「ただし、女性は社会に出る頃から気づくんです。女性は可愛いだけでは男性に愛されない」
「むしろ、女性が恋する素敵な「リアルアダルト」な男性は、女性の中身にこそ、恋をする・・・」
「中身が素敵だからこそ・・・外見が美しく成長していく、そういう女性こそ、本物の「リアルアダルト」な女性である事を」
「知っていて・・・女性の中身をこそ、重要視し、その意識で、女性の中身を見抜いてくる・・・素敵な男性とは、そういう能力を」
「持っている男性と言う事実・・・これに女性は気づくんです。社会に出る頃に・・・」
と、ユキちゃん。
「なるほど・・・まあ、でも、それはそういうもんだよね・・・ごく当然の事実だよ」
と、僕。
「そうなんです。そうなんですけど・・・ぶりっ子の女性からしたら、大問題ですよ、それ」
と、ユミちゃん。
「だって、ぶりっ子の女性は「わたし、プリンセス」病ですから・・・この病の問題点は、ゆるちょさんも指摘されていましたが」
「「自分は王女なんだから、世界の男性達を魅了する仕事にのみ専念すればいい。家事も育児もゴミ出しもすべて召使の仕事だわ」」
「と、理解しちゃう事なんです。だから、はっきり言えば結婚も必要ないんです。だって、どこまでも」
「世界中の男性を魅了するのが、プリンセスの仕事だから・・・だから結婚もしない・・・」
と、ユミちゃん。
「そうなんだ・・・」
と、僕。
「ただし、この「結婚もしない」と言うのはポーズです。そういうプリンセスだっていい年齢になったら、結婚したいものです」
「でも、「わたし、プリンセス」病で長らく生きてしまったから、まず、苦労を一切してこなかったら、人間として、中身が無い」
「家事も育児も、ゴミ出しも出来ない。料理なんて、やった事すらない。・・・ま、だから、主婦にもなれないし」
「母親役なんて、最初から無理・・・人を教育出来るのは、経験をたくさん積んで苦労を知っている人間達だけですから・・・」
「だから、今、変な子供が増えているんです。ま、その話はまた、別にしますけど・・・」
と、ユミちゃん。
「なるほど・・・そういう女性はプリンセス役は出来るけど、かみさんも、母親役も全然出来ない」
「・・・だから、嫁の貰い手が無い・・・そういうシンプルな話?」
と、僕。
「そうです。さらに言えば、御島さんも指摘してましたけど、女性に蛇蝎の如く嫌われる「わたし、プリンセス」病の女性は」
「コミュニティに不幸をもたらす女性ですから、絶対的に近寄っちゃいけない・・・そういう結論になりますよね・・・」
と、ユミちゃん。
「なるほど・・・すごくよく理解出来た・・・まあ、中身スッカラカンな女性は僕も嫌だしね」
「だって、美人な女性って、ユミちゃんも含めて、この世にたくさんいるし・・・」
「ユミちゃんは、苦労もたくさん経験しているから、話していて面白いしね・・・」
と、僕。
「ありがとうございます。ゆるちょさんて、そういうところ、サービス精神旺盛なんですよね・・・」
と、ユミちゃん。
「わたしが好きな女性は、御島さんみたいな女性なんですよね。御島さんはまず、人間的に大きい」
「だから、安心して話しかける事が出来るんですよ。人間が大きいっていうのは、たくさんの実際の苦労を乗り越えて来て」
「パソコンで言うところのメインメモリがとっても大きな人ってイメージですよね」
「だから、わたし程度の人間は、そのメインメモリの一部にしかならないから、その話を笑顔で全部飲み込んでくれる」
「だから、御島さんは、話しやすいし、話を聞いてもらえるとお互い笑顔になれるから・・・すっごい好きなんです」
と、ユミちゃん。
「確かに、御島さんは、「どこまでも、女性応援団」だからね。彼女は人間デッカイよ・・・」
と、僕。
「これが、経験も貧弱、思い込みだけで生きている女性って、メモリが小さいし、何より経験が貧弱だから」
「自分が否定されるのが恐くて、いっつも相手の意見を否定するだけだから、理解力が低いんですよ」
「「それは違う」って言えば、皆が自分の事を信用してくれたり、自分の意見を信じてくれると思ってる」
「でも、それは間違いで、皆、自分の経験や考えから、目の前の意見が正しいかどうか判断するから」
「間違った意見ばかり言う人間は、自然と信用も失うし、誰もその意見を聞かなくなるもんです」
と、ユミちゃん。
「うん、まあ、そういうもんだろうね」
と、僕。
「だから、自然、ただただ相手の意見を否定するだけの・・・思い込みだけで生きている女性の言う事は誰も聞かなくなるし、その存在すら、忘れて行くことになる・・・」
「御島さんとは、対照的ですよね・・・」
と、ユミちゃん。
「メモリが小さいから、相手の意見や存在を受け入れられないって事?」
と、僕。
「そういう事です。まともに考える前に、相手を否定するから、思考の癖も無くなって」
「理解力が無くて・・・人間的なつながりを持てない人間になっていくんですよね」
「そういう女性、わたしは何人も知っていますよ」
と、ユミちゃん。
「なるほど・・・ユミちゃんは自分が同じ女性だけに、女性に対しても厳しい意見を持っているんだね・・・」
と、僕。
「だから、理解力が低くて、人生遊び半分で、生きているから、騙されやすい・・・」
「なんか、若い女性達が子供連れて「戦争憲法はんたーい」みたいなデモを以前やっていたでしょ?」
「頭が悪くて理解力が無いから、反政府の人間に簡単に騙されて、手先に利用されているのが、わからない」
「だいたい、現行の安保法制案を読めば、戦争憲法でも無いし、徴兵制がすぐ復活するはずも無い事が簡単に読み取れるでしょ?」
「要は、そういう安保法制案ひとつ読み込んでないで、民主党みたいな愚劣な党に軽く騙されて、その手先になってるだけ」
「ま、ああいう馬鹿女達が、自ら子供の未来を不幸にしているんですけどね」
と、ユミちゃん。
「ユミちゃん、その事、すごく怒っていたもんね・・・」
と、僕。
「バカオンナは利用されてポイ・・・っていう日本の歴史を全然理解していない・・・」
「ああいうバカオンナが、自分の息子を恋人化して、親離れ子離れの出来ない息子をつくりあげて」
「決断力の無い、人生ふしあわせ一直線のオトコにしちゃうの・・・それが目に見えるようだわ」
「ま、しあわせを実現している賢い女性達は、そんなの相手にしないですけどね」
と、ユミちゃん。
「ユミちゃんが、御島さんと一口違うのは、バカな人間が大嫌いで、その刃は同じ女性にも向けるって事だね」
と、僕。
「そうでなければ、真面目に生きている真っ当な女性を守れませんから・・・そこは御島さんも理解してくれると思いますよ」
「っていうか、ああいうバカな女性がいるから、「ほら、だから女性はバカだから、信用して仕事なんか任せられないんだ」って言う声が男性から出てくるんですよ」
「女性たちの社会進出を政府が後押ししてくれようとしている現代に・・・その女性の信用を無くすような行為をしている女性がいるってどういう事です?」
「もう、同じ女性として、迷惑極まりない。結局、ああいう自分のことしか考えないバカオンナが女性全体に迷惑をかける結果になるんですよ」
と、ユミちゃん。
「へ。ユミちゃんが怒っている理由はよくわかるよ・・・あれには、御島さんやユキちゃんも相当キレていたからね」
「「自分が楽しむ為だけにしか、やっていないわ。あの愚劣なオンナ達」「ほんと最低ですね」って言ってたなあ・・・女性は怒るとホントに怖い・・・」
と、僕。
「ですよね・・・結局、自分勝手なオンナが周囲に迷惑をかけるんですよ」
「子供がいるママだから、何をしてもいいなんて、事、全然ありませんから」
と、ユミちゃん。
「女性だったら、誰でも未来のある子供たちを守りたいですよ。でも、それと反社会的な政党の手先になる事とはわけが違うし」
「要は自分が楽しむ為に、他人の手先になって、楽しんでいるだけ・・・ま、そういう女性は現状しあわせじゃないんでしょう」
と、ユミちゃん。
「相変わらず、厳しい見方だね、ユミちゃん」
と、僕。
「なんか、わたし思うのは、旦那がサラリーマンとして、ワンコインで、朝から夜遅くまで働いているのに」
「その妻は、昼にゴージャスランチを取っているって風景があるじゃないですか・・・あれって、今回の件と似た、すごい頭の悪い女性の風景だと」
「思うんですよ」
と、ユミちゃん。
「それは具体的に言うと、どんな感じ?」
と、僕。
「夫婦ってお互い、相手の事を思いやれるからこそ、しあわせになれるって言うか」
「相手を愛していて、相手の存在を守ってやりたいからこそ、常に一緒にいたくて・・・それが結婚につながるんでしょ?」
と、ユミちゃん
「わたしから言わせれば、わたしは、常にゆるちょさんが目標を達成するためのサポートをしてあげたい」
「普段、常にゆるちょさんの事を考えているんですね。ゆるちょさんはそういうわたしのあり方を受け入れてくれているし」
「感謝さえ、していてくれる。だから、ゆるちょさんは御島さん以上に大きな存在だとわたしは思っているんですね」
と、ユミちゃん。
「ま、男性としては、それはありがたい事だよ」
と、僕。
「ゆるちょさんも、そういうわたしの事を考えてくれて・・・いつもいろいろ楽しい時間を取らせて貰っているから」
「そういうお互いがお互いのしあわせを思い行動すること・・・それが結婚の本質になるんじゃないかと思うんです」
「そういう本能的なこころからのつながり・・・それこそが大事で、一緒に住んでいるとか、朝ごはん作ってあげてるとか」
「そういうカタチが大事じゃないと思っているんです。相手の事を思う・・・本能的なこころのつながりこそ」
「二人が一番大事にすべき、結婚の本質だと思っているんです」
と、ユミちゃん。
「だから、わたしは、ゆるちょさんと、一緒に住んでいなくても、結婚していなくても」
「毎日をしあわせに生きて行けてるんです。その考え、どこか間違っていますか?」
と、ユミちゃん。
「いや。それはユミちゃんの言う通りじゃないかな」
と、僕。
「その思いを根底に持ちながら、旦那や子供たちと接するからこそ、そういう本能的なつながりや、やさしさを子供たちも理解出来て」
「実践出来るようになるから、子供たちもしあわせになっていけるんですよ」
と、ユミちゃん。
「それがどうです?旦那にはワンコインだけを渡し、自分はゴージャスランチ・・・他を排し、自分だけいい思いをする」
「・・・こんなだから皆から嫌われて、ふしあわせになるんです」
「・・・っていうか、これ、カタチを変えた「わたし、プリンセス」病じゃないですか?「似非王女様病」とでも言った方がいいかしら・・・」
と、ユミちゃん。
「ほう。その指摘は正しいなあ。そっか。「わたし、プリンセス」病って、案外、一般に広まっているんだね・・・」
「それは結婚出来た後に発症した「わたし、プリンセス」病って、やつ、なんだろうね・・・だから、旦那は召使扱いで」
「家庭の中の順位最下位になっちゃうんだ。そして、もちろん、家庭の中のぶっちぎり一位がプリンセス役のお母さんって」
「・・・そういう話なのね・・・すげー」
と、僕。
「しかし、最悪な女性がいるんだね。メモリは小さいから相手を否定するしか出来なくて、だから理解力が無くて」
「すぐに騙されて、なにかの手先にされ、自分じゃその意味がわかっていない。家の中では王女気取りで」
「旦那を召使扱いで、子供を彼氏扱いにして、マザコンにしちゃって、決断力の無い、ダメオトコにしてしまう・・・」
「考えただけでも、怖い家庭だ・・・」
と、僕。
「ま、それは元々だめな旦那が悪い原因なのかもしれないですけどね・・・」
「そういうオトコも増えているから、すべてが女性の原因じゃないですけどね」
と、ユミちゃん。
「っていうか、そういう男性が多いから、結婚後に、男性のメッキがドンドン剥がれて・・・女性も結婚当初のときめきが薄れて・・・」
「結婚後の「わたし、プリンセス」病発症が増え、男子の「召使」病が増えているんでしょうね・・・」
と、ユミちゃん。
「「結婚後、女性が不幸になるのは、すべて男性が悪いせい」・・・が、ユミちゃんの持論だもんね」
「それは「恋は男性がプレゼンし、女性が決断するもの」と言う僕の定理から、ユミちゃんが導きだした新しい定理だからね」
と、僕。
「それって多分・・・男性が本能的に素敵だから・・・女性が本能レベルの恋に落ち、その男性のサポートをしたいと申し出て」
「それがいつでも一緒にいたいと言う女性と男性の本音を作り出し・・・結婚に至り、しあわせになれる、結婚のカタチ①と」
「しあわせになりたいから・・・理性のレベルで・・・ちょっと話したくらいで、理性的なカン違いの恋をしちゃって」
「それがいつでも一緒にいたいと言う女性と男性の本音を作り出し・・・結婚に至り」
「・・・4年くらい、しあわせになれる、結婚のカタチ②の違いなんでしょうね」
と、ユミちゃん。
「長続きする本当の恋って、まず、女性が、本能的に素敵さを覚えて・・・その男性と女性で本能的なつながりを持つからこそ」
「それが本当の恋って事になるんだよね」
と、僕。
「それが本能的な深いつながりを持たず・・・ちょっとしたおしゃべりをして、希望的観測のふんだんに入った」
「理性的なカン違いの恋をしちゃうと・・・その恋は生物学的には、持って4年・・・早いと約半年で、終焉を向かえるから」
「・・・そこから、旦那は「召使化」が始まり、妻は「わたし、プリンセス」病に入るって事かな・・・」
と、僕。
「ゆるちょさん・・・その理性的な恋が「持って4年・・・早いと約半年」って言う寿命なのは・・・どうしてなんですか?」
と、ユミちゃん。
「生物学的な検討の中で、それまで、繁殖の役割の中で、種を多様化させる役割をするのは、オスの行為だと考えられていたんだ」
「つまり、オスの生殖の目的は、花粉型・・・たくさんの種をあちこちに飛ばす事。だから、オスの本能として」
「様々なメスと交尾したいと言う欲求がある。これが浮気症の本質を持つ男性の本能と言う事になる」
「実際、それだけが種の多様化の仕事だと考えられていたんだね、これまで」
と、僕。
「それが違ってたんですか?」
と、ユミちゃん。
「その後、議題に登ったのが猫のメスの繁殖行動だった。猫は一年に3度も繁殖出来る能力がある。違う父親の子を」
「一年に3度生む能力があるのさ・・・ここから、生物学者は考えた。つまり、繁殖の回数をこなす事で、猫のメスは」
「種の多様化をこなしているのではないか?とね・・・つまり、メス猫の頭の中では、子供を産むと恋がリセットされちゃうんだよね」
「だから、まあ、一年に3回子を産むわけだから、恋の長さは、厳密に言えば、最短4ヶ月・・・と言う事もあり得るって事だよね
「まあ、今、その考えが少しずつ主流になりつつある、と言う事さ」
と、僕。
「オスは多くのメスと繁殖する事で、種の多様化を実現し、メスは多くのオスとの交尾を一年に何度も受け入れる事で」
「種の多様化を実現している・・・って事ですよね。それって人間の恋と比較して、どう考えればいいんですか?」
と、ユミちゃん。
「この場合、オスの繁殖に関して言えば・・・オスは多くのメスに恋される条件を満たしていなければならない。それがそのオスが「サル山のボス力」」
「を持つ事。人間に関して言えば、要は、多くの経験を重ねる事で、「人間性を究極的に大きくし」「精神的に超強く」なること」
「・・・これを実現すれば、オトコは「サル山のボス力」を備える事が出来る・・・それがボスが多くのメスに恋される条件さ」
と、僕。
「ええ。それはよくわかります。有り体に言えば、ゆるちょさんの事ですもんね、それ」
と、ユミちゃん。
「まあ、それはいいんだけど、大事なのは、メス猫の話。理性的な恋が「持って4年、最短4ヶ月」と言うのは」
「・・・「最短4ヶ月」と言うのは、このメス猫の繁殖行為の条件が反映していると言う事さ」
と、僕。
「じゃあ、「持って4年」と言うのは?」
と、ユミちゃん。
「これは脳内の恋愛物質PEA(フェニルエチルアミン)が恋のドキドキの気持ちを引っ張るんだけど、その供給の長さには個体差があって、最大3年程経つと」
「脳内で、耐性が出来ちゃう、と言う事が確認されている事と、その後、1年間、愛情物質、ベータエンドルフィンが出るんだけど」
「・・・それを合わせて4年経つと恋愛から覚める・・・と言われている」
と、僕。
「まあ、だから、僕は、この「持って4年、最短4ヶ月」の恋を「メス猫モードの恋」って呼んでいるわけさ・・・」
と、僕。
「・・・と言う事は、恋には二種類あって、本能的につながり合う、永続的な恋・・・「サル山のボス」モードの本能的な恋と」
「理性的にしかつながらない、「持って4年、最短4ヶ月」の恋・・・「メス猫」モードの理性的な恋があるって事ですか!」
と、ユミちゃん。
「うん。特に「サル山のボス」モードの本能的な恋と言うのは、「ヒカルの君の目」の作用で、相手の目を見つめた瞬間、女性は、恋に落とされるから」
「恋が新鮮で、永続的だけど・・・「メス猫」モードの恋は・・・一度落ちた恋は・・・「持って4年、最短4ヶ月」だから・・・ある意味、色あせていく恋なんだよね」
「そこが決定的な違いだと思う」
と、僕。
「でも、「持って4年」ですか・・・理性的な恋は、はかない恋なんですね・・・」
と、ユミちゃん。
「だからこそ、本能的なつながりを僕らは持たなければいけないのさ」
と、僕。
「でも、わたし、思うんですけど・・・ゆるちょさんは、「ヒカルの君の目」が女性を恋に落とすって言いましたけど」
「わたし、大好きな男性の・・・例えば声とか、顔とか、その話しぶりとか・・・思い出すだけで、愛おしくなって」
「さらに恋に落ちますよ」
と、ユミちゃん。
「だから、本能的な恋は、そういう恋に落ちる瞬間を何度も何度も経験するのに、対して」
「理性的な恋は・・・ちょっと違うのかなあって言うのが、わたしの経験からの感じなんですけどね・・・」
と、ユミちゃん。
「なるほど・・・それは現役で恋している女性の本音なのかもしれないね」
と、僕。
「そういう意味で言うと・・・「わたし、プリンセス」病の女性も・・・理性的な恋の範疇に入ると思うんです」
「・・・と言うか、あれは妄想?」
と、ユミちゃん。
「なるほど・・・「わたし、プリンセス」病は、メス猫モードの理性的な恋が切れた後の・・・女性の悲しい八つ当たりの為の妄想病」
「って言えるかもしれないね・・・」
と、僕。
「「わたしは、皆のプリンセスなの・・・だから、世界中のオトコ達の為に、華麗に振る舞わなければいけないの・・・ほーほっほ・・・」」
「そういう哄笑が聞こえてきそう。女性の悲しい泣き笑いの笑顔が浮かんできそう・・・」
と、ユミちゃんは言うと・・・目の前のシェリー酒を一気に飲み干した。
(おしまい)